IBM Power
新たなハイブリッドクラウド対応がもたらす柔軟性と選択肢
2020-07-22
カテゴリー IBM Power
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私たちがこれまでに経験したことのない混乱は、企業が事業の継続性とイノベーションの優先順位を明確にし、デジタル変革やモダナイゼーションをどのように推進していくのかを再考する機会となりました。
お客様は、本日発表するIBM Power Systemsのハイブリッドクラウド対応(7-9月期に提供開始予定)により、次に挙げる2つの観点で最適なコンピューティング・プラットフォームを手に入れることができます。1つは、重要な事業のオペレーションやプロセスの継続性を確保すること、もう1つは、ワークロードをプライベートクラウドやパブリッククラウド、ハイブリッドクラウドへと容易に展開してデジタル変革を実現することです。しかも、ハイブリッドクラウド環境において、お客様がIBM Power Systemsに期待されるパフォーマンス、適応性、耐障害性、セキュリティーが実現できます。
IBM Power Systemsや新しい消費モデル、そしてクラウド機能は、お客様がコストを最適化し、事業継続性を向上できるよう設計されています。そのため、お客様は、ミッションクリティカルなアプリケーションが稼働する最も信頼性に優れたメインストリーム・サーバーとして評価されたプラットフォーム[1]で、ハイブリッドクラウド環境をシームレスに構築できます。IBM Power SystemsにRed Hat OpenShiftやIBM Cloud Paks、Red Hat Ansible Automationを組み合わせれば、堅牢で最新のITインフラストラクチャーを手に入れたも同然です。お客様は、ビジネス要件の急激な変化であっても、グローバルな状況の変化であっても、自社の要件に合わせて新しいテクノロジーを導入することができるのです。ハイブリッド・マルチクラウド戦略の実行を容易にするIBM Power Systemsには、次に挙げる特徴を備えています。
- オンプレミスやパブリッククラウドに関わらず、クラウドのような消費モデルにより、柔軟性と選択肢を提供
- IBM CloudにおけるPower Systemsのグローバル・アクセス拠点、キャパシティー、ワークロードを拡張
- IBM Power Systems Virtual ServerでのSAP HANAおよびSAPアプリケーションの認定[2]
- クラウドの機敏性を実現するシンプル化されたハイブリッドクラウド管理とAIX/IBM iアプリケーションのモダナイゼーション
IBM Power Systemsプライベートクラウド対応の拡大
今年1-3月期には、IBM Power Systems スケール・アップ・サーバーを対象にIBM Power Systemsプライベートクラウド・ソリューションを発表いたしました。今回のスケール・アウト・サーバー拡張の発表も踏まえ、IBM Power Systemsプライベートクラウド・ソリューションで、次のことが可能になります。
- 複数の同じモデル間で従量課金の容量を共有し、資源使用率と関連コストを最適化(対象モデル: Power E980、Power E950)
- IBM Cloud Management Consoleから詳細なリアルタイムの使用状況や履歴に基づき、キャパシティー要件に関する意思決定を実施
- 今回拡張されたスケール・アウト・サーバー Power S922、Power S924は、1コアあたり3.2倍のコンテナ数が稼働し[3]、OpenShiftの利用でTCOが2.6倍も優れ[4]、スループットも2倍になり[5]、既存のAIX/IBM i環境と新しいクラウドネイティブなアプリケーションを共存できる柔軟性が向上
Power Systems Virtual ServerがSAP HANA認定を獲得
SAP HANAをデプロイするIaaSとして、IBM Power Systems Virtual ServerがSAP社の認定を取得しました。これにより、SAP HANAユーザー企業に提供できる価値が、より一層拡大しています。新しいソリューションでは、AIXで稼働する従来のSAP ECCからLinuxで稼働するSAP S/4 HANAまで、SAPユーザー企業に対してハイブリッドクラウドの柔軟性と選択肢をご提供できます。また、IBM Power Systems Virtual Server環境において、SAP社の認定を受けているサーバーとし
て最も強力なPower E980によるSAPSベンチマーク結果が発表され、より優れた性能優位性を確立しています[6]。
IBM CloudにおけるPower Systemsの拡充
お客様からのご要望とご意見の高まりを受けて、IBM CloudのPower Systems Virtual Serverを拡充しており、北米やヨーロッパに加えて、新しくアジア地域にも展開を始めました。これらの環境ではAIXやIBM i、Linux on Powerを選択でき、これらのオペレーティング・システムをご利用しているお客様は、IBMのパブリッククラウドを利用して、ハイブリッドクラウド戦略の実行や展開、開発環境から本番運用、災害対策までを推進できます。一貫性のあるコンピューティング・プラットフォームにより、お客様はミッションクリティカルなアプリケーションを書き換える必要がなく、データとプロセスをクラウド環境へと展開でき、新しいLinuxワークロードへシームレスに拡張・連携できます。
