IBM Consulting
持続可能な未来のためにアプリケーションをモダナイズする5つの方法
2023年02月14日
カテゴリー IBM Consulting | アプリの開発とモダナイゼーション | デジタル変革(DX)
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持続可能性は、多くの企業にとって重要な課題であり、昨年はさらにその傾向が強まりました。IBM Institute of Business Valueの最近の調査では、世界の消費者の93%がCOVID-19の大流行が環境の持続可能性に対する考え方に影響を与えたと回答し、多くの人が持続可能な未来のためにコストが増えることをいとわないことが明らかになりました。IBMグローバル・ビジネス・サービス上級副社長のマーク・フォスターがブログで指摘しているように「パンデミックは、私たちがお互いに、そして地球といかにつながっているかを思い出させてくれました」。
業界を問わず、多くの組織がすでに持続可能性の向上に向けて大きな一歩を踏み出しています。もはや、サステナブルな実践を「すべきかどうか」という問題ではなく、「どのようにするか」ということが今日の企業の課題となっているのです。テクノロジー・リーダーとして、どのようにすればより大きな行動を起こせるのか?長期的に持続可能な環境を実現するために、サステナブルな取り組みを新しい仕事の方法にどのように取り入れることができるでしょうか?
サステナブル・トランスフォーメーションの主要な領域
- サステナビリティー戦略
サステナビリティをビジネスに組み込み、データからの洞察を活用し大規模な運用を実現します。 - 気候リスク管理
持続可能な開発を可能にし、予期せぬ課題に対応できるよう準備します。 - 電化、エネルギー、排出量の管理
エネルギーとユーティリティのためのインテリジェントな資産管理により、グリッドの効率性、安全性、信頼性、耐障害性を向上させます。複数の拠点で、一貫性のあるモニタリングとレポート作成手法を導入します。 - レジリエントなインフラストラクチャとインテリジェントな運用
より耐障害性の高い、持続可能なインフラとオペレーションを実現します。 - 持続可能なサプライチェーン
ほぼリアルタイムの在庫管理とパフォーマンスに関する洞察を提供し、サプライチェーンの可視性を高めることで、無駄とコストを削減します。サプライヤーやディストリビューターに対して、自社と同等の環境サステナビリティ基準を要求します。
持続可能性のための最大のフロンティアの1つは、おそらくアプリケーションのモダナイゼーションです。例えば、Pythonでアプリケーションを実行すると、C言語の75倍以上のエネルギーを消費します。エンタープライズ・アプリケーションの最新化は、世界中の組織でますます優先されるようになっており、より持続可能なコードとコーディング手法を採用するまたとない機会を提供しています。
コーディングは、機能要件(アプリが求められている処理をしているか)に焦点を当てる傾向があり、コーディングにおける持続可能性の確保は非機能要件として位置付けられます。重要ではあるけれど、アプリケーションの実際のパフォーマンスにとって不可欠なものとは捉えられていません。その結果、多くの組織では、開発者が自分のコードが環境に与える影響を認識し、それを軽減する方法について議論する風潮さえまだ確立されていません。
責任あるコードとはどのようなものでしょうか?
- 開発者とアーキテクトは、環境への影響を考慮し、使用するテクノロジーについて意識的な選択をしています。
- 設計者とプロダクト・オーナーは、アクセシビリティー、エネルギー消費、経済的な持続可能性に寄与する設計を採用しています。
- エンドユーザーは、使用されているテクノロジーの社会的影響やエネルギー消費について注意を払っています。
サステナビリティーへの取り組みを始めたばかりの企業でも、すでに取り組んでいる企業でも、アプリケーション開発、モダナイゼーション、アーキテクチャの決定においてサステナビリティーを採用し、組織設計の指針にサステナビリティーを組み込むことができる5つの方法を紹介します。
- 持続可能なテクノロジー・インフラを構築
ワークロードをクラウドに移行し、エネルギー消費量の少ないエッジ・デバイスを使用することで、大幅な効率向上を実現します。 - チームにおけるサステナビリティー文化の推進
ワークフロー・プロセスと企業文化を再構築することで、サステナビリティーの目標を達成し、加速させます。 - サステナビリティーをエコシステムの中核に
オープン・アーキテクチャー、データ、AIを活用して企業体験を変革し、環境ニーズと市場ニーズのバランスを取ります。 - DevOpsを使用してより良いエネルギー管理を推進
より効率的なエネルギー利用を目標に、DevOpsプロセスを使用してソフトウェアを継続的に最適化します。 - クラウドネイティブによる持続可能なアプリケーション開発
アプリケーションをクラウド用にネイティブに構成することで、より迅速な開発と更新サイクルを実現します。
持続可能性の分野は、世界中で大きく進展しています。ITの持続可能性とコーディングにおける持続可能性の構築は、より大きな工程の1つのステップに過ぎません。あなたの選択——組織と個人の選択の両方は、将来の世代に長期的な影響を与えることになります。私たち全員がそれぞれの業界や役割においてサステナビリティーを実践する方法を見つけることで、すべての人にとってより持続可能な未来に近づくことができるのです。
アプリケーションのモダナイゼーション・プロセスにサステナビリティーを組み込む方法について、詳しくはこちらをご覧ください。
この記事は英語版Smarter Business Reviewブログ「5 ways to modernize applications for a sustainable future」(2021年7月27日公開)を翻訳したものです。
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