社員が語る「キャリアとIBM」
お客様の未来を支える、ビジネスからのDX (下)
2024年04月24日
カテゴリー 社員が語る「キャリアとIBM」
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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。
前回に引き続き、日本IBMコンサルティング事業本部 ビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業部 執行役員として活躍する、川上 結子さんと鈴村 敏央さんの対談記事をお届けします。
前回は、お二人がリードするビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業部 (以下略称BTS) や他社との差別化について、伺いました。
今回は、BTS組織で活躍する社員のキャリアやIBMの支援制度について、共有いただきました。
川上 結子
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBMコンサルティング事業本部 ビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業部
執行役員 / マネージング・パートナー
および 日本IBMチーフ・インフォメーション・セキュリティ・オフィサー
略歴:
大手外資系コンサルティングファーム、スタートアップ企業や起業を経て、2009年に日本IBM入社。
製造業を中心としたお客様へのコンサルティング・ビジネスを担当後、2020年に執行役員に就任。
2021年から全業種のお客様向けにファイナンス・サプライチェーン・トランスフォーメーション担当領域をリード。
現在は、ビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業にて、執行役員を務める。
日本IBMグループの最高情報セキュリティ責任者(CISO)も兼務する。
また、2017年より日本IBM Japan Women’s Council (JWC)リーダーとしての活動を通じて、女性がさらに活躍できる社会を作るための課題に取り組み、社内外に向けて情報発信を行っている。
鈴村 敏央
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBMコンサルティング事業本部 ビジネス・トランスフォーメーション・サービス事業部
ファイナンス・サプライチェーン領域
執行役員 / シニア・パートナー
略歴:
20年以上に渡り、様々な業界のサプライチェーン戦略立案や業務改革、システム構想・導入に携わる。
近年は、AI、IoT、アナリティクスを活用した業務改革プロジェクトを多数リード。
現在、IBM コンサルティングにて、ファイナンス・サプライチェーン改革におけるサービス全体とサステナビリティーの責任者を務める。
BTSでは、一人一人が専門分野のエキスパートとして、深い知見を持ち、業界横断的にお客様の支援をしています。
各社員の知見をさらに向上させるためには、組織として、どのような支援を行なっているのでしょうか。
川上: まず、大前提として、IBM内で各社員への研修体制が充実しています。
その上で、鈴村さんがリードしてくれている、プラクティス領域での支援活動が大きいと思います。
各専門分野に対して、プラクティスという細分化されたチームがあり、それが集合体として成り立っているのが、私がリードしているBTSという組織です。
例えば、SAP領域であれば、「既存のメンバーに対して、どのようなスキルをつけていくのか」、「更に、どのように人材を確保していくのか」等を考えながら、スキルを育成していきます。
これは、所属長からのサポートもありますが、組織として、計画的に、どれだけの人数に教育をし、育成していくのかというのを常に考えて、組織を形成していくというのが大きいですね。
鈴村: 社内での協業の中でも、新たな知見が獲得できるような仕組みがあります。
例えば、業界知見を持つ、セクターリーダーとは、一緒にビジネスを作っていく中で、定期的な会合を持ち、アカウントについて議論をします。
パイプライン創出のための定期的なコミュニケーションはもちろんですが、サービスラインで作ったサービスを事例として共有し、そこからマーケティングをどう進めていくか、議論をしながら、新たな知見をつけるわけです。
お客様に入り込み、お客様の特性を理解しているセクターチームと、専門性という観点で、サービス開発している私のチームの両方の軸でお客様視点を交える体制が、社員の知見向上にも役立っていると感じます。
入社後にも、社員それぞれのキャリアを支援する手厚い支援があるのですね。
ここ数年は、パートナー、アソシエイトパートナーを外部から積極採用していますが、IBMへの入社の決め手として、「よりお客様に向き合える仕事がしたい」という理由を挙げられる方が多いです。
IBMでのどのようなお客様との向き合い方が、このような評価に繋がっているのでしょうか。
川上: 私自身、他大手外資系コンサルファームや会社経営を経験後、IBMに入社しました。
IBM入社時には、社内プロセスがコンプレックスで、大変だと感じることも多くありました。
それは、それぞれのファンクションの専門家が、リスク回避する指摘をしてくれる仕組みになっており、その指摘があまりにも多く、これではプロジェクトを提案できないのではないかと感じていたからです。
しかしながら、「各方面の専門家が指摘をしてくれる機能により、会社としてリスク回避できる仕組み」になっているということに途中で気付きました。
このような環境下であれば、私は、「よりお客様に全力で向き合うという自分の職務に全うできる」と考えるようになりました。
これは、なかなか気付きにくい部分でもあるのですが、会社として、実はすごい仕組みなんですよね。
縦と横のガバナンス機能をきかせることで、各個人が本来の仕事に集中できるようにしてくれています。
鈴村: IBMを一度退社して、戻ってきた方から、「他社では、契約関係を含めて、全ての課題や管理を自分一人で担当しなければならない上に、それが上手くいかなかった場合には、全て自分の責任となる」という話を聞きました。IBMに、中途入社いただいた方から、「お客様に対して、より向き合えるようになり、やりがいを感じる」というコメントを聞くことは多いですが、川上さんがお話されたような仕組みが背景となっているのかもしれないですね。
