IBM Sustainability Software
IoTデータ取引市場を活用した実証実験から、新しいビジネスモデルを
2019年03月08日
カテゴリー IBM Sustainability Software | コネクテッドカー | 技術動向・トレンド
記事をシェアする:
世界中であらゆる分野に拡がり、進化を続けているAI、そしてIoT。日々の生活や企業活動を通じて生成され取得され続けるデータの活用が、あらゆる業界や業種で成長の切り札として注目を集めています。
より人びとの役に立つ先進的なデータ活用を目指した具体的な取り組みが進む中で、ここ2〜3年の間に目や耳にする機会がぐっと増えた言葉や概念が「PDS(Personal Data Store)」「情報銀行(情報利用信用銀行)」「データ取引市場」という言葉です。
ここで、簡単にそれぞれの言葉をおさらいしておきましょう:
- PDSとは – 個人が自らの意思で自らのデータを蓄積・管理するためのシステム
- 情報銀行とは – 個人との契約により個人データを管理し、それを企業などの第三者に提供する事業
- データ取引市場とは – データ保有者と活用希望者を仲介し、取引を可能とする市場
しかし実際には、産学官民を挙げて「Society 5.0」や「Connected Industries」というキーワードを掲げて超スマート社会への取り組みを進めてはいるものの、ここ日本でIoTデータを活用した新しいビジネスや高度なサービスが生まれているかと問われれば、あまり芳しい答えは返ってこないのではないでしょうか。
多くのアナリストが、その理由を「PDS」「情報銀行」「データ取引市場」の環境設備の遅れだと分析しています。そして、とりわけ「データ取引市場」をリードする取り組みの遅れが、ブレーキをかけているのではないかという声が聞かれます。
- データ取引市場を通じて入手できるデータが、どれだけのオープン性を持っているか
- データ取引市場を通じて入手できるデータが、どれだけの多様性(幅広さ)を有しているか
この2つが、今後日本の超スマート社会への取り組みを、そしてビジネスの加速的、あるいは持続的成長を達成できるかの鍵となりそうです。
これらの観点から、私たちIBM Watson IoT事業部が注目し、協力しているのが「オープンテレマティクスプラットフォーム共同開発プロジェクト」です。
以下に代表されるこれまでのテレマティクス(走行車両との通信情報提供システム/サービス)との大きな違いにより、新たなビッグ・ビジネスへの展開が見込まれています。
- これまでのテレマティクスデータ : 特定の車種やメーカー、それに紐づいた限定されたユーザーの情報をデータ源としていた。そのため、活用範囲が限定的なものとなっていた。また、データの取り扱いに用いられる形式も独自のものがあり、別データやサービスとの組み合わせが難しかった。
- 今回のオープンテレマティクスプラットフォーム : 一般ユーザーが所有する自動車に専用デバイスを搭載することにより、さまざまなメーカーや車種のリアルタイム走行データ(運転加速度、進行方向、ジャイロなどの動作データ、高精度GPSデータなど)を実証実験対象にできるようになった。また、標準的なAPIを用いていることから、プラットフォームを用いた商用サービスの開発・提供も容易に行えるようになる。
このオープンテレマティクスプラットフォーム・プロジェクトには、新しいビジネスモデル創出を検討している企業・学術団体が有償で加わることができます。
そしてこの度、プロジェクト参加希望者向けの説明会が、3月26日 16:00から東京オペラシティタワーのディーアンドエム本社にて開催されます。
下記ウェブページより説明会参加申込を受け付けています。
超スマート社会時代のサービス創出によるビジネスの成長をお考えの方は、ご参加を検討されてみてはいかがでしょうか。
参考 : IBM IoT Connected Vehicle Insight
参考 : 内閣官房IT総合戦略室 AI、IoT時代におけるデータ活用ワーキンググループ 中間とりまとめの概要(PDFファイル)
参考 : 総務省 平成30年版 情報通信白書 1-2-2 PDS・情報銀行・データ取引市場
「第2回ベジロジサミット」レポート後編 | ベジロジシステム討論会
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
ベジロジ倉庫とベジロジトラック、そしてキャベツ食べ比べを中心にご紹介した「第2回ベジロジサミット」レポート前編に続き、ここからは第二部、場所を屋内に移して開催されたベジロジシステム討論会の様子をご紹介します。 目次 前編 ...続きを読む
「第2回ベジロジサミット」レポート前編 | レタスの食べ比べとベジロジ倉庫・トラック
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
「佐久地域は葉洋菜類の一大産地であり、産地の生産を守ることは日本の食を守ることです。主体的に取り組んでいきます。ただ、青果物の取り組みは特に困難な要素が多く、物流業界でも取り組みが進んでいない分野です。そんな中で、持ち前 ...続きを読む
日本Maximoユーザー会2024@天城ホームステッド 開催レポート
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
2024年10月15〜16日の2日間に渡り、IBM天城ホームステッドにて1年半ぶりの「日本Maximoユーザー会」が開催されました。 石油・化学企業、産業機械製造企業、エネルギー企業、エンターテインメント企 ...続きを読む