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なぜB2B企業が、受注管理システムの利用を検討するのか?
2023年10月20日
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なぜB2B企業が、受注管理システムの利用を検討するのか?
B2Bコマースが加速しているからです。
企業間(B2B)商取引の変革は、買い手が正確性、可用性、信頼性の向上を期待しているため、加速しています。市場の変化に対応できない企業は、顧客を失い、新規ビジネスを獲得できず、競合に遅れをとるリスクを負うこととなります。
そのため、企業は市場の変化に、柔軟に対応する方法を検討することが求められます。
では、B2Bビジネスでの優先事項にはどのようなものがあるのでしょうか?
32% |
66% |
80% |
のB2Bバイヤーが、セールス体験に大きな期待を寄せています。*1 |
のB2B企業のリーダが、eコマース・ソリューションは不可欠であると考えています。*2 |
の注文と在庫補充が、2024年までに、ほとんどの企業で、自動的に実施されるようになると考えられます。*3 |
受注管理システムをERPとともに利用することが、B2B企業におけるソリューションになるのか?
従来のERPは、今日のサプライチェーンやカスタマー・エクスペリエンスに求められる、ダイナミックでリアルタイムの受注や在庫管理のために設計されたものではありません。
そのため、受注管理ソリューションを活用することが、以下の4つの観点において、ERPを強化することとなり、B2B企業において、さらなるビジネスの発展につながると考えられます。
- 拡張性– 今日の市場では、日々変化する業務、需要のピーク時、突発的な混乱に迅速に対応できるシステムが求められています。
- 適応性 – 戦略の変革に伴い、受注管理システムは、顧客体験に直接影響を与える販売、在庫、フルフィルメント・プロセスの新たな要件に対応するための適応性を備えています。
- 可視性 – 顧客、価格、在庫、注文、出荷に関して、マルチエンタープライズでの可視性を得ることで、SLAが確実に守られます。サイロ化されたERPデータを統合し、単一のリアルタイム・ビューを提供するソリューションによって、企業と顧客はいつでも注文と在庫を把握することが可能となります。
- 複雑性 – B2B企業では、顧客ごとの独自の価格設定、注文や顧客の優先順位付け、在庫切れを防ぐための在庫しきい値など、一般的にERPでは実現できないようなカスタマイズされた、複雑なビジネスルールも適切に管理するツールが必要です。さらに、企業は通常、組織内と取引先経由の両方で、さまざまな販売チャネルとフルフィルメント・チャネルを持っています。エンタープライズ向け受注管理システムは、多数の社内、社外、パートナーシステムを容易に統合し、業務を遂行する機能を備えています。
機能 |
ERPシステム |
受注・在庫管理ソリューション |
拡張性 | 体系的 | 高い敏捷性 |
適応性 | 静的 | 内部および外部統合用に設計 |
可視性 | バッチデータ | リアルタイムデータ |
複雑性 | 固定モジュール | カスタマイズ可能なルール |
プロセス志向 | バックオフィス重視 | 顧客志向 |
構成 | 記録システム | ダイナミック・オーケストレーション・プラットフォーム |
チャネルサポート | 限定的 | オムニチャネル |
受注・在庫管理ソリューションを活用することで、顧客体験の向上を目指します
大手B2B企業では”変革”、”合理化”、”自動化”の観点を、戦略的に重要視しています。
正確に、リアルタイムに在庫数を把握し、SLAをより適切に管理できる受注・在庫管理ソリューションは、ビジネスの変革を目指すB2B企業にとってのソリューションとなります。これらの目標を達成するための方法を、4つご紹介します。
1. ERPを変革する
最先端の受注管理ソリューションは、柔軟で拡張可能なプラットフォームであるため、ERPを強化することができます。
2. オーダー・オーケストレーション
ソーシングとオーダーオーケストレーションに関する柔軟で設定可能な機能を備えた高度な受注管理システムは、B2B企業とそのお客様に適したビジネスルールを確立することができます。
受注管理ソリューションは、注文受付から在庫管理、顧客サービス、注文変更、フルフィルメント、出荷、返品最適化まで、注文プロセス全体をカバーするように設計されています。
サービスや商品を必要とする注文は、リソースの稼働カレンダーや在庫の可用性を尊重しながら、お客様に満足いただけるよう、シームレスに連携させる必要があります。
3. リアルタイムの可視性
最新の在庫ソリューションでは、サイロ化されたデータを単一のリアルタイムビューに簡単に取り込むことができます。これにより、営業チームは、新規注文の際に、より多くの注文を確約することができます。リアルタイム在庫とは、輸送中であっても、在庫が世界中のどこにあるかを把握できることを意味します。また、在庫のしきい値や納期予定日などの機能により、顧客満足度を急上昇させることも支援できます。
在庫をグローバルに、リアルタイムに把握することが、人工知能が支援するデータ主導でのサプライチェーンの意思決定を可能とします。そして、手持ち在庫を最適化することで、在庫に関連する運転資本を削減し、在庫切れを減らし、滞留在庫のマークダウンを削減することに繋がります。
4. オーダー・フルフィルメント
受注管理ソリューションは、タイムリーで正確なOTIFの約束やSLAが確実に守られるようにします。
さらに、受注管理ソリューションは、顧客のニーズにマッチしたオムニチャネル配送の実現を支援します。高度な在庫区分とビジネス主導の在庫割当を支援することが、B2Bオーダーフルフィルメントのベストプラクティス要件となります。
このように、高度な受注管理ソリューションを活用することで、B2B企業は変革と自動化を加速し、顧客サービスとロイヤルティを向上させ、コストを抑えながら、収益性を高めることが可能となります。
*1 Facing a retention crisis, B2B sellers need “AirB2B” experiences, Accenture, March 2020.
*2 The B2B digital inflection point: How sales have changed during COVID-19, McKinsey & Company, April 2020.
*3 Gartner Identifies Top Five Areas in Digital Commerce that COVID-19 Will Change, Gartner, October 2020.
当記事は、『Why ERPs weren’t built to meet today’s B2B customer expectations』を日本のお客様向けにリライトしたものです。
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