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The best of IBM Japan 2023

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The best of IBM Japan 2021」、「The best of IBM Japan 2022」を公開してきたThink Blog Japanは、新規記事公開を2022年末で終了しました。一方、当ブログは新規記事公開が継続できています。そこで、「日本」「日本人」という視点で選んだ2023年の日本IBMの10のトピックを紹介する記事「The best of IBM Japan 2023」を、当ブログにて公開いたします。

  • 全世界のIBMが対象の製品やサービスの発表と、各種のイベントは対象としておりません。
  • 記載順は時系列であり、何らかの順位を表すものではありません。

「一般社団法人次世代移動支援技術開発コンソーシアム」の活動を1年延長へ(1月)

AIスーツケース

AIスーツケース

1月25日、日本IBMが正会員である「一般社団法人次世代移動支援技術開発コンソーシアム」は、「AIスーツケース」の開発を進め、社会実装に向けた取り組みをより加速させるため、2022年11月30日までの予定であった活動期間を、1年間の延長して2023年11月30日までとすることを発表しました。

「AIスーツケース」は、視覚障がい者が自立して街を移動し、日常の活動をスムーズに行うためのナビゲーションロボットです。2023年は「AIスーツケース」の実用モデルの開発とともに、以下の取り組みが行われました。

  1. 屋内外連続走行技術の実現
  2. 周囲の歩行者の行動予測技術の向上
  3. スーツケースのハンドルによる進行方向提示の改善
  4. 地図無し走行に向けた研究促進

「Cyber Fusion & Innovation Studio」を開設(2月)

Cyber Fusion & Innovation Studio

Cyber Fusion & Innovation Studio

2月8日、日本IBMは、IBM Security製品を含む多数のセキュリティー・ソリューションを連携させた最新のセキュリティー管理と対策アプローチを体感できるショーケース・センター「Cyber Fusion & Innovation Studio (通称:CyFIS、サイフィス)」の開設を発表しました。

CyFISは、お客様のセキュリティー対策の高度化に向け、IBMが提供する先進テクノロジーだけでなく、数多くのサード・パーティー製セキュリティー・ソリューションを、マルチクラウド環境でオープンなテクノロジー・プラットフォームとして融合し、統合型ソリューションとして体感いただくことを目的としています。


Nature Research出版社の専門誌に、論文「光機能性物質のエネルギーを求めるための量子コンピューターを用いた新たな計算手法」が掲載(2月)

IBM Quantum System One

IBM Quantum System One

2月9日、三菱ケミカルグループ、慶應義塾大学および日本IBMは、慶大量子コンピューティングセンター内のIBM Quantum Network Hubにて開発した「光機能性物質のエネルギーを求めるための量子コンピューターを用いた新たな計算手法」の論文が、世界的に権威のあるNature Research出版社の専門誌「npj Computational Materials」に掲載されたことを発表しました。

光機能性物質のエネルギーを高い精度で求めるために開発したスピン保存量子回路の設計指針と、励起状態の新しい計算方法「制約条件自動調整変分量子固有値法(VQE/AC法)」を組み合わせ、ゲート型商用量子コンピューター「IBM Quantum System One」上で、フェノールブルー色素の光吸収と熱失活に関わる構造でのエネルギー計算を行った結果、基底状態・励起状態のエネルギーをわずか2 kcal/molの誤差範囲で求めることに成功しました。

この研究成果は、光機能性物質の理解と設計に不可欠な基底状態・励起状態上での構造最適化への道を開くことが期待されています。


IBM地域DXセンターの展開(3月、4月)

展開が進むIBM地域DXセンター

展開が進むIBM地域DXセンター

日本アイ・ビー・エムデジタルサービス株式会社(IJDS)が2022年に発表し、開設と拡充を進めている「IBM地域DXセンター」。

2022年に発表した、北海道札幌市、沖縄県那覇市、宮城県仙台市、福岡県北九州市、広島県広島市に続き、2023年は、香川県高松市(3月1日)、長野県長野市(4月17日)への展開を発表しました。

IBM地域DXセンターの開設と拡充により、ニューノーマルな時代における新しい働き方を実現し、地域のDX人財育成と共に、地域経済の発展、ひいては日本社会の変革の加速に貢献していきます。


日本IBM 倉島 菜つ美が、IBMフェローに任命(3月)