前回共有いただいた、品質高いデリバリー提案だけではなく、お客様への課題にしっかり向き合うためにも、IBMには、様々な仕組みがあるのですね。
川上: 他コンサルファームでは、チームとしてではなく、個人事業主として動いている企業も多いですよね。
私も過去にファームや企業経営を経験していたので、IBM入社時は、全機能を自分で職務として担うと思っていましたが、IBM内では、役割がしっかり分担されていて、驚きました。
この役割や機能の分離は、特に、大型案件を推進していく上で、非常に重要なんです。
何百人もいる大きなプロジェクトをリードしていく中で、パートナーが全ての役割を担っていたら、お客様と本当に向き合えるのかというのは疑問です。
私たちのようなお客様との向き合っていくロールが、純粋にお客様と向き合えるという稀有な環境において、お客様と真の課題やどのような支援ができるのかを議論することに集中できることは、恵まれていると思います。
お客様としっかり向き合い続けた結果として、BTSビジネスは、年々成長し続けていますよね。
その点については、いかがでしょうか。
川上: BTSは、幸いなことに、事業を発足以降、ビジネスは成長し続けています。
市場の状況や所属する社員の皆さんの頑張りがあったからこそですが、ここから先ずっと成長していくことを期待していく中で、これからは、ただ単に頑張っていくだけでは、さらなるビジネス成長は期待できません。
ここからが難しい領域だと思っています。
人材が足りない領域に対しては、人材を増員していくことはもちろんですが、今攻められていない領域をお客様に提供していく必要があります。
今攻められていない領域をより強化するために、パートナー、アソシエイトパートナーの人材像として、どのようなメンバーを求めていますか。
鈴村: 採用の観点でお話をすると、パートナー、アソシエイトパートナーとして中途入社したメンバーを含めて、組織全体でチームワークでビジネスを推進したいと考えるリーダーが多いです。
そのため、チームワークを重んじた人材は、積極的に獲得したいですね。
例えば、業界知見を専門に持つ集団が集まるセクター領域で活躍するリーダーは、お客様のEnd to Endでバリューを考えて、提案をします。
一方で、我々のようなサービスラインのメンバーは、ファイナンス、サプライチェーン、SAP、Oracleといった特定の専門領域に対して、価値を提供するリーダーが集まっています。
違う知見を持つメンバーと一緒にプロジェクトを推進していく上で、リーダーとして、チームワークを重んじるような環境を提供することは重要なのです。
川上: 今後ビジネスを伸ばしていく中で、色んな手法を考えていますが、採用という観点だと、外部から採用する人材については、今組織に足りない知見やスキルを持っている人を積極的にお迎えしていきたいと考えています。
新しい知見を持った人材が組織に加わることで、IBMで既に保有していた知見や人材との化学反応を起こしていくのが理想ですね。
BTS 組織だけではなく、IBM全体として、チームワークを重んじるカルチャーがありますよね。
川上: そうですね。チームワークはもちろんですが、IBMで活躍するリーダーは、良い人が多いというのは、他社から来た方からもよく伺います。
コンサルファームのシニア層では、社内での競争も激しく、なかなか良い人にも巡り会えなかった中で、IBMに入社し、人格的にも良い人が多いと感じられている方が多いようです。
リーダー陣が持つ、元々の性格的な部分もあるかもしれませんが、IBMがコンサルファームではないというのも、背景にあるかもしれません。
大手外資系コンサルファームが「2歩先を予測して、先導していく」とよく言っていますが、それは、ある意味で、その通りだと思います。
しかしながら、IBMのやり方は、そうではありません。
我々が持つ最先端のテクノロジーをもとに、具体的に世界に向けてお客様と描いて、実行していく。
自ずと2歩先を読んでやろうとするのと、純粋にこれからの世の中がより良くなるように追求しようとする姿勢があって提案していくIBMのやり方では、リーダー陣としても、心持ちは大きく違うのかもしれないと思います。
最後に、お客様の未来を実現するために、お二人が目指しているゴールを教えてください。
鈴村: まだ本当の意味で、お客様のEnd to Endプロセスで全体最適された究極な姿はできていないと思っています。
カスタマー周り、サプライチェーン、ファイナンス領域でキーとなるお客様に対して、日本と世界でNO. 1のプロセス・エクセレンスを実現することを目標としています。
今は、その実現に向かって、ステップを踏んでいる最中です。
そして、そのステップの中で、IBMの強みとなる、AIや量子コンピューターといった最先端のテクノロジーを駆使して、組み込んでいきます。
特に、製造・金融のお客様で事例は増えてきていますが、提案できることは、まだまだ可能性があるので、そこを突き詰めていきたいですね。
川上: まさに鈴村さんに、同感です。
もう1点付け加えるとするなら、IBMの戦略は、ハイブリッド・クラウドとAIなんですね。
これは、データに着目していて、データを貯めるハイブリッドクラウドとそのデータを使用するAIということです。
これは、抽象的でもありますが、具体的に考えると、実は壮大な戦略だと思っています。
そして、これを実現できるのは、IBMだけだと思いますし、信頼のブランド力を持つIBMだけが語ることを許される、唯一無二のソリューションだと思います。
その中で、BTSは、この壮大な戦略を先導して、ビジネスをリードしていると自負しています。
ビジネスに紐づけてバリューを出していくのが必要な中で、BTS社員が遂行している仕事というのは、BTS組織の売上だけではなく、IBM全体の戦略をリードしていく一歩一歩に貢献をしているんです。
お客様にも、決して簡単に提案できるソリューションではないですが、私自身、まずは一つ一つの企業を変えていく、日本を変えていく、そして世界を変えていくという思いで、この壮大な戦略をゴールに業務を遂行していきたいという思いです。
鈴村: 引き続き、事業部一丸となり、チームワークで実現に向けて推進していきたいですね。
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