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株式会社日本総合研究所 河瀬氏に伺う、WAS LibertyによるITシステムのモダナイズ
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今年、IBM MQとDb2は30周年。WAS(WebSphere Application Server)は25周年を迎えます。アニバーサリー・イヤーとして3製品に関わりのある方々へのインタビューを1年を通じて定期的に行っています。今回は、(株)日本総合研究所 河瀬氏にインタビューを行いました。WAS、WAS Libertyの思い出や今後の期待などを伺いました。
(株)日本総合研究所 チャネルシステム本部 部付部長 河瀬博之(写真右)
1995年独立系ソフトウェアハウス企業に入社し、開発エンジニアとして金融系システムを中心に開発に関わる。その後2008年に日本総合研究所に入社。日本総合研究所では主にインフラ系エンジニアとして、情報系システムやチャネル系システムの開発・保守に携わり、2023年4月より現職。チャネルシステム本部では、インフラを中心に、銀行・クレジットカードのインターネット系サービスの開発・モダナイズ案件を推進している。
日本アイ・ビー・エム株式会社 坂本真彦(写真左)
2006年に日本IBMに入社。キャリアを通してWebSphere関連製品に携わり、WebSphereを使用したシステム構築や、Libertyへの移行も経験。2007年より現在まで一貫して大手金融機関のインフラ開発を担当し、現在はオンラインシステムを中心としたインフラ開発チームのマネージャーとして活動している。
1.IBMのWebSphere Application Server(WAS)が発売されてから、今年で25周年を迎えます。御社のビジネスを支えるITシステムにおいて、WASをどのようにご利用いただいていますか?
―(河瀬氏)まずはWAS 25周年おめでとうございます。今回、このようなインタビューの機会をいただきまして、感謝申し上げます。
日本総合研究所(以下、日本総研)では、「SMBCグループをITで牽引するテックカンパニー」として、三井住友フィナンシャルグループ各社のシステムを安定的に開発・運用を行なっています。私が所属するチャネルシステム本部では、三井住友銀行、三井住友カード、SMBC信託銀行のインターネット系システムを中心に、各種開発案件を推進しています。
インターネット系サービスでは、秒間で膨大な数のトランザクションを処理するシステムが多数あります。最近では、新しくサービスを開始したモバイルサービスにて、これらのシステムはサービスの中核を担っています。そのシステムの中心にあるアプリケーション・サーバーに、WAS Libertyを採用させていただいています。他にもSMBCグループ内の数多くの重要なシステムでWAS Libertyを採用しています。
WASが採用されているシステムの一覧が書いてある資料を見たことがありますが、30個ほどあった中の半数は私が関わっています。間接的に関わったものも入れるともう少し増えますが、半分くらい携わっていて、色々思い出深いなと思います。長年、IBMさんと一緒に業務システムを作ってきましたが、WASも色々と機能を追加して時代の変化に対応してきたんだなというのを改めて感じました。
―(坂本)ありがとうございます。ご提供されている主要なサービスで言うとやはり、三井住友銀行、三井住友カード、SMBC信託銀行に提供しているインターネット系サービスに関するところが大きな部分を占めていると思いますが、最近始まったモバイルサービスのような新しいサービスにも関わっています。非常に重要なところでWASを使っていただけているということでありがとうございます。
リスト・アップされたシステムの中で、河瀬さんご自身が半数近く関わっていたと伺いましたが、IBMのWASがSMBCグループ様の中で利用が進んでいる背景・理由について、教えてください。アプリケーション開発にIBMが関わっていることが理由の一つかもしれませんが、他にも何かありますでしょうか?