IBMフェロー 倉島 菜つ美

IBMフェロー 倉島 菜つ美

3月24日、IBMコーポレーションは、「IBMフェロー」を新たに4名任命。日本IBMからは、IBMコンサルティング事業本部 ビジネス・トランスフォーメーション・サービスの最高技術責任者である倉島 菜つ美が任命されました。

IBMフェローは、IBMコーポレーションにおける最高技術職位で、卓越した技術により、エンジニアリング、プログラミング、サービス、科学技術、デザイン、テクノロジーなどの分野で継続的に貢献した技術者の中から任命される職位です。

1963年プログラム開始から、今回の4名を合わせて335名がCEOから任命されており、日本人では7人目。現社員では浅川智恵子、二上哲也に続き3人目となります。


虎ノ門ヒルズ ステーションタワーにボリュメトリックビデオスタジオを開設(9月)

9月29日、日本IBMは、キヤノン株式会社、森ビル株式会社、株式会社バスキュールと協業し、虎ノ門ヒルズ ステーションタワー8F内への、ボリュメトリックビデオスタジオの開設を発表しました。

ボリュメトリックビデオ技術とは、複数のカメラで同時撮影した画像から空間全体を3Dデータ化する技術であり、これまでにない映像表現を可能にします。

日本IBMは、並列計算専用サーバーと広帯域ストレージを組み合わせた高品質・高速かつ安全な映像データ処理・配信などの技術を提供し、XR(VR・AR・MR等)コンテンツの企画・制作・配信を通して、映像体験のさらなる価値向上を図ります。


 日本IBM、2024年1月に虎ノ門へ本社を移転(10月)

新本社の完成イメージ図

新本社の完成イメージ図

10月3日、日本IBMは、人々やアイデアが集積するビジネスの中心地として再開発が進む虎ノ門・神谷町エリアの虎ノ門ヒルズ ステーションタワーに事業所を新設し、2024年1月に本社を移転します。

今回開設する新本社では、IBMの最新テクノロジーを体感できるIBM Innovation Studioを従来の内容から大幅に拡張して新設し、お客様やパートナー企業との共創を通じて、さらなるイノベーションの創出を目指します。


PRIDE指標2023で、8年連続Gold受賞と2年連続レインボー認定を獲得(11月)

レインボー認定のロゴ

レインボー認定のロゴ

11月7日、work with Pride 2023 カンファレンスで、「PRIDE指標2023」と2023年度「レインボー認定」の結果発表が行われ、日本IBMは、8年連続で「ゴールド」、そして、2年連続で「レインボー認定」を獲得しました。

「PRIDE指標2023」は、職場におけるLGBTQ+への取組みを評価するものであり、2年連続の受賞となった「レインボー認定」はセクターを超えた協業を推進する企業を表彰するものです。

*work with Prideは、企業等の枠組みを超えてLGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティーが働きやすい職場づくりを目指す任意団体です。


調査レポート「人的資本経営推進と戦略的開示に向けて」を公開(11月)

調査レポートの表紙

調査レポートの表紙

11月16日、日本IBMは、IBM Institute for Business Value (IBV) が日本の機関投資家と企業を対象に実施した人的資本経営の調査レポート「人的資本経営推進と戦略的開示に向けて」を公開しました。

人的資本経営とは、従業員を企業の重要な資産とみなし、その資産を最大限に活用することを目的とした経営手法です。

内閣府指針やグローバル認証機関が提示する項目を開示するだけでなく、企業価値の向上に向けた取り組みを行うためのアクション・ガイドも、本レポート含まれています。


127量子ビットのEagleプロセッサーを搭載したIBM Quantum System Oneの導入を完了(11月)

Eagleプロセッサーを搭載するIBM Quantum System One

Eagleプロセッサーを搭載するIBM Quantum System One

11月27日、東京大学とIBMは、127量子ビットのEagleプロセッサーを搭載したIBM Quantum System Oneが、10月1日より稼働開始したことを発表しました。

IBMは「ユーティリティー・スケール」を、量子コンピューターが新しい規模の問題を探求する科学的ツールとして機能する可能性があるポイント、と定義しています。そして、127量子ビットのEagleプロセッサーは、日本初となるユーティリティー・スケールのプロセッサーです。

量子イノベーションイニシアティブ協議会に参画する組織の科学者は、127量子ビットのEagleプロセッサーを搭載したIBM Quantum System Oneを、バイオ・インフォマティクス、高エネルギー物理学、材料科学、金融などの分野における量子研究に活用します。


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