IBM Power
IBM Power Systemsによるハイブリッドクラウドのイノベーション
2020-12-13
カテゴリー IBM Power
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世界的なパンデミックと経済の混乱が続くなか、多くの組織がデジタル駆動型ビジネス・モデルを追求しています。キャッシュ・フローを確保しながらスケーリングする必要性から、ハイブリッドクラウドの採用が増えています。
しかしながら、マルチアーキテクチャー環境で稼働する複数のクラウドにわたってデジタル・ワークフローをスケーリングするには、さまざまなタイプのクラウドと IT インフラストラクチャー全体で一貫性のある機能を提供できるハイブリッドクラウド・プラットフォームが必要です。
Red Hat ソリューションを中核に据えた IBM のハイブリッドクラウド・プラットフォームは、マルチアーキテクチャー・マルチクラウド・インフラストラクチャーを最大限に活用した自動化と最新のアプリケーションによって、組織のイノベーションを加速することを目的としています。現実的なハイブリッドクラウド戦略には、Red Hat OpenShift に対応したコンテナ・ワークロードと共存する、 VM 上のコアビジネス・アプリケーションを拡張することができる、革新的でかつ低リスクのアプリケーション・モダナイゼーションを進めるアプローチが必要です。
そのため、x86 と共に IBM Power Systems、IBM Z、IBM LinuxONE のインフラストラクチャーで Red Hat OpenShift 4.6 が利用可能になったという発表を嬉しく思います。IBM Power Systems Virtual Serverでの Red Hat OpenShift のサポートも 2020 年 12 月に予定されています。これらの環境で Red Hat OpenShift を利用できるようになることで、お客様に、適切な環境でアプリケーションをモダナイズして展開する柔軟性を提供できます。
どこに展開するか
IBM Power Systems は、ミッション・クリティカルなアプリケーションとデータ・リッチ・アプリケーションを効率的にスケーリングする、安全で信頼できるクラウド・インフラストラクチャーとなるように特別に設計されています。これらのアプリケーションでは、障害によるダウンは許されず、かつオンデマンドでスケーリングする必要があります。Power Systems は、VM ベースのアプリケーションとコンテナ化されたアプリケーションの両方に対して業界最高レベルのスケーラビリティーを提供します。
代表例: Red Hat Enterprise Linux で認定されたプラットフォームの中でも、Power は、メモリーとプロセッサーのそれぞれの最高のスケーラビリティー (64 TB、1536 個の論理 CPU) を備えています。極めてスケーラブルな RHEL から構築された Red Hat OpenShift on IBM Power では、Power が稼働できるコアあたりのコンテナ数は x86 システムと比較して最大 3.2 倍になります(*1)。お客様は今後、Power Systems 上のオンプレミス・プライベートクラウドで、コンテナ化されたアプリケーションを AIX 環境や IBM i 環境と共存させることができます。また、IBM Power Systems Virtual Serverでの Red Hat OpenShift のサポートの提供にも取り組んでいます。
IBM ハイブリッドクラウド・プラットフォーム
Red Hat のソリューションは、IBM のハイブリッドクラウド・プラットフォームの基盤です。最近のマルチクラウド・コンテナ開発プラットフォームに関する Forrester Wave レポートでは、Red Hat と IBM がリーダーとして認められています。業界最高レベルのエンタープライズ Kubernetes プラットフォームである Red Hat OpenShift により、開発者は、アプリケーションをモダナイズして、ハイブリッドクラウドでの分散インフラストラクチャー運用を簡素化し、豊富なアプリケーションとパートナーのエコシステムによって企業の価値を拡大することができます。
Power を使用されている多くのお客様がビジネス・クリティカルなアプリケーションを AIX 環境と IBM i 環境で実行されています。お客様は、Red Hat Ansible Automation Platform により、AIX、IBM i、Linux の環境にわたって一貫性のあるハイブリッドクラウド運用の全社的な自動化を確立できます。その結果、お客様は、IT 管理者の生産性を高めて、既存の Ansible のスキルを活用し、これらの環境を自動化することができます。ここ 5 カ月で Ansible コミュニティー・コンテンツは 2500 回以上もダウンロードされています!
革新的で低リスクのアプリケーション・モダナイゼーションのアプローチ
この取り組みを進める際、クラウドネイティブ・ソフトウェア層やコンテナ化されたソフトウェア層は、ハイブリッドクラウドに向けてアプリケーションをモダナイズするための重要なコンポーネントを提供します。IBM Cloud Paks は、既存のアプリケーションをモダナイズして、Red Hat OpenShift で実行される新しいクラウドネイティブ・アプリケーションを開発するために企業ですぐに利用できるようコンテナ化されたソフトウェア・ソリューションを提供するように設計されています。
エンタープライズ・アプリケーションをモダナイズする際、いつでもどこでもアプリケーションを実行する柔軟性を得られるため、ハイブリッドクラウド環境への移行を容易に行うことができます。IBM Power Systems でモダナイズすると、AIX、IBM i、Red Hat Enterprise Linux on Power で実行される既存のエンタープライズ・アプリケーションとの新しいクラウドネイティブ・マイクロサービスの共存と接続が可能になるとともに、Power プラットフォームに特有のスケーラビリティー、信頼性、セキュリティーのメリットを活用することができます。
このようにして、生産性と統合を妨げる障壁に対応し、新たなユーザー・エクスペリエンスを作り出し、新しいアプリケーションを開発して、究極的には新しいビジネス・オポチュニティーへつなげることができます。ただし、低リスクのアプローチの鍵を握るのは、段階的にモダナイズすることです。ぜひ、IBM Power Systems による革新的で低リスクのアプリケーション・モダナイゼーションについてのアプローチを説明している eBook をお読みください。
*1 Based on IBM internal testing running MongoDB on OpenShift Container Platform. Each container uses MongoDB 4.0.2 & Node.js v8.14.1 (REST APIs) with socket bound containers. Testing added containers to each server until servers reached response time limit of 99% of transactions completing in under 1 second. Results valid as of 7/16/19. Conducted under laboratory condition with speculative execution controls to mitigate user-to-kernel and user-to-user side-channel attacks on both systems, Individual result can vary based on workload size, use of storage subsystems & other conditions. Details about MongoDB workload: https://docs.mongodb.com/manual/tutorial/geospatial-tutorial/ 3.2X greater containers/core is based on 174 containers/20 cores for Power L922 and 98 containers/36 cores for Intel Xeon. – (2,531/20)/(2,290/36) = 3.2
本記事は「Hybrid cloud innovation with IBM Power Systems(written by Stephen Leonard)」を抄訳し、一部編集したものです。
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