IBM テクニカル・サポート
IBM テクニカル・サポートの知らない世界 (2) ー 知らないと損をする、問題の早期解決のための「5W1HRD」
2021年12月28日
カテゴリー IBM テクニカル・サポート
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IBM テクニカル・サポートは、Web サイトや電話などを通してサービスを提供しているため、その実態をご存知の方は少ないのではないでしょうか。謎(?)に包まれたテクニカルサポートの日常を「IBM テクニカル・サポートの知らない世界」と題してシリーズでお届けします。普段は表に出ることのないサポート・エンジニアが、自らの言葉で臨場感たっぷりに語ります。
こんにちは。Db2 テクニカル・サポートの星野 健太です。今回は私達テクニカル・サポートの目線から、こうすれば問題が早期解決できるという、問題記述方法をご紹介します。
IBMのテクニカル・サポートにお問い合わせいただくには、電話、Web サイトなどの方法がありますが、その約8割が Web サイトからのお問い合わせです。Web サイトからのお問い合わせの場合、最初に必要な情報を全て書いていただくと、すぐに調査に着手でき、問題を短時間で解決するための近道となります。
調査のスタートが遅れてしまう例
この例では、導入した製品が正しく動かないということは記載されていますが、直面している具体的な問題が記述に含まれていません。実際にこのご質問をいただいたときには、調査を開始する前に現在の状況の聞き取りを行い、正確な環境や条件などを確認しました。その後、環境に合わせた調査を行うため、必要となるデータ取得のガイドを実施するという2往復のやり取りが発生したこともあり、お客様システム全体の導入スケジュールに影響が出てしまいました。
5W1HRD とは
テクニカル・サポートに何を伝えれば速やかに対応してもらえるのかをお悩みの際には、『5W1HRD』を意識してご質問を記述していただくことで、調査を開始するために必要な情報が含まれるようになります。
『5W1HRD』とは、誰が (Who)・いつ (When)・どこで (Where)・何をした (What)・それはなぜ (Why) を含む 5W と、どうやって (How)・その結果どうなったのか (Result)・事実を示すデータ (Data) を含む 1HRD で構成されます。
調査がスムーズに開始できた例(5W1HRDを利用)
5W1HRD の要素がどのように含まれているかを以下に示します。
- Who : リモート・クライアント
- When : 2021/11/05 14:00 以降
- Where : Windows 10
- What : データベースへの接続を行った
- Why : 導入後のテスト接続のため
- How : db2 connect to database
- Result : SQL30081N が返された
- Data : クライアントとサーバーの db2support
製品が導入された環境、接続のテストを行った時間、エラーの発生頻度、収集したデータ等が、ご質問の記述に含まれています。実際にこのご質問の対応では、テクニカル・サポートに問い合わせをいただいてから約30分で原因を特定し、当日中にお客様の問題を解決することができました。
ここまで 5W1HRD で質問を書くことが重要ですとお話いたしましたが、「そうは言っても製品知識がなければ、どのようなデータが必要なのかが解らないのでは」と不安に思われた場合には、各製品で必要な情報『MustGather』を記載した日本語の IBM サポート 資料収集ガイド Index がございます。お問い合わせの際には、ぜひご参照ください。
星野 健太
ソフトウェア&システム開発研究所(TSDL)Db2 ソフトウェア・テクニカル・サポート
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