―(河瀬氏)そうですね、やはりIBMさんが業務システムのメインベンダーとして日本総研と一緒に開発をしてきたというのが一番大きいかなと思います。ただその中で当然WAS以外を選ぶという選択肢はありましたが、私個人が思うのはTraditional WAS(以下、tWAS)もそうですし、WAS Libertyも、周辺をカバーするフィーチャーや、WACs(*1)などの使い勝手がいいんですよね。
そういう意味で一度使うと離れられないというところもあるのかなと思っています。後、良し悪しはあるとは思いますが、IBM Javaですとか、いわゆる一般的なオープンJavaでは足りない部分というのを商用パッケージとして補っているところは大きいかなと思っています。
(*1)WACs:Web Application ComponentSの略。 IBMが提供するWebアプリケーション開発向けのフレームワーク。
―(坂本)ありがとうございます。先程おっしゃっていただいたように、色々とIBMが独自拡張して機能が追加されたと同時に、やや勉強のしにくさもあるかもしれませんが、一方で使いやすさもご採用いただいている理由の一つであると思います。
―(河瀬氏)そうですね、開発のしやすさという点が一つと、あとは自分達で頑張って作り込むとか、外の違う製品を買ってきて、サーバーにアドオンする必要はなく、IBMのライブラリーを使えば容易に実装できたり、あとはMQなどのIBM製品との親和性など、色々と採用するメリットはあるかなとは思っています。
(対談中の河瀬氏)
2.WASにはいつ頃初めて関わりを持たれましたか?当時のロールや製品との関わり、その時の印象などをお聞かせください。
―(河瀬氏)最初に私が携わったのは2002年頃です。ちょうど2000年対応が終わってJavaも世の中で本格的に使われていく流れの中で、私が担当していたお客様先では初めてJavaを使った開発をするというのが、2002年頃でした。その時の私は独立系ソフトウェアハウスの会社にいて、お客様先で開発をしていました。初めてJavaを採用した開発でアプリケーション・サーバーにWASが採用されて、データベースはDB2、さらにMQを使うというような、IBM製品で固めた構成で、ホストシステムで稼働する社内業務をWebシステムで再構築する開発案件でした。
当時は基盤、業務という役割分担がなく「全部やる」、そのような時代でしたが、私も構築からアプリケーション開発まで全部関わっていました。
まだ3,4年目ぐらいの若手と呼ばれていた時期で、そこで初めてJavaをやるぞとなり、まったくノウハウもなかったので、周りも含めて手探り状態でしたね。インフラ目線では、どうやってアプリケーション・サーバーの環境を構築していけば良いのか、アプリケーションの実装はどういうしていけば良いのかなど、猛勉強しながらの日々でした。
当然私も経験がなかったので、個人のPCにまずJavaを理解しよう、サーブレットを理解しようということで、TomcatやApacheを導入し、自分で学習したのを覚えていますが、すごく苦労しました。特にTomcatのライブラリーの結合の方法とかはすごく苦労して、サーブレットも起動出来ないなど、環境構築では四苦八苦していました。
それが会社に行ってWASの管理画面を出して画面でポチっと、サーブレットを登録すると、ちゃんと動くんです。それで「やはり商用パッケージは違うな」とあの時はまだ若手でしたから本当に感動しましたね。GUIでこんな簡単に定義できてしまうというのがあの当時の最初の印象で、今でも覚えています。
ただですね、あの時に思ったことで今でも覚えているのが、WASの管理画面のデザインが使いづらいな、と(笑)。当時TivoliやDb2も使っていましたが、あの画面も使いづらく、無理やり日本語対応して使いづらいのかな?と感じていましたが、WASも使いづらいなと思ったのは覚えていますね。Windowsの日本語GUIに慣れているからこそだったのですが、なかなかWASの操作には慣れなかったことが、懐かしいですね。
―(坂本)私もWASを初めて触ったのは、2007, 8年ぐらいの頃でした。当時も管理コンソールのGUIから設定項目を探してきてポチポチとクリックしつつ最後、忘れずに保管しないと設定が消えてしまうんですよね。
あの当時、私はまだ入社2年目ぐらいでしたが、まだまだ若手だった時にそれでも触れたのは、やはりGUIがあったからだなというのは思いますね。多少、分かりにくさはあったかもしれませんが。
河瀬さんは自宅でTomcatやApacheで環境を作っていたようですが、GUIの支援ツールなしでやられていたんでしょうか?
