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【開催レポート】SPSS Modeler春のオンラインユーザーイベント2022〜Modeler書籍第2弾出版記念総力祭〜

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みなさまこんにちは。スマート・アナリティクス株式会社の武田です。

オンラインになってから4回目のSPSSユーザーイベントが、2022年5月20日に開催されました。

今回もまた1000名を超える皆様に参加いただく大盛況。しかも昨年秋のアンケート結果を凌ぐ満足度98.1%という驚異的スコアは今後超えられるのか逆に不安になります。

 

 

桁外れな満足度の最大の理由は講演者の豪華さです。このイベントはSPSS Modeler書籍「実践!異常検知と故障予測」(東京図書)の発売を記念してユーザー著者4名に順番にご講演いただきました!SPSSガチ勢のラインナップに、いつも以上に楽しみにされていた方も多かったのではないでしょうか?

 

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今回もオンライン配信を含めた運営を私どもスマート・アナリティクスがサポートさせていただいている縁から、私がSPSSのいちファンの目線でイベントをレポートいたします。

 

 デジタル展示会1「大規模データ処理の高速化・効率化」

イベントをより盛り上げるために今回から、プレセミナーの前にパートナー2社がデジタル展示会としてコンテンツを提供されました。トップバッターは日本情報通信(NI+C)さん。「SPSS Modeler × データベースで大規模データ処理の高速化・効率化を実現」と銘打ち大規模データのハンドリングの例を紹介されました。SPSS Modelerはデータベースに最適なSQLを自動発行できるのはその魅力のひとつです。大規模データハンドリングに「SQLプッシュバック」を具体的に行う例をNI+C森山様が分かりやすく示してくださいました。森山様の記事ブログで学ぶSPSS_Modeler #02- Google BigQueryでSPSS Modelerプッシュバックを実行するもぜひご覧ください。

 

 

 デジタル展示会2「TWC × SPSS Modeler」

続いてはAITさんによる「The Weather Company × IBM SPSS Modeler」でした。昨年秋に登壇した林さんが動物園の来場者予測についてデモを実施。IBMが提供する天候データサービス「TWC」の特徴も詳しく解説。

予測モデルでは拡張ノードでPythonのモデルを呼び出し、アンサンブルを利用する見応えのある内容だったと思います。詳しくはAIT社の、AI365コラム(https://ai365.jp/columns/weather-data/)でも解説をしておりますので、そちらもぜひご覧ください。

 

 

 

プレイベント①「始めての顧客分析」

プレイベントでは、昨年秋に講演をいただいた慶應義塾大学の清水先生と弊社の代表である畠の掛け合いで「清水先生に聞く!鉄板顧客分析術」を生放送しました。SPSSユーザーには馴染みのある清水先生が顧客分析の王道をコツや背景も含めて解説してくださいました。製造業からの参加が比較的多かった今回のイベントですが「自分達の分析領域での応用ができそう」というコメントも多くいただき、多くの参加者の刺激になったのではないでしょうか。

 

 

 プレイベント②「始めてみようSPSS Modeler」

プレイベントふたつ目は、Stats Guildさんによる「始めてみようSPSS Modeler -時系列データの鼓動-」。昨年秋、多くの参加者の度肝を抜いたコンテンツの時系列データ編です!

 

特別にこのブログから視聴できるようにしていただきました!フルサイズでご覧ください。

 

遊び心を散りばめながら初心者がSPSS Modelerで時系列加工する方法を学べる素晴らしい内容でした。ある参加者から「オフィスでイヤホンをしながらイベント視聴していたのですが何度も声を出して笑ったので、周囲から心配された」というコメントもいただきました。次回作、本当に期待しています!

 

オープニングアドレス

 

塩塚 英己

日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部 データ・AI・オートメーション事業部長
執行役員

 

 

 

IBM執行役員でSPSSを含むデータ活用系のソフトウェアを含む製品部門のリーダーである塩塚さんが登壇しました。ますますデータ活用が社会で求められている中、SPSSがIBMの事業として重視されている点、今後もSPSSコミュニティの活性化のためにイベント参加者に力添えをいただきたい点を強調されました。

 

講演①データ組織とツール

 

小川 努

Honda Innovation Tokyo Akasaka
事業開発本部
ソフトウェアデファインドモビリティ開発統括部
UX・データソリューション部 チーフエンジニア

 

 

書籍では第5章で「位置情報データを活用する」を執筆された小川様ですが、この講演では書籍の内容に留まらず、データ活用が組織でどのように取り組み、ツールはどのように使い分けるべきかについてお話をいただきました。印象的だったのは、DX(デジタルトランスフォーメンション)による組織と事業の改革において、いくつかの役割と成熟度を持つ人が、その人にふさわしい道具を持つことが必要だという主張です。また「データ駆動型」に重要なのは、仮説を立てる力と検証する力だと教えていただきました。PythonやRを利用するかSPSSを利用するかを「日記か絵日記か」というフレーズも今後様々な場面で引用されそうです。

