デジタル変革(DX)
クラウド連携でストレージのコスト・運用を効率化 − 企業を悩ますデータ増加に柔軟に対応する IBM Storage Scale のハイブリッドソリューション
2024年03月18日
カテゴリー IBM Data and AI | IBM Partner Ecosystem | デジタル変革(DX)
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近年、企業が競争力を強化するためには、膨大なデータを蓄積し、そこから知見を得て、社会や市場の変化に対応することが重要です。その際、膨大かつ増え続けるデータをいかに効率的に共有、保管するかが課題となってきます。
前回は、IBM Storage Scaleの拠点間データ連携を活用することにより、複数拠点に分散したデータのサイロ化を解消するソリューションをご紹介しました。サイロ化は、データ活用やDXを推進する際の大きな阻害要因となります。前回の記事を読まれていない方は是非こちらをご確認ください。
データのサイロ化が解決したら、次のステップとしてデータを効率的に保管できているか見直してみましょう。IBM Storage Scaleはクラウドとのデータ連携にも対応しており、データ保管の課題にも対応することができます。今回はその点についてご紹介します。
クラウド vs オンプレミス
データを活用するためにはまずデータの蓄積が必要です。以前はオンプレミスのストレージにデータを保管することが主流でしたが、今日ではデータをクラウドストレージに保管する選択も増えています。クラウドとオンプレミスにはそれぞれ特徴があり、適材適所で使い分けることが重要です。
企業で発生するデータの量は様々な要素や変化に左右されるため、将来必要なストレージ容量を正確に見積もることは困難です。そのため、オンプレミスのストレージでは以下のような問題が発生します。
アンダープロビジョニング
- 運用中に容量が不足し、スケーリングのための運用コストが発生
- スケーリングの限界に到達し、大幅な追加投資が発生
オーバープロビジョニング
- 将来のピークを見越した大きな初期投資が必要
- 余剰リソースが発生し、コストに無駄が発生
一方、クラウドストレージを活用する場合も、レイテンシーの問題や、オンプレミス環境のワークロードとの連携について考慮が必要です。そこで、拡張性のあるクラウドにデータを保管してコストを効率化しつつ、オンプレミスとの円滑なデータ連携を実現するために役立つのが、IBM Storage Scaleのクラウドデータ連携(AFM to Cloud Object Storage)です。クラウドデータ連携では、前回ご紹介した拠点間データ連携と同様の仕組みで、クラウドのデータをオンプレミスにキャッシュしてデータを連携します。キャッシュの効果により、気になるクラウドーオンプレミス間のレイテンシーも抑えられます。
コスト削減例
先にご説明したコスト効率化の具体例として、データ活用のためにスモールスタートでデータを蓄積し、データ量が5年間で1PiBまで増加するシナリオでコストを比較します。
ケース① オンプレミスのストレージ活用:
階層化(ホットデータをSSD、コールドデータをNL-SASに配置)してコスト効率化。
ケース② クラウドデータ連携でハイブリッド化:
クラウドに全データ(5年間で0~1PiBまで線形に増加))保管し、ホットデータを
オンプレミスのSSDにキャッシュ。S3からオンプレミスへの転送量は平均100GiB/日とする。
<コスト比較>
ケース① オンプレミスのストレージ活用 | 311百万円※ |
ケース② クラウドデータ連携でハイブリッド化 | 248百万円※ |
コスト削減効果 | 63百万円 |
※価格は装置構成や格納するデータにより変動するため、上記はあくまでご参考コストです。
お見積りの詳細については担当営業まで個別にご相談ください。
IBM Storage Scaleのクラウドデータ連携を使用してデータをクラウドに保管した場合、データ量が少ない期間のコストを従量課金で効率化できるため、トータルのコストを63百万円削減できます。
拠点間データ連携とクラウドデータ連携の活用例
前述の通り、IBM Storage Scaleはオンプレミス間(拠点間データ連携)とオンプレミス-クラウド間(クラウドデータ連携)の2種類のデータ連携に対応しています。両者を活用することで、段階的かつ柔軟に脱サイロ化・コスト効率化を進めていくことも可能です。
まずはご相談ください
今回は、増加量の予測が困難なデータをクラウドストレージに保管するメリットと、クラウドに保管したデータをオンプレミスと連携させるソリューションについてご説明しました。前回ご紹介した拠点間データ連携と合わせて、柔軟なデータ共有基盤を実現できます。NECでは、容量数TBからリーズナブルなコストでご提供できるため、中堅企業のお客様含め、企業規模や環境に合わせた柔軟なご提案ができます。本ブログでご紹介したソリューションに関するご相談、ご質問がございましたら、まずは下記までお気軽にお問い合わせください。
渡部 俊幸
日本電気株式会社
データストレージ統括部
豊原 文秀
NECソリューションイノベータ株式会社
第一PFソフトウェア事業部
原田 直弥
NECソリューションイノベータ株式会社
第一PFソフトウェア事業部
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