IBM Storage

世界最速コンピューター Summitのための高速ストレージ

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半年ごとに発表されるスーパーコンピューターのTOP500 リストで、米国オークリッジ国立研究所の「Summit」は、世界最速のシステムとなりました。NVIDIAのTesla V100 GPUを搭載するIBM Power System AC922によって構築された「Summit」は、200ペタフロップス(PFLOPS)の計算能力を提供するだけではありません。

多くの機能を提供する「Summit」は、単に高速なだけのシステムではありません。「Summit」はGPUを大量に搭載して活用することで、AIのワークロードにおいて優れた性能を発揮します。AIのワークロードは、ハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)のワークロードとは異なります。

HPCの利用目的の大半は、強力なコンピューティング・パワーを数理モデルに用いて、実世界をシミュレートすることです。薬の研究開発から気象予測に至るまで、多くの重要なアプリケーションでHPCは用いられています。

対照的に、AIのワークロードは、蓄積された大量の既存のデータを用いて学習およびトレーニングを行い、新たなデータに対して(学習結果を踏まえた)結果を予測します。そして、AIのワークロードで用いられるデータは、ほとんどの場合、画像、ファイル、文書、データセットなどで構成される多様な非構造化データです。

IBMには、数多くのスーパーコンピューター向けの大規模ファイルシステムとして採用されている、IBM Spectrum ScaleというSoftware Defined Storageのソフトウェアがあります。IBM Spectrum Scaleは、データのスループット、スケーラビリティー、レイテンシーにおいて高く評価されており、世界最速のスーパーコンピューターとなった「Summit」でも採用されています。

「Summit」のための250ペタバイト(PB)のストレージ容量は、IBM Spectrum Scaleが導入されている77基のIBM Elastic Storage Server(ESS)のクラスターによって提供されます。「Summit」は、最終的に30億のファイルと30億のディレクトリー容量をサポートする予定であり、毎秒260万回以上のI/O操作によってファイルを作成できます。ちなみに、この数字は、米国議会図書館の全ての蔵書を10秒で開くことに相当するものです。

前述した数字は象徴的なものですが、システム規模の大小に関わらず、IBM Spectrum Scaleは企業における各種のワークロードに「スピード」という価値をもたらします。SAP HANAのためのシステムのクラスターやGPU利用に必要となるスループット、NVMeオールフラッシュの応答時間、何十億ものファイルからのメタデータの高速検索、メディアや大規模ファイル処理におけるパフォーマンス、といった課題の解決には、IBM Spectrum Scaleが貢献します。

IBM Spectrum Scaleが採用されているお客様導入事例

  • 東京大学 医科学研究所
    ヒトゲノム解析用スーパーコンピューターShirokane3に100ペタバイトまで拡張可能な省電力テープ・アーカイブを実装
  • 国立遺伝学研究所
    急速に膨れ上がるDNAのデータ基盤として、安全性と高速性を重視した階層型ストレージシステムを採用。日本最大級となる30PBのDNAデータベース基盤を構築。

*本記事は、The fastest storage for the fastest system: Summitの抄訳です。


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