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オープンなハイブリッド・クラウドが必要とされる理由とは

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この投稿は、2020年10月28日に、米国 IBM Cloud Blog に掲載されたブログ(英語)の抄訳です。

ハイブリッド・クラウドへのジャーニーにおいて、企業はさまざまな課題に直面しています。IBMは、日々、企業の困難な課題に対応するためのお手伝いをしています

既存のクラウド間を移動するデータやワークロードを安全に運用管理するにはどうしたらよいか、クラウド間のガバナンス管理のベスト・プラクティスは何か、クラウド間の接続をどのように改善するか、といった課題です。

RedHat OpenShift上に構築したハイブリッド・クラウドについてみてみましょう

企業は、データと洞察を活用して、システムをシームレスに管理し、より安全で効果的なクラウドに完全に移行することが、技術戦略全体の主な目的であることを認識しています。ワークロード、アプリケーション、データに必要な俊敏性、セキュリティ、柔軟性ならびにスピードを提供できるのは、クラウドだけといっても過言ではありません。より具体的には、オープン・ハイブリッド・クラウド・プラットフォームだけが、クラウドへの期待を実現し、お客様が利用する必要のあるさまざまなシステムをベンダーロックインなしですべて可能にします。

まず、オープン・ハイブリッド・プラットフォームの意味を正確にご説明しましょう。

  1. 第一に、オープン。 IBMは、オープン・ソースとオープン・ガバナンスにコミットしています。 IBMは何十年もの間、オープン・ソース・コミュティーに参画し、早い段階からLinux Foundationの設立を支援してきました。IBMのハイブリッド・クラウドとツールは、RedHat OpenShiftと連携できるように設計されています。オープン・ソース・プロジェクトは、企業にとって非常に重要であり、相互操作互換性、ポータビリティー、セキュリティーなどの機能を提供し、開発者とエコシステムがリソースへアクセスすることにより、お客様の成長とサポートのニーズにますます広く対応しています。
  2. 第二に、ハイブリッド。 ハイブリッド・モデルは、さまざまな種類のクラウドを含むアーキテクチャーです。物理サーバーを利用してオンプレミスを構築したり、プライベート・クラウドを構築したり、外部のパブリック・クラウドを利用したりするものもあります。複数のパブリック・クラウドを利用するマルチクラウド や、プライベート・クラウド、レガシーシステム、さらにはIoT、分散型クラウドエッジ・コンピューティングなどの新たなテクノロジーも組み込まれています。マルチクラウド には、単一のベンダーに依存しないこと、要件にあったクラウドを選択することにより柔軟性とコスト効率が向上すること、ベンダー側の仕様に企業のニーズを適合させないことなどの利点があります。ハイブリッド・アプローチでは、必要に応じてロケーションにワークロードまたはデータを分割し、システムを一元的に実行することで、特定の地域または業界特有の規制要件を満たすよう、柔軟性も向上させることができます。

これらすべてを単一プレーンの管理システムと組み合わせると、オープンなハイブリッド・クラウド・プラットフォームを実現することができます。

ハイブリッド・クラウドに対する課題

クラウド・ジャーニーを進めているお客様は、多くの課題と困難に直面していることをお話ししました。もう少し詳しくみていきましょう。

クラウド間の移動

IBMは、過去何年もの間、お客様と協力してレガシーシステムをクラウドに移行してきました。現在においては、さまざまな理由から、データとワークロードをあるクラウドから別のクラウドに移行する必要がある場合があります。

クラウドからクラウドへの移行プロジェクトを移行する際には、いくつかがあります。現在のクラウドが企業のニーズを十分満たしていない場合もありますし、新しいベンダーの採用でコストが改善できる場合もあります。また、移行して初めてセキュリティ要件や規制要件を満たすことができる場合もあります。

こうした具体的な課題は、レガシーのインフラからクラウドに移行したお客様と同様です。お客様は、移行するデータとワークロードを正確に決定し、移行中のダウンタイムを計画する必要があります。また、コストとデータ・セキュリティーを考慮することも不可欠です。ダウンタイムのコストが足かせとなって、はるかに効率的なクラウドに移行できずにいるお客様も多くいらっしゃいますが、もはや気にする必要はありません。

