IBM Sustainability Software
IoTとAIで、時代遅れの予防保全にさよならを
2020年04月08日
カテゴリー IBM Sustainability Software | 設備保全・高度解析
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■ 新時代の設備資産保全 | Modern Day Asset Maintenance
どのような事態になるのかよく考えてみてください。
車のブレーキがきかなくなるまで交換しないようなことや、タイヤが磨り減っても乗り続ける危険を冒すようなことはしません。それと同様に、高額な機械が正常に稼働する可能性に賭けるような真似や、さらにそこから生み出される収益を危うくするような真似をすることもないはずです。
設備資産保全モデルを車のメンテナンスに置き換えて考えてみてください。受け身の保全では、費用が高くつくだけではなく、非常に危険です。今こそ、新たな視点から保全について考える時です。
これまで、設備資産は一定の方法でしか維持されてきませんでした。
言うまでもなく、時代は移り変わっています。しかし、ほとんどの組織が、いまだに時代遅れの予防保全プログラムに頼っています。
つまり、設備資産がどのように使用されているのかを考慮していない、事前に決められたスケジュールにしたがって設備資産の保守が行われています。そのため、プロセスには多額の費用がかかり、不必要なプロセスであることも多々あります。
■ 数字で見ると明らかです。 | The Numbers Don’t Lie.
- 全保守作業の45%が日効果的な作業です。
- 予防保全コストの40%がアップタイムをわずかにしか向上しない設備資産に費やされています。
- 予防保全作業の30%が過剰に行われている作業です。
IoTは、設備資産の保全を再定義しています。
IoTを活用したテクノロジーにより、資産集約型の企業は、当て推量を排除することができます。また、こうした企業は、成熟した保守プログラムを取り入れることができます。
そのために、次にあげる機能を使用しています。
- 高度な分析
- クラウド・コンピューティング
- 広範な接続
- 製品ライフサイクル管理
- 異種データ・ソースの取り組み
- 埋め込みセンサー
■ 実現のカギは保全に対する意識改革 | Shift Your Maintenance Mindset
画一的な戦略ではうまくいきません。ただし、入念に練られた設備資産保全戦略を展開する製造企業には、より高い対投資効果を実現できる可能性が存在しています。
実現のカギとなるのは、保全に対する意識の改革です。支出ではなく投資として考えます。
予防保全を一歩進めた先にはどのような保全があるのでしょうか。
予防保全の利点は状態基準保全のモデルによりもたらされており、これらは実証済みです。
状態基準のモデリングは、複数ソースからの履歴とリアルタイムのIoTデータを使用して資産の分析を行い、次のような効果をもたらします。
- 最大25%の不必要なルーティーン・メンテナンス・コストの削減
- 最大50%のダウンタイム削減
- 最大70%の故障削減
より優れた洞察を引き出すこともできます。
■ 複数の基準点からのデータを組み込む予知モデル | Based On That Information
予知モデルは資産健全性の包括的なビューを提供し、複数の基準点からのデータを組み込むことができます。
- IoTセンサー: 「機器の平均温度は何度ですか?」
- 履歴データ: 「過去1カ月に機械のメンテナンスは何回行われましたか?」
- 環境データ: 「嵐は湿度のしきい値にどのような影響を及ぼしますか?」
- オペレーション記録: 「前回のサービス・リクエストで記録された所見は何ですか?」
このような情報に基づき、予知モデルは保守が必要な設備資産とそのタイミングを推奨します。適切な解決方法を処方します。
オペレーションを理解できれば、処方的保全は最適なソリューションを見つける手助けとなります。これらソリューションは次に基づいています。
- 業界標準モデル
- 保守記録
- 設備マニュアル
- 外部データ
- 機械学習
■ 「受け身の戦略」はもう過去のもの | “Wait and See” Is History
EAMは、設備資産の保全作業を一貫して管理します。エンタープライズ・アセット・マネジメント(EAM)システム無くして、保全戦略は実現しません。
EAMは、お客様のすべての資産データと記録が補完される保全テクノロジーを支えます。
真のEAMシステムは、次の内容を実現します。
- IoTセンサーから保全モデルにフィードされる重要なデータを保管します。
- 分析に必要な履歴の詳細を提供します。
- 保守と作業指示書をシームレスに実行します。
- 予備部品や修理部品の在庫を常に適切なレベルで維持します。
世界のEAMシステムをリードするIBM Maximoを用いることで、求められる可視性と統合を実現し、お客様の設備資産保全を進化させることができます。
「受け身の戦略」はもう過去のものです。IoTとAIの機能により、お客様は主導権を握って、新時代の設備保全の模範となるための取り組みに乗り出せます。
そのために、適切なツールキットは欠かせません。
早速、メンテナンス・ジャーニーに走り出しましょう。IBMがお客様にお供します。
問い合わせ情報
お問い合わせやご相談は、IBM Watson IoT事業部 aiappjp@jp.ibm.com にご連絡ください。
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