 

→小川様の講演資料はこちらから

 

 

講演②異常を検知する

 

堀  恵治

東日本旅客鉄道株式会社
JR 東日本研究開発センター
テクニカルセンター
車両グループ

 

 

「IoTデータを利用すると正常(いつもの振る舞い)とは言い難い特異な状態を見つけることができる」と話してくださったのはJR東日本の堀様です。

もし時間を考慮しない場合、①偏差値(標準偏差)、②クラスタ分析による極小クラスタ、③異常度を測定するModelerの異常検知ノードの3つが具体的な方策として有効だそうです。しかしIoTデータでは温度のような連続値だけではなく1秒集計でオンかオフかのようなフラグ型を対象する場合も多いそう。先ほどの3つの手法はそのままでは通用しないのだそうです。そこでは何秒間オン(オフ)が続くのかをグラフなどから順序を考慮しながら確認して、それを特徴量として設計する必要があるとのことでした。また現場で具体的な改善を行うには、物理的にどのような事象が関わり合っているのかをある程度理解することも重要だと教えてくださいました。

 

→堀様の講演資料はこちらから

 

寸劇「京田殿の13分」

2021年春の寸劇「詰将棋」、秋の「テレビ通販きょうだ」に続く寸劇3作目は「掛け違いスキット英会話講座風」。

すっかり演技も板についたSPSSテックスタッフ!そして京田さんの独特の間合い!

セリフ通りでなく、アドリブが入るので編集に余計に時間がかかるとか(笑)。毎度のことではありますが、ちゃんとイベントの趣旨に合ったTipsを丁寧に扱っているから驚きです。秋にはまた次のバージョンが見られるのでしょうか?

 

 

 講演③大規模データのハンドリング

 

本田 智則

国立研究開発法人産業技術総合研究所
ゼロエミッション国際共同研究センター(GZR)
環境・社会評価研究チーム

 

 

本田先生は冒頭で「書籍には書ききれなかった大規模データの処理を説明したい」とお話を始められました。20年以上のSPSSユーザーである先生もほとんどの研究にSPSS Modelerを利用されているそうで、データ処理のノウハウをストリームとして資産化しているそうです。

さらに膨大なIoTセンシングデータをハンドリングするため、「SQLプッシュバック」は不可欠だとのこと。SQLプッシュバックは環境のセットアップは難しそう(+コストがかかる)と思われる視聴者のために15分でできるSQLプッシュバックのための環境構築(追加費用なし)の例を具体的に示してくださいました。

 

→本田先生の講演資料はこちらから

 

講演④故障を予測する

 

竹村 玄

株式会社 JAL エンジニアリング
技術部 システム技術室
信頼性管理グループ

 

 

「needle in a haystack(=藁の山から針を探す)」を膨大なデータから故障予測する難しさに喩えられたのは竹村様です。故障や不具合は滅多に起きないため、その特徴的な振る舞いを見つけるのは難しいそう。実は分析を開始する前に故障や不具合を適切に定義し、どの程度それを事前に知る必要があるのかを確定しないと、実効性のあるものにならないと強調されました。またそのためにも現場の声に耳を傾ける必要があり、特に飛行機では整備担当者の仮説が最後までものを言うのだそうです。意味ある特徴量を作成するのにも、評価の方法をどのように設定するかも現場と密にやりとりして確定しているのだと教えてくださいました。

 

→竹村様の講演資料はこちらから

 

クロージングアドレス

 

京田 雅弘

日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部
データ・AI・オートメーション事業部
Data & AI
第一テクニカルセールス マネージャー

 

 

寸劇を通してユーザーにもすっかりお馴染みの京田さん。クロージングでは参加者に情熱的に語ってくださいました。IBMがSPSSに投資を続けてゆくためにも、ユーザーの積極的な関わりを期待し、一緒にSPSSブランドを盛り上げてほしいと訴えかけられました。

 

SPSSの価値はユーザーコミュニティ

以前のイベント参加レポートでは「旅」を比喩として利用しました。今回まさにユーザーが自発的にガイドブックを手掛けられたのだと思います。自分が歩いた険しい道のりを後続の仲間のために照らしてくださるのはSPSSコミュニティならではだと感じています。これを読まれているユーザーの皆様にも同じ目的地に向かう旅の仲間に苦しみや素晴らしさをシェアしてもらえると幸いです。

 

 

武田 千夏

スマート・アナリティクス株式会社

ソリューション営業部 部長

 

 

 

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