―(河瀬氏)そうですね、当時はコマンドラインでやっていましたね。
―(坂本)やはりそういう環境だとWASの管理コンソールがあるのとないのとでは全然違いましたよね。
―(河瀬氏)本当に駆け出しの時でしたので、何でTomcatは世の中一般的に使われているのに難しくて、簡単に操作が出来るWASは世の中では一般的ではないのかと思っていました。お金出さないと使えないので当たり前ですが(笑)。やはり商用パッケージってすごいんだなと改めて思いました。
今は、Libertyの設定ファイルとコマンドベースでの操作に魅力を感じています(笑)。
3.WASのプロジェクトで特に印象に残っているエピソードお聞かせください。
―(河瀬氏)これに関しては最近のエピソードを中心に2つあります。どちらもここ数年の話なのですが、1つ目は三井住友銀行以外のインターネット系サービスでLibertyを採用した時です。
当時、三井住友銀行ではtWASを止めてLibertyを採用するのは既定路線にはなっていたのですが、他では初でした。
次世代のインターネット系サービスも視野に入っていたので、システム担当の部長クラスの方と本当にこれで良いのか?そもそも本当にIBMで、WASでいいのか?といった話もしました。そのような中でWAS LibertyというOpen LibertyをベースにtWASと比べて軽量化されたものが、今後のモダナイズを進めるためにも最初の一歩になるということで、我々も自信を持って提案させていただきました。担当者の方にもご理解いただいて、採用となりました。
実際、インターネット系サービスでは、効果を得ていて採用して良かったと思っています。
2つ目は、また同じサービスでの話になりますが、障害が発生したときのことですね。
WAS Libertyになって難しいなと思うのが、利用形態がサブスクになって、定期的なバージョンアップが必要という保守条件に変更されたことです。元々金融系は安定した枯れたバージョンを適用していくという文化がある中で、保守条件ではできる限り最新バージョンを適用することが求められています。
この時も、検証中に不具合が見つかり、その不具合の追加パッチを適用して、リリースしたら、また新しい違う不具合を引いてしまい、本番リリース直後に戻すといった障害が起きると、やはり大変だなと思います。
短期間かつ並行開発をしつつどのように品質を担保していくのか、改めて難しい時代に入ってきたなというのを感じたエピソードです。
―(坂本)ありがとうございます。私自身も挙げていただいたエピソードには関わっていまして、インターネット系サービスは、2年前の更改が終わって、当時は河瀬さんにユーザー様を説得していただいたおかげでLiberty化できましたが、その効果は本当に出ていますよね。
―(河瀬氏)そうですね。効果、出ていますね。
―(坂本)更改前の課題だった、一回アプリケーションをリリース、再起動しようとすると完了まで1時間かかるといった課題もLibertyになって軽く、速くなったと感じています。あれでかなり運用の自由度が上がりましたね。
気軽にやってはダメかもしれませんが、リリースも気軽にできるようになって、だいぶ良くなったと私自身も思います。
障害のお話も少し出ましたが、製品のアップデートのサイクルが早くなって、ユーザーがそれに合わせないといけないような製品のスタイルに変わったことで、実際大変な部分もありますね。インターネット系サービス以外のシステムでも少なくとも2年に一回はメジャー・バージョンアップするというのを定着させようと今頑張っているところですが、やはりなかなかテストしきれなかったところで思わぬバグを引いてしまうとかありますよね。
開発チームもきちんとテストをやっているはずですが、細かいところで以前とはちょっと違う挙動をしてしまうなんてことはありますね。
ただWASの利点で言うと、商用サポートがあるので、最終的にはなんだかんだ解決はできるのですが、そこを未然に防ぐような製品としての努力やIBMとしても工数をかけずに網羅できるようなテストのうまいやり方も考えていく必要があります。その点は我々も頑張りたいと思います。
(対談中の坂本)
4.WASを長く使っていただいている中でメリット/デメリットを感じていただいている部分があればお聞かせください。
―(河瀬氏)まずメリットについては、Libertyへのモダイナイズですね。
