IBM Sustainability Software
ELMへの投資効果 | MBSEとPLE
2020年04月24日
カテゴリー IBM Sustainability Software | エンジニアリング
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■ ELMへの投資効果 – MBSE
今、システムズ・エンジニアリングをモデルベースで実施する手法「MBSE(モデルベース・システムズエンジニアリング)」に注目が集まっています。 MBSEのメリットは、大きく以下4つの側面に分けることができます。
- 正確性: システムエンジニアリングで標準化されたモデリング言語により、担当者による恣意性が小さくなり、解釈違いによるミスを防止できる。
- ビジュアル化: 文章での記述よりも視覚的に全体構成が把握でき、関係者間の理解が促進する。
- 検証可能: 複雑化する製品への開発要求を整理し、検証できる開発プロセスへと進化できる。
- トレーサビリティ: 要求のトレーサビリティが確保されるので、要求変更へ適切な対応を行うことができる。
MBSE主要機能
- IBM Engineering Systems Design Rhapsody
システム設計やソフトウェア設計をモデル上で早期に机上シュミレーションすることができるのが、IBM ELMのMBSEツール「IBM Engineering Systems Design Rhapsody」です。
モデルベースの開発によって製品の全体構成をトップダウンでデザインするとともに、机上での早期シミュレーションを実現します。
システム設計の段階で潜在的なエラーを発見し、サブシステム間でどんな不整合が出てくるのかを事前検証しておくことにより、手戻りのリスクを削減します。
IBMのELMソリューションは、低コストのモデリングツールとは異なり、要件から視覚的にシステムアーキテクチャを作成し、シミュレートおよびテストによる検証・分析方法を提供し、ソフトウェア(セーフティクリティカルシステム用 のコード生成)や自動コーディング、テキストベースの成果物などを自動で作成します。
■ ELMへの投資効果 – プロダクトライン開発(PLE)
設計・開発業務の効率化に向けては、再利用戦略が重要です。複数プロジェクトで、同じ機能を個々に開発しているケースは珍しくありません。
エンジニアリング資産を全社横断で体系立て、フィーチャモデル(製品を特徴づける要素間の関係性や可変性をモデル化したもの)として整備・管理することで、重複開発を削減し、設計・開発の効率を抜本的に改善できます。
フィーチャモデルは、1機種あたりの平均的なエンジニアリング成果物に対して150%ほどのボリュームで定義しておき、新プロジェクト時にフィーチャモデルからブランチして機能などをピックアップすることにより重複開発を削減します。
また、個別プロジェクトでバグを発見・修正したら、フィーチャモデル本体にも修正箇所をマージして常に最新の状態を保持します。
IBM ELMは、ツールを横断したグローバル構成管理機能により、SVNやGitで提供されるソースコードや個々のドキュメント単位での管理だけでなく、要求管理から設計情報、テスト管理まで含めた、一連のエンジニアリング成果物横断でのバージョン・ブランチ・マージが管理できます。
これにより、定義したフィーチャモデルをベースに、新モデルの設計・開発時にも、再利用可能な部分は既存資産を組み合わせる省力化が可能となり、開発業務全体の効率化を促進します。
要求・要件管理
- IBM Engineering Requirements Management DOORS
「プロジェクトが失敗する原因の47%は、要求管理が不十分だったことに依存する」という調査結果 があります。先進企業では、関係するステークホルダーが、顧客ニーズや制約事項の変化に伴う変更履歴や変更理由を共有し、共通理解を深め、より良いコラボレーションをするための仕組みを整えています。
また、要求・要件文書の質を向上するIBM Engineering Requirements QualityAssistant(RQA)は、DOORSに追加して使用できるSaaSアプリケーションです。
Watsonの自然言語解析機能を基盤に、国際システムエンジニアリング協議会のINCOSEのガイドに沿った要求の記述ルールを学習済みなので、記述された要求の冗長性や曖昧さなどをWatsonがスコアリングしエンジニアにフィードバックすることで、要求の品質を向上させます。
テスト管理・品質管理
- IBM Engineering Test Management
高度な製品品質を実現するには、開発サイクル全体における継続的なテストが必要です。テスト資産の適切な管理によって製品品質を担保しつつ、開発リードタイムを短縮します。また、要求・設計情報と連動した高度なトレーサビリティにより、要求変更・仕様変更で影響を受けるテストケースを特定し、テストの抜け漏れを防ぎます。
プロジェクト管理・トレーサビリティ
- IBM Engineering Workflow Management
プロジェクト計画、詳細タスク、エンジニアリング成果物を一元管理し、それぞれのトレーサビリティを確保することで、チームの誰もが必要な情報に素早くアクセスできるようになります。これによって、チーム間のコラボレーションとアジャイルな開発を促進して開発リードタイムを短縮します。
変更が発生時にはその影響範囲を素早く特定できるので、製品品質を向上させることができます。
プロセス管理
- IBM Engineering Lifecycle Optimization – Method Composer
設計・開発業務における標準プロセスを定義します。 ここで定義したプロセスはWorkflow Managementのワークアイテムとして自動で作業チケットを生成することができ、定義したプロセスの実行までをサポートします。
関連ソリューション: 全社規模でのシステム・エンジニアリング
問い合わせ情報
お問い合わせやご相談は、Congitive Applications事業 cajp@jp.ibm.com にご連絡ください。
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