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次世代 IBM Power10 プロセッサーを公開

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世界中でハイブリッドクラウド・モデルへの移行が加速する中、企業が日々利用しているシステム全体にわたり、より優れた柔軟性や効率性、セキュリティーを提供する新たなツールが求められています。本日IBMは、今週開催されているHot Chips 2020カンファレンスにおいて、ハイブリッドクラウド特有のニーズに応える革新的な能力を備えたIBM Power10プロセッサーを公開いたしました。

IBM Power10プロセッサーは、IBMがITの第4のプラットフォームと考えているハイブリッドクラウドに対する考えを明確に示すものです。2021年後半に提供を予定しているIBM Power10搭載サーバーは、ハードウェアとRed Hatソフトウェアとがお互いに最適化され、ハイブリッドクラウドの未来を実現します。

IBM Power10プロセッサーは、企業が必要とするキャパシティー、セキュリティー、エネルギー効率、弾力性、スケーラビリティに応えられるように拡張が行われています。さらに、Power10プロセッサーは、エンタープライズ・コンピューティングの未来を実現するため、AIを企業のビジネス・アプリケーションに統合することができます。

 

Power10プロセッサーの革新

Power10プロセッサーの技術革新には、以下のものが含まれます。

  • IBM初の商用7nmプロセッサー
    IBM POWER9と同じパワーエンベロープでありながら、プロセッサーのエネルギー効率とキャパシティーを最大で3倍へと高め、処理能力がさらに向上しました。1
  • マルチペタバイト級のメモリー・クラスターに対応
    画期的な新技術であるMemory Inceptionにより、マルチペタバイト級のメモリー・クラスターが利用可能になります。これによって、SAPやSAS InstituteなどのISVや大規模なAIモデルの推論のようなメモリー集約型ワークロードに対して、クラウドのキャパシティーを高め、経済性を改善する設計が行われました。
  • 新しいハードウェアに対するセキュリティー機能
    エンドツーエンドのセキュリティーをサポートする透過的なメモリー暗号化が含まれています。また、IBM Power10プロセッサーは、今日最も需要の高い暗号化規格や耐量子暗号/完全準同型暗号といった将来の暗号化規格に対応したAES暗号化エンジンが、IBM POWER9プロセッサーと比較してコアあたり4倍も搭載されています。さらに、コンテナーのセキュリティーに対する新しい拡張機能も利用できるようになります。
  • 新しいプロセッサー・コア・アーキテクチャー
    IBM Power10プロセッサーには、行列計算アクセラレータが搭載されており、ビジネス・アプリケーションへのAIの組み込みと、さらなる洞察を導き出すために、IBM POWER9と比較してソケットあたり32ビット単精度浮動小数点演算 (FP32)で10倍、16ビット半精度2進浮動小数点演算(BFloat16)で15倍、8ビット整数演算(INT8)で20倍も高速な処理が期待されています。

IBM Power10プロセッサーは、5年以上にわたって数百もの新規および申請中の特許技術を採用して設計され、IBM POWERプロセッサー・ロードマップに重要な進化をもたらします。IBM Power10プロセッサー搭載システムは、2021年下半期に提供を開始する予定です。

業界をリードするサムソンの半導体製造技術とIBMの設計技術が集約されるIBM Power10は、サムソン電子が製造を担当します。

関連情報

IBM の将来の方向性および指針に関するすべての記述は、予告なく変更または撤回する場合があります。 これらは目標および目的を提示するためにのみ使用しています。


*本記事は、IBM Power Systems Announces Power10 Processorを抄訳し、一部編集したものです。

1: 3倍の性能は、整数、エンタープライズ、そして浮動小数点について、同じエネルギー・レベルであるPower10デュアル・ソケット・サーバー(30コア・モジュール 2個)とPOWER9デュアル・ソケット・サーバー(12コア・モジュール 2個)とを、プレシリコン段階において設計分析した結果に基づきます。

2: 10倍から20倍のAI推論性能の向上は、様々なワークロード(Linpack、Resnet-50 FP32、Resnet-50 BFloat16、Resnet-50 INT8)について、Power10デュアル・ソケット・サーバー(30コア・モジュール 2個)とPOWER9デュアル・ソケット・サーバー(12コア・モジュール 2個)とを、プレシリコン段階において設計分析した結果に基づきます。

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