IBM Consulting
生成AIでアプリケーション・モダナイゼーションとIT自動化を次の段階へ
2023年10月26日
カテゴリー Data Science and AI | IBM Consulting | IBM Data and AI | IBM Watson Blog | ITの最適化とスマートな運用管理 | アプリの開発とモダナイゼーション | オートメーション | デジタル変革(DX)
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多くの組織は、商品やサービスの市場展開を加速するために柔軟性、拡張性、収容能力を備えたハイブリッドクラウドを採用しています。ハイブリッドクラウドは、世界中の企業がさまざまなプロジェクトや分析のためにデータのセキュリティーとアクセシビリティーを促進するのに有用です。しかし、複数のハイブリッドクラウドの管理は、特に企業要件の進化や、今日の企業ポートフォリオに含まれる膨大な数のアプリケーションを考慮すると、複雑な取り組みになる可能性があります。
IBMの専門家は、生成AIを組み込んだ自動化を優先するハイブリッドクラウド管理プラットフォームが変革を成功に導くと考えています。統合されたハイブリッドクラウドは、先進テクノロジーや新興グローバル市場へ投資するための業務における俊敏性を組織にもたらします。すでに一部の組織はコスト削減と効率性を実現し、ITパフォーマンスを向上させ、新しいサービスをより迅速に提供・拡張しています。
プラットフォーム中心のアプローチで始める
標準化は、自動化とモダナイゼーションを目指す組織にとって非常に重要です。ハイブリッドクラウド環境では、標準化によって、人、テクノロジー、プロセスが複雑に絡み合って生じる矛盾、エラー、食い違いに対処することができます。
適切な標準化を達成するのは、簡単なことではありません。プラットフォーム中心のアプローチを採用して、標準化された実践、共有リソース、オープンなコミュニケーション、合理化されたプロセスを促進する基盤を確立する必要があります。
クラウド・プラットフォームを中心的な基盤として採用することで、ビジネス目標に合わせながら、インフラストラクチャーのプロビジョニング、デプロイメント、拡張、監視、セキュリティーの標準化された実践方法を確立できます。これによりテクノロジーの導入に重点を置きながら、組織の生成AI戦略に対するトップダウン・アプローチの重要性を明確にすることができます。エンジニアは、ビジネス上の優先事項と照らし合わせながら、生成AIが必要なのか、またはより容易なルール・ベースのソリューションで十分なのかを効果的に評価、判断することができます。
複雑性をシンプルに
開発目標とビジネス目標が連動した包括的なトップダウン戦略を開発することで、組織は適切なソースを迅速に特定し、適切に体系化され管理された生成AIを実装できるようになります。
自律型IT管理システムは、技術的なオペレーション、主要なビジネスプロセス、および設計システムを簡素化するように設計されています。統合されたデータを使用して、異なるデータソースから引き出し、より迅速で情報に基づいた意思決定を促進します。
生成AIテクノロジーは飛躍的な進歩を遂げており、エンジニアがコードとドキュメント生成を自動化できるようにすることで、アプリケーション開発を簡素化できます。生成AIは、さまざまな基盤モデルを利用して、強力なトランスフォーマーで非体系化情報からコンテンツを生成します。今日、私たちのクライアントは、IT運用、IT資産管理、資産利用を自動化するためにオートメーション機能を使用しているか、または使用を検討しています。
生成AIを利用すると、タスクを自動化し、顧客サービスと販売機能を強化して、これらのプロセスの効率を向上させることができます。既存のセールスおよびサービス・エンジニアは、言語ベースの生成AIでスキルを強化するとともに状況に応じた知識や産業知識を見つけることができるので、より良い顧客体験を提供し、問題をより迅速に解決することができます。
生成AIは潜在的なビジネス上のメリットを数多く提供します。課題分類の改善、課題解決のためのコード生成、強化された自動修復システム、コンテキストに応じた自動化、コードデバッグの高速化、ベストプラクティスの提案、より良いドキュメントの生成、リバース・エンジニアリング機能、コードのリファクタリングなど、さまざまな可能性を備えています。
自律型IT運用によってオブザーバビリティー(可観測性)を強化することで、システムエンジニアは従来のITヘルスメトリクスを超えて行動できるようになります。その代わりに、システム遅延、ネットワーク・トラフィック・メトリクス、ネットワーク飽和度、エラーなど、より洞察力に富んだ「ゴールデン・シグナル」に集中することができます。
拡張性とセキュリティー
IT運用の自動化について議論する際、生成AIテクノロジーを使用して組織のセキュリティー運用(SecOps)を管理することの重要性に留意する必要があります。IBMは、生成AIをSecOpsに統合することで、セキュリティー異常を効率的に特定して対処できるだけでなく、潜在的な脅威を検知して軽減できることを発見しました。目標は、AI駆動型の自動化を活用して、組織全体のセキュリティーとコンプライアンスの態勢を強化することです。
セキュリティーとコンプライアンスは広範な領域であり、業界によっても異なります。IBMの専門家は、データ内の異常を特定し、さまざまな情報ソース(ローコードや過去のビジネス障害など)への関連付けに生成AIが有用であると考えています。
例えば、生成AIツールを使用して、関連する監査基準に照らし合わせて監査コンプライアンス活動や文書化をサポートできます。評価が完了すると、これらの生成AIツールは、不適切な単語やフレーズのフラグを人間のエージェントに発信するように設計されています。
生成AIによるモダナイゼーションの実現
ハイブリッドクラウドのワークロードを管理するための堅牢でAI駆動型の自動化優先プラットフォームは、顧客のハイブリッドクラウド変革とその取り組みをモダナイズし、加速させます。watsonx Code Assistantなどによるコード生成などの方策を活用してITプロセスを自動化し、レガシー・アプリケーションをモダナイズすることで、組織の俊敏性を高めることができます。
エンジニアは、コード・ジェネレーターを利用して、生成AIがレビュー、変更、展開できるコードを作成するようガイドするプロンプトを作成することができます。これにより、アプリケーションやサービスの開発を大幅に加速できます。
例えば、生成AIによって、開発者やITオペレーターは、自然言語入力に基づいてAIが生成するレコメンデーションを使ってコードを容易に作成できます。
この記事は英語版ブログ「Take application modernization and IT automation to the next level with generative AI」(2023年7月10日公開)を翻訳したものです。
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