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職業人としての障がい者(雇用と生業づくり)と社会モデル | 8月5日イベント開催(IBM PwDA+ Community主催)
2024年07月12日
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2024年8月5日、日本IBMは虎ノ門本社のInnovation Studioにて、「職業人としての障がい者(雇用と生業づくり)と社会モデル」と題したイベントを開催します。
当記事では、イベント開催の背景やイベントへの想いなどをお伝えします。
「私は今、家族にさまざまな支援をしてもらっているから働くことができているけれど、もし明日、母が倒れてしまったら、その瞬間に私はもう働くことはできなくなってしまうんです。私の職業人としての人生は、おそらくそこで終わる…。」
これは昨年、厚生労働省の「重度障害者の就労中の支援の推進方策の検討に関する調査研究」の調査委員を筆者が引き受けた際に実情調査のためインタビューをした、ある職場で働く重度の身体障がいがある友人から聞いた言葉です。
どのような状況からこうした発言が生まれているのか——。1年間におよぶ討議と調査をまとめたレポートが、今年4月にPwC Japanから発行されていますので、ぜひご覧ください。
- 発表元: PwC Japan | 報告書(PDF: 2,053KB)
- 発表元: PwC Japan | 重度訪問介護利用者の働き方と企業による配慮の好事例集(PDF: 3,509KB)
とはいえ、上記2つを合わせると100ページを超えるボリュームのあるレポートとなっていますので、今回は特に「重度障害者雇用支援制度」に関し、筆者が最大のポイントだと捉えている2点を中心に、以下に記載します。
・ 重度障害者雇用に関係する、企業の費用負担を大幅低減する制度の存在が知られていない。
・ 上記制度の「使い勝手の悪さ」から、申請・使用を諦めている人もいる。
先述の友人は、先の言葉に続けてこう話しました。
「さっき話したことは想像上の未来だけれど、確実にその日がやって来ることを私は知っています。現在の支援制度がもう少し手の届きやすいものとなっていれば…。そして日本中どこでも同じ支援が受けられたなら…。
でも、嘆いてばかりもいられないし、諦めたくもありません。だから、早く制度が変わってほしい。
そのためにも、企業や社会にはもっと私たちのことを理解してほしいし、障がいと仕事のあり方を一緒に考えてほしい。これまで、もう何年も何年も、ずっとそれを待ち続けてきているんです。」
筆者ももちろん、制度の変化にも企業や社会の変化にも期待しています。
でも、はたして期待しているだけでいいのでしょうか。なにか他にも、職業人としてできることはあるのではないでしょうか?
——筆者のそんな疑問に、「一緒に考えましょうよ」と力強く応えてくれたのが、昨年、厚生労働省の同研究の取りまとめ役を行っていた、PwCコンサルティング合同会社の当新さんと水谷さんでした。
その後議論を重ね、「障がいのある方が働くための支援制度を知らない」という問題以前に、「障がいのある方も、企業や社会で活躍できる/しているという実態を知る機会が、企業や社会に十分に提供されていないのではないか」という仮説が生まれました。
そしてまた、「障がい」は、個人の心身機能と社会(周囲の人びとや環境)との相互作用により変容するものであり、そのことを皆が認識し、意識して行動することで「障がい」の度合いは重くも軽くも大きく変化するという、「障がいの社会モデル」という考えがあることが、的確に理解されていないのではないか。それが「障壁を取り除くことは企業や社会が担うべき責務」という認識の低さにつながっているのではないか? という仮説にもつながりました。
そこで、まずは「障がいのある方が活躍する場を広げるきっかけとなる、機運醸成のためのイベントを、自分たち企業が中心となって開催しよう」ということになりました。
まずは「企業が雇用する 」「障がい者が自ら 生業を作る」という2つのアプローチを軸に据えて、「職業人としての障がい者(雇用と生業づくり)と社会モデル」というタイトルでイベントを企画しました。
以下、イベントの概要です。
- 日程 | 2024年8月5日(月) 13:00-16:00 (12:30開場)
- 形式 | ハイブリッド(オンサイト参加、またはオンライン配信への参加も可能)
- 会場 | 日本IBM 虎ノ門本社(東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー) Innovation Studio
- 内容 | 主催者挨拶、各登壇者プレゼンテーション、パネル・ディスカッション、(オンサイトのみ)参加者同士の対話 & 名刺交換タイム
- 登壇企業(予定) | 日本アイ・ビー・エム株式会社、PwCコンサルティング合同会社、株式会社ヘラルボニー、VALT JAPAN株式会社、株式会社Connecting Point
なお、当日は、報道関係者による取材やイベント記録のために、撮影が入る可能性があります。写り込みおよび取材を避けたい方は、事前にその旨をお知らせください。
以下のような方々のご参加をお待ちしております。
・ 障がい者の雇用に興味をお持ちの企業担当者(人事・採用・その他)
・ 障がい者の雇用支援や職業人としての活動を支援している組織の方や個人
・ 障がい当事者ならびにそのご家族
・ 職業人としての障がい者の今後に興味をお持ちのメディアの方や個人
ぜひ、「仲間を見つけて取り組みをスタートしたい、先に進めたい」とお考えの方には、この日会場でご参加いただき、共に活動する仲間を見つけていただきたいと思います。
8月5日にお会いできることを、楽しみにしています。
TEXT 八木橋パチ
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