ハイブリッドクラウド管理の簡素化と自動化
IBM Power SystemsにRed Hat OpenShift、IBM Cloud Pak、およびAnsible Automationを組み合わせると、ハイブリッド・マルチクラウド環境のコスト、ワークロードの展開、運用の自動化や管理の無駄をなくし、デジタル変革に向けた最新のITインフラストラクチャーを構築できます。IBM Institute of Business Valueが実施した調査「Assembling your cloud orchestra – A field guide to multicloud management」の対象となった組織の98%が、2021年までに複数のハイブリッドクラウド環境を利用すると回答しており、その将来は明らかにハイブリッド・マルチクラウドへと向かっています。IBM Power Systemsは、お客様の重要な業務のオペレーションとプロセスに特化して構築されたハイブリッドクラウド・コンピューティング・プラットフォームなのです。
関連情報:
- 【PDF】ハイブリッド・マルチクラウドへの道筋(2.4MB、要登録)
- 【ブログ】Red Hat OpenShift 4.3がPower Systemsに対応
- 【ブログ】AnsibleによるPower Systemsの自動化
IBM の将来の方向性および指針に関するすべての記述は、予告なく変更または撤回する場合があります。 これらは目標および目的を提示するためにのみ使用しています。
*本記事は、Flexibility and choice with new hybrid cloud capabilities on IBM Power Systemsを抄訳し、一部編集したものです。
[1] ITIC 2020 Global Server Hardware, Server OS Reliability Reportによると、IBM Power Systems が12年連続で最も優れた可用性を提供
[2] SAP Certified IaaS hardware directory に掲載されている Power Systems の認定構成 https://www.sap.com/dmc/exp/2014-09-02-hana-hardware/enEN/iaas.html
[3] 1コアあたり3.2倍のコンテナ数は、Power L922(20コア)で稼働するコンテナ数 174と、Intel Xeon(36コア)で稼働するコンテナ数98との比較に基づきます。 (174/20)/(98/36) = 3.2
[4] IBM社内調査(2019年7月16日現在):MongoDB地理空間クエリのユーザー数は700、JMeter V4を使ってそれぞれ1,000トランザクションの負荷テストを実施しました。ソケットバウンドされた各コンテナは、MongoDB 4.0.2およびNode.js v8.14.1 (REST APIs) が稼働しています。テストでは、応答時間の制限「99%のトランザクションが1秒以内に完了」が達成できなくなるまで、各サーバーにコンテナを追加しました。どちらのシステムも、ユーザーからカーネルへの攻撃およびユーザーからユーザーへのサイドチャネル攻撃を軽減するために、投機的な実行制御を備えた実験室条件下で実施しました。それぞれの結果は、ワークロードのサイズ、ストレージ・サブシステムの使用、およびその他の条件によって異なります。MongoDBワークロードについての詳細は、以下のサイトをご参照ください。https://docs.mongodb.com/manual/tutorial/geospatial-tutorial/
[5] 2倍のI/Oスループットは、PCI Gen3とPCI Gen4の比較に基づきます。
[6] (2020年7月21日現在)IBM Power Systems Virtual Server E980 in cloud environment on the two-tier SAP SD standard application benchmark running SAP enhancement package 5 for the SAP ERP 6.0 application; 16 sockets / 160 cores / 1280 threads, POWER9; 3.9GHz, 16384 GB memory, 164,008 SD benchmark users running AIX 7.2 and DB2 10.5, Certification #: 2020020. 出典: http://www.sap.com/benchmark. SAP 及び全てのSAPロゴは、ドイツ及びその他の国における SAP AGの商標若しくは登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれ、IBM または各社の商標である場合があります。
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