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新型コロナウイルスの時代にSalesforceのユーザー企業が対応し、生き延び、前進するために取り組んでいる4つのこと
2021年01月27日
カテゴリー IBM Consulting
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新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナウイルス)のパンデミックからの回復の道のりは依然として平坦ではないと言わざるを得ません。多くの業界、企業が苦闘してきた一方で、素早く対応した組織もありました。1つだけ明らかなことがあります。Salesforceのユーザー企業は、最初から明らかに有利でした。重要な顧客データには既にクラウドでアクセスできるようになっており、全面的なリモートワークに向けた根本的なシフトを実現するための柔軟なビジネス・プロセスが整っていました。実際、私たちの調査では、大多数のSalesforceのユーザー企業が、Salesforceによってビジネスの方向転換をしたり、デジタル関連の優先事項を調整できたと認識していることが明らかになりました。
パンデミックの初期の段階では、多くの組織が「ノーマル」に戻ることに注力していました。しかし今や先進企業はリモートワークが当たり前であるというまったく別の未来を見据えており、顧客や従業員とのデジタル・エンゲージメントという課題が戦略的な最優先事項となっています。こうした企業は現在、よりスマートかつ安全で、回復力に富むビジネス、つまり、Salesforceが支えるビジネスの構築に向けてイノベーションをシフトし、それを加速しています。
毎年、IBMのSalesforceチームは「The State of Salesforce」というレポート作成に取り組んでいます。2019年のレポートでは、顧客と従業員のエクスペリエンスに重点的に取り組むことでトップ企業の評価を得た組織について知ることができました。2020年、パンデミックという大混乱により、世界中の顧客や従業員が在宅を余儀なくされる中、ほぼ一夜にしてさまざまなギャップが浮き彫りにされ、期待が加速的に大きくなりました。
ご想像のとおり、2020年の調査では市場で新たに生まれている格差が明らかになりました。年初にSalesforceによる変革を進めていた組織は、引き続き他社の先を行き競争上の優位性を築いている一方で、デジタル・リインベンションへの対応と投資が遅かった組織は依然として後れを取っています。
以下に、トップ企業が前へ進み、新型コロナウイルスの危機が終息した後に競争力をさらに高め、デジタル・トランスフォーメーションの次のステージに移るために取り組んでいる4つのカギを紹介します。
1:顧客との信頼の構築に注力する
キーポイント:調査対象企業の半数が以前よりもロイヤルティーと信頼に重点を置き、トップ企業の方がその傾向が20%以上高い。
信頼は、これまでも常に長期的な顧客関係の礎となってきました。多くの顧客が、変化するデジタル面、物理面、精神面、感情面でのニーズを満たす上で信頼できない企業との取引をやめています。GDPRのような新しい規制では、企業によるデータの使用法に対するセキュリティーと制御の強化を顧客が求めていることが強調されています。機密データの保護に必要となるシステムの複雑さを十分理解している企業は、価値とセキュリティーのバランスが取れたイニシアチブを中心にビジネスとITの連携を優先して、より迅速に信頼できるエクスペリエンスを市場に提供し、顧客のロイヤルティー、維持率、増加率を高めています。
2:人とのつながりを築くためにAIを活用する
キーポイント:トップ企業がエンタープライズAIを使用する傾向はそれ以外の企業の2倍となっている。
人々が大半の時間を自宅でリモートワークに費やし、社交行事がほとんどない中、顧客は、デジタル・チャネルを通じてつながりを維持する方法を求めています。AIを使用すると、インテリジェントなリード・スコアリングによって顧客へのアプローチに優先順位を付け、高い精度と正確度で従業員と顧客の安全上のリスクを予測し、顧客への応答時間を短縮し、AIアシスタントを導入して人間による意思決定を支援することができます。SalesforceでAIベースの自動化プロセスを使用している企業の大部分(65%)で、顧客満足度が高まっています。
3:ビジネス回復力を構築するために従業員の安全性を確保する
キーポイント: 70%の組織が、安定と成長につながる信頼を構築する手段として従業員と顧客の福利を優先している。
デジタルへのシフトにより、すべてのビジネス部門で顧客と従業員からのプレッシャーが高まっていますが、その大部分を負っているのはコマース、カスタマー・サービス、デジタル・マーケティングの分野です。SalesforceのWork.comやIBMのDigital Health Passなどのデジタル・ソリューションを使用する安全衛生オペレーション・コマンド・センターにより、組織は従業員の安全性とビジネス回復力の両方を実現できます。企業は、将来のオペレーションと労働力の危機を事前に予測し管理するための基盤として、デジタル・ツールとデジタル・プロセスを利用できます。本調査では、組織が必要なサポートを提供して福利を優先している従業員の方が、より効果的に顧客と安定化に集中できるため、組織の回復力が向上することが明らかになっています。
4:データとシステムの統合により、エンドツーエンドのプロセスを構築する
キーポイント:2020年の年初により成熟度の高いSalesforceの基盤があり、年内にSalesforceへの投資を増やした企業は、業績回復が進んでいる割合が47%高い。
新型コロナウイルスのパンデミックに襲われたときにデジタル・トランスフォーメーションを進めていた企業は、既存のクラウド・ソリューションを活用してビジネスのシフトと適応に迅速に対応し、「デジタルを活用する企業」と「していない企業」の格差は拡大しています。デジタル・ファーストは今後も未来に向けて期待されるものですが、組織は、(Salesforceの単一のタスクとしてだけではなく)システムの統合とエンドツーエンド・プロセス全体の再設計を求められています。
この先の道のりも間違いなく紆余曲折があるでしょう。それぞれの道のりは、それぞれの企業固有のニーズに対応したものでなければなりません。本調査レポートでは、世界中のSalesforceのユーザー企業とパートナーに、最も革新的なリーダーたちがより良いビジネスと世界を構築するためにSalesforceを活用している様子をご紹介します。
*このブログは、2020/11/17に発行された、“Four ways Salesforce customers are adapting, surviving and thriving in the COVID-19 era (英語)”の抄訳です。
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