当時情報系システムを担当していましたが、システムを開発していく中で、アプリケーションの処理が複雑になっていって、どんどんシステムが巨大化していく状況でした。それでも開発スピードのアップとリリース時の影響極小化要請も強くなり、そういった中でシステムの停止・起動やリリースの方法なども、元々の考えではだんだん限界が来ているという時代だったと思います。そのような中、2015〜16年頃に情報系システムの更改とグループ会社の新規システム構築プロジェクト立ち上げの際に初めてIBMさんからLibertyの紹介を受けました。その時思ったのはこれを今、採用しないで、いつ何を採用するのか?でした。
当時、Libertyについていろいろと説明を受けたのですが、それを聞いたときに、これは今までのtWASからの脱却というか、新たな道に進むんだなというのは感じました。ですので情報系システムでの採用、そしてそれからグループ会社システムでの採用というのは、大成功だったかなと思っています。特にこの時、インフラの設計を標準化したんですよね。あれが大きかったと思っていて、標準化によって、その後tWASを使っているものは全部Libertyになっているのですが、最初のスタートの切り方がすごく良かったですし、今から思えば、あの時、チャレンジして良かったなと思っています。
その中で、やはりメリットを感じているのは直近ではインターネット系サービスの効果ですね。単純に言ってしまえば、起動時間が6分の1になりましたとか1時間が10分になりましたと言う話ですが、時間だけの問題ではなく、気軽に落とし上げできることはすごく運用の負担が減るので、レジリエンス対策にもなり効果絶大でした。それが実現できたのはLibertyによる軽量化のおかげです。
単純化・軽量化されたというのが大きくて、今まで管理画面で統合して管理されていたものがserver.xmlで全部そこで完結するんですよね。特に該当のJVMを再起動すれば、それで全部設定変更を反映できるところに関しては、アプリケーションの立ち上げを簡単にできますし、今の時代に合った仕組みだなと思います。
ですので、このLibertyのメリットというのは、単純化・軽量化と、元々謳われているものの、効果を大きく受けた事例の一つだと思います。他のシステムも様々な効果が出ていると思います。
使わないライブラリーはもう最初から読み込む必要はなく、デプロイの方法も単純になったところは、今まで重厚に作ってきたものから必要なものだけ選択してパッケージを作るという動きになって、よりフレキシブルに開発ができる仕組みが整ったのかなと思っています。
実装をする開発者にとっても、この軽量化は非常に大きかったのではないかなと思います。
―(坂本)ありがとうございます。私も実は全く同じところでメリットを感じていて、私自身も別のシステムのプロジェクトでWAS Libertyを推進していたのですが、従来のtWASと比べると作業設定やリリースなどの作業が簡単にできますよね。
以前はリリースのためにWASを熟知したエンジニア、場合によっては、インフラのエンジニアがアプリケーションのリリースを面倒みるケースもありましたが、Libertyになったらパッケージを置いて再起動だけすればいいという方法になったので、開発生産性もかなり上がったのかなと思います。
―(河瀬氏)そうですよね。チャネル系システムのアプリケーション・サーバー部分の開発では生産性が(ケースにもよりますが)、30%程度良くなったと言う数字での効果も出ていますね。
―(坂本)あとはアプリケーションの標準化が進んだなというのは、そのプロジェクトの中にいた身としては感じました。
―(河瀬氏)情報系システムなど、業務やシステムの作りにより向き不向きはありますが、Libertyにすることって、この先のコンテナやマイクロサービスを目指す上での最初のステップだと思っています。レガシー化した巨大なJavaのシステムからどうやったら抜け出せるのかという一つの解がLibertyだと思います。
すでにJavaってレガシーだよねと言われることもありますが、昔の造りでそのまま巨大化していって、Libertyのような軽量化もされていなくて、もう手がつけられないレガシーなシステムでも、Libertyによる軽量化から、少しずつ仕組みを変えていけば、十分コンテナからのマイクロサービス化という方向性も実現可能だと思っています。
そういう意味でも今あるシステムを次の世代にどう繋げていくか考えることが、私たちがやっていくべきことなんだと思っています。
―(坂本)そうですね、なかなかシステムの次の形を考えることないですよね。ただLibertyにしておくと、自由度が高くなるなというのは本当に感じます。
(対談中の様子)
―(坂本)続けてIBMの製品開発に対する取り組みとサポートについての感想をお聞かせいただけますか?
