IBM Data and AI
AIでコンタクトセンターを効率化。問い合わせ応対業務支援ソリューションのご紹介
2023年04月21日
カテゴリー IBM Data and AI | 顧客体験の最適化
記事をシェアする:
クラウドやAIによるDXが推進している昨今、コンタクトセンター業務においても大きな変革が進んでいます。
コンタクトセンター業務では、オペレーターの応対品質管理や、ノウハウの共有などが難しく、作業効率の低下や業務への負担が課題となっています。
今回はコンタクトセンターのお客様応対業務の効率化を支援する二つのソリューション「AI Dig」と「AI Log」をご紹介します。
二つのソリューションにはIBM Watsonが組み込まれており、AIでお客様の音声データを分析することで、応対業務の効率化や応対品質の向上を実現できるようになります。
目次
お問い合わせ応対業務が劇的に変わる「AI Dig」
AI Digは、オペレーターとお客さまの会話内容をリアルタイムにテキスト化するとともに、お問合せに対する回答候補を瞬時に導き出すことで、応対業務を支援するソリューションです。オペレーターのスキルや経験によらず、新人の即戦力化や応対スピードの向上などが期待できます。
機能が集約されたナレッジ検索画面で自己完結率アップ、応対品質を均一化
通話内容のリアルタイムテキスト化、回答候補の検索/評価(ナレッジ検索)、一問一答形式での回答候補の表示(FAQ検索)の3つの機能を一画面で操作できます。さらに、編集機能や要約機能を利用すれば、オペレーターのアフターコールワークの効率化も可能です。
期待される効果
- 会話内容から経験によらず回答を導き出せるように(自己解決率を約9%UP)
- ナレッジ共有で応対品質を均一化(スーパーバイザーの助言率を13%削減)
- アフターコールワークも効率化できる(応対時間を約10%削減)
全オペレーターの通話内容をリアルタイムにモニタリング
AI Digにログイン中の全オペレーターの対話状況をリアルタイムにモニタリングできます。スーパーバイザーは、電話応対状況を直接確認するのではなく、AIで音声認識されたテキストデータをもとに効率的に課題のある応対を検知し、タイムリーにオペレーターをフォローできるようになります。
期待される効果
- リアルタイムにオペレーターの応対状況を可視化
- 能動的にオペレーターをフォローできる
- 熟練者の応対内容を教育に活用できる
応対品質管理をサポートする「AI Log」
AI Log は、通話内容をAIが自動でテキスト化し、不適切な表現やご案内漏れがないかを自動抽出することで、視覚的に応対内容に問題がないかをチェックできる応対品質管理支援ソリューションです。モニタリング精度の均一化やコンプライアンス対策に活用できます。
確認すべき応対業務を効率的に検索、視覚的に表示
通話一覧画面では、オペレーターや通話日時、電話番号での検索はもちろん、禁則ワードや必須ワードを条件に通話の絞り込み検索が可能です。検索結果には、「禁則ワード」を含む通話へのラベル表示や、ご案内すべきことが網羅されているかを視覚的に把握できます。
禁則ワードのハイライト表示
テキスト化された通話内容は、お客様とオペレーターの会話形式で表示され、再生される音声に合わせて自動スクロールします。禁則ワードはハイライト表示されるので、会話内容のどこで禁則ワードが発せられたのかを視覚的に把握できます。
活用事例
AI Dig – コンタクトセンターの改革でオペレーターの負担軽減と作業効率化
鳥取に本社を置くIT企業であるアクシス様では、これまで本社にあるコンタクトセンターの1箇所集中で対応していたBPO事業において、新型コロナウィルスに対するリスクを早い段階で察知、早期対策に乗り出しました。「集中型からサテライトオフィスへ」をコンセプトとしたAIを活用したコンタクトセンターの導入にAI Digを活用いただき、メンバーの業務負担軽減、作業効率化を実現しました。
[導入効果]
- オペレーターの応対スキルを平準化
- アフターコールワークの効率化
- ナレッジの蓄積と利活用で応対品質を向上
AI Log – 金融商品を取り扱う上での厳しいチェック業務を効率化
保険代理店として約40の保険会社の商材を扱う株式会社フィナンシャル・エージェンシー様では、金融商品を取り扱う上で、「禁則ワードチェック」および「重要事項の説明」がなされているかのチェックはガイドラインで定められた重要な業務とされており、その確認作業効率化へAI Logを活用いただきました。
[導入効果]
- 20%程度の音声データの聞き起こしから、全通話の自動テキスト化へ
- 確認作業の効率化で、年間2,500万円のコストを削減
- 評価者の経験や知識によらないチェック体制を確立
まずはサービスの検証を
本サービスの導入構築から実業務適応のプロセス、さらに導入後の運用フェーズにおけるご支援まで、プロジェクトをスムーズに進めるためにお客様をサポートします。
費用:
- AI Dig 月額40万円~、初期費用30万円
- AI Log 月額25万円~、初期費用30万円
さらに、いずれのサービスでも無償のトライアルをご提供しています。
課題はあるものの、実際にどこから手をつければいいのか分からないといった場合でも、お客さまの運用フローや抱えている課題をヒアリングさせていただきながら、AIサービスを導入した場合の適切な運用フローのご提案など、お客さまの状況に応じたご支援が可能です。
ご質問/ご不明点等ございましたら弊社担当者までお問い合わせください。
朱 怡睿(シュ イエイ)
エス・アンド・アイ株式会社
デジタルエンゲージメント本部 デジタルコミュニケーション#1
AI&APDソリューション
橋川 征悟
日本アイ・ビー・エム株式会社
デジタルセールス事業部
アウトバウンドセールス事業 ビジネス開発営業部
【関連情報】
データ・ロードマップ
IBM Data and AI
生成AIによるビジネス革新は、オープンなデータストア、フォーマット、エンジン、製品指向のデータファブリック、データ消費を根本的に改善するためのあらゆるレベルでのAIの導入によって促進されます。 2023 オープン・フォー ...続きを読む
AIロードマップ
IBM Data and AI
自己教師学習された大規模なニューラル・ネットワーク、つまり基盤モデルは、AIの生産性とマルチモーダル機能を倍増します。推論と常識的な知識をサポートする、より一般的な形式のAIが登場します。 2023 基盤モデルが、自然言 ...続きを読む
Netezzaとwatsonx.dataによる生成AIのための新しいデータ統合
Hybrid Data Management, IBM Data and AI, Netezza...
注)以下の記事は英語版ブログ「Unify and share data across Netezza and watsonx.data for new generative AI applications」(2024年6 ...続きを読む