IBM Cloud Pak® ソリューション は、オープンで、高速かつ信頼性の高い方法で、パブリック・クラウドとプライベート・クラウドをモダナイゼーションしたり、それらの間を移動することができるようにします。このアプローチにより、それまでの数日から数週間かかっていたダウンタイムを数時間まで短縮することができます。IBM Cloud Pakソリューションをご利用になると、管理フレームワークとしてKubernetesを活用し、コンテナ化されたワークロードを任意のインフラストラクチャーに均質で一貫した方法で簡単に移行・展開できます。これにより、お客様は、オープンで高速かつ安全な方法で、コアのビジネス・アプリケーションを任意のクラウドに移動することができます。

運用管理の一貫性

従来の概念では、企業が新しいクラウドを追加するとそれにより複雑さは増すと考えられていましたが、ハイブリッド・クラウド戦略では、必ずしもそうではなく、企業が複雑さをどのように管理するかが、今後の持続的な成功の重要な要素となります。

お客様がハイブリッド・クラウド環境を管理するためには、すべてのクラウドを一元に管理できるコンソールが必要です。そのコンソールからは、全てのクラウドを適切にインターフェースし、すべてのワークロードの管理とシフトを実現できる必要があります。オープン・ハイブリッド・クラウド・プラットフォームを正常に管理すると、各クラウドの可視性が維持され、開発者やITスタッフは、データとワークフローを安全に保ちながら、アプリケーションを迅速に更新および展開できるようになります。

IBM Cloud Pak® for Multicloud Management により、ハイブリッド・クラウド環境のお客様のすべてのクラウドとワークロードにわたって、こうした全てのプロセスを可能にし、インフラストラクチャー管理やアプリケーション管理などのさまざまなハイブリッド/マルチクラウド 管理機能全体にわたって、一貫した可視性、自動化、およびガバナンスを提供します。特に、IBM Cloud Pak for Multicloud Management のようなツールで運用管理を簡素化できる場合には、クラウド化を進める上で複雑さが障壁になるようなこともありません。

クラウド間の接続

ハイブリッド・クラウド環境におけるさまざまなクラウド間の接続は、インフラストラクチャーのあらゆる側面に影響を与えます。これは、スピード、セキュリティー、ポータビリティー、データ分析、規制対応、その他これまでにご紹介してきた全ての機能に影響します。接続が正しく機能しない場合には、ハイブリッド・クラウド・プラットフォームも正しく機能していません。お客様は、最小限の遅延時間でかつ最高のスピードで利用できることを期待しています。クラウドの物理的な場所とクラウド間の接続性は、遅延に大きな影響を及ぼします。

接続ネットワークを構築する際に、考慮すべきことがたくさんあります。世界中にデータを配布し、さまざまな場所のお客様が最も近く最も便利なデータを利用できるようにすることもできます。データとワークフローに影響を与える可能性があるため、ベンダーがトラフィックをどのようにルーティングするかも考慮する必要があります。

IBM Cloud Pak® for Integration は、アプリケーションとデータがどこにあっても、接続するために必要な速度、柔軟性、をセキュリティー、および規模をサポートします。 IBM Cloud Pak for Integrationは、ビジネスの持続性を維持するために必要な機能があらかじめ統合されていますので、パーソナライズされた卓越したカスタマーエクスペリエンスを実現するとともにチャネルを最適化することができます。

ハイブリッド・クラウドは、今です

ハイブリッド・クラウドは未来の話ではありません — それはまさに今です。

お客様は要件ごとに適切なクラウドを選択することで、ハイブリッド・クラウドを実現できます。お客様は、レイテンシーやコンプライアンス対応などそれぞれのニーズがあり、いつでもどこでも稼動できるオープンでコンテナ化されたアプリケーションを求めています。オープン・ハイブリッド・クラウド・プラットフォームなら、こうした重要なニーズを満たし、よりインテリジェントなワークフローを作成し、成果にもとづいたビジネス変革をいっそう推進することができます。

IBMのクラウドへのアプローチとデジタル変革(DX)を実現するITインフラストラクチャーを実現する方法について詳しくはこちらをご覧ください。


翻訳:IBM Cloud Blog Japan 編集部

*このブログは、2020/10/28に発行されたWhy Customers Need an Open Hybrid Cloud Platform(英語)の抄訳です。

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