―(河瀨氏)はい、IBMさんと一緒に仕事をしてSTSS(*2)というサービスがあり、このサービスにはとても助けられていると感じています。
(*2) STSS:システム技術支援サービス
IBM製品の使い方を知っていてそれをしっかりサポートする体制があるのは全然違うなと思います。
WASのパッチ適用でトラブった時もSTSSの方が、IBMさんの環境で、再現テストをやってくれました。やはり製品の再現テストって利用者の環境では、そんな簡単にできないじゃないですか。それによってどれだけお蔵入りになりそうな問題を拾えているのかというのは重要だと思っていて、サポートが手厚いというのは我々にとっては非常に助かっている点です。ありがとうございます。
―(坂本)ありがとうございます。
実際、問題が起きてしまったこと、それ自体は良くないんですが、確かにWASは国内にも有識者がいますし、サポート体制もしっかりしていると思います。実際、インターネット系サービスのパッチ適用で起きた課題でもプロジェクト・現場のメンバーで推測を立てて、こういうことが起きてたんじゃない?というのをいろんな方からご意見いただきました。それをサポートに伝えると、当時は色々と問題が重なったこともあって、国内のL2チームが体制も厚くして再現テストを行い、”これはWASの問題です。直します。”と言って、すぐ対応してくれました。
起きたことは良くないんですが、そこに対してちゃんと調べて直せるというのは、商用ソフトウェアの強みだと思っています。
―(河瀨氏)そうですよね。ソフトウェアの問題は、解決に至るのにかなりの時間が必要になることが多いですが、商用パッケージの解決スピードは、すごいなと思っています。本当にありがとうございます。
また、Open Libertyのコミュニティー・サイトにも色々な情報があり、我々だけでは、コミュニティー・サイトに書かれている内容を見きれない部分もありますが、商用サポートの手厚さとOSSのコミュニティの活用という二つの要素を使えているのは大きいと思います。
―(坂本)ありがとうございます。最初におっしゃっていただいたように、IBMが構築の支援させていただく体制で、よりメリットが強調されるのは確かにおっしゃるとおりだなと思います。
5.今後のWAS (ならびにIBMのMQやDb2)、ならびにIBMへの期待をお聞かせください
―(河瀨氏)WAS 25年、MQ, Db2 30年ということで、この20-30年で世の中はすごく変わりました。
そのような中でずっとこの製品を使えているというのは、時代に沿って変化に対応している製品なんだなと思う一方、基本機能はしっかり堅守していますよね。製品のメリットは、時代が変わっても需要があるところはしっかり変えず、守っていることだと思います。私はWAS以外にもDb2もMQにも関わってきて、どれもすごく好きな製品です。
また、セキュリティーに関するものは全ての情報システムに対して重要な観点になってきています。そうなってくると、今までのように枯れたバージョンで安定稼働することが許されない状況になってきて、バージョンアップは定期的にできる限り、迅速に短いサイクルで実施していくことが、時代の今の流れかと思っています。これは一つ重要なポイントだと思っていて、なかなか一足飛びにアプリケーションも変えられないといった中で、どうやったら短いサイクルでパッチ適用、バージョンアップをしていけるのか、というのが一つの課題かなと思っています。
また、LibertyのJava 8サポート終了がいよいよ2026年10月に迫っていますが、こういったマイグレーション・パスなども含めて、利用者がイメージしやすいような将来像をIBMさんからも発信してもらえることを期待したいです。当然、我々、利用者が選ぶ必要はありますが、製品サイドとしてのロードマップ的な方向性が示されると、我々としてはもう少し決めやすいかなと思っています。
最後に、色々と時代が変わっていく中で、IBMさんの手厚いサポートは重要な魅力の一つだと思っていて、やはりIBMさんならではの製品を熟知した体制にインフラメンバーは助けられていると思います。
日本総研は、これからもより高度で安定的な金融サービスを提供し、お客様の期待に応えていかなければいけないと考えています。当社はこれからも進化を続け、金融サービスに高度かつ新たな付加価値を生み出すことに貢献します。引き続き、IBMさんとは一緒に良いものを作っていければいいなと思っています。
今後とも、ぜひよろしくお願いします。
―(坂本)嬉しいお言葉ありがとうございます。
特に前半部分の期待のところは、IBMとしてもしっかり答えを考えていく必要があると思っています。今後もIBMとして日本総研様をしっかりサポートしていければ、と思いますので今後ともよろしくお願いします。本日は貴重なお話ありがとうございました。
(最後に記念写真を)
執筆:アニバーサリー広報チーム(Data, AI and Automation 事業部)
撮影:鈴木智也(Data, AI and Automation 事業部)
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