IBM Sustainability Software
[事例] クウェート石油会社 | あらゆる機器資産と業務プロセスをMaximoで管理
2020年07月06日
カテゴリー IBM Sustainability Software | 事例 | 設備保全・高度解析
記事をシェアする:
当記事は、クウェート石油会社のシニアITスペシャリスト、アシム・フセイン氏他による『How to increase productivity and reduce costs with IoT and Maximo』を抄訳し、日本向けにリライトしたものです。
生産目標達成とコスト最適化。
クウェート石油会社にとって重要なこの2つの実現に、IBM Maximoによるプロセス改善は不可欠です。
石油・ガス業界の企業にとって、原油価格の下落と石油採掘の困難化は大きな課題です。
私たちクウェート石油会社は、コスト最適化を追求するために、石油掘削と採油だけでなくすべての業務にIoTベースのエンタープライズ・アセット・マネジメント(EAM)を適用することとしました。
■ IBM Maximoにすべてを接続する
クウェート石油会社は2010年からIBM Maximoを使用しています。当時、私たちがMaximoを採用したのは、多数の社内ビジネスプロセスを監視および自動化するためでした。
採用の大きな理由となったのが、Maximoなら資産のライフサイクル全体を、単一のシステムで維持できること。そして他のアプリケーションや運用とデータのやり取りや統合ができるためでした。
おそらく、多くの人が私たちクウェート石油会社が独自の町を持っていることをご存知ないことでしょう。
その町にはスタッフ用の宿泊施設とオフィスがあり、それらもMaximoにより管理されています。そしてPCやネットワーク機器、電話交換機などのIT資産には、Maximoと同じ管理基盤で稼働するIBM Control Deskを使用しています。
さらに、私たちは弊社の従業員をはじめとした石油関連事業者向けの病院も運営しており、その病院の管理にもMaximoを使用しています。具体的には、医薬品の調達やバイオメディカル機器の管理やメンテナンスなどに活躍しています。
また最近では、人員輸送用ボートやタグボートの管理や、海洋関連機器のメンテナンスにもMaximoを用いるようになりました。また海上だけではなく、船体検査や修理などを行う陸上施設の管理もMaximoです。
つまり、クウェート石油会社のほぼすべての機器資産とプロセスが、あらゆる事業と業務がMaximoに接続され、管理されていると言えるでしょう。
■ ビジネスをアジャイルにするMaximo
私たちは、他のアプリケーションと情報を統合および交換できるようにMaximoを構成しています。そして弊社全体だけでなく、ビジネスパートナー各社にも情報を包括的なビューを通じて提供しています。
すべての通信およびビジネストランザクションが、Maximoと統合された外部ポータルを通じて処理されており、ビジネスパートナーや取引先企業の担当者に、詳細情報をオンラインアクセスで提供してます。
こうした連携は、自動化されたワークフローを通じて行われています。こうして、私たちはクウェート石油会社だけではなく、パートナー企業を含めたエコシステム全体でアジャイルなネットワークを作り上げているのです。
クウェート石油会社は、Maximoを使用することで、ワークフローの自動化とコミュニケーションの向上により、ビジネスプロセスを改善することができました。
具体的には、これらを通じて生産性を高めコスト削減を実現したことで、私たちの主要ビジネスである石油掘削や採油により多くのリソースを供給することができるようになったのです。
Maximoは、弊社のコスト最適化戦略を支える重要な部分となっており、戦略目標達成を支援する欠かせないものなのです。
問い合わせ情報
お問い合わせやご相談は、Congitive Applications事業 cajp@jp.ibm.com にご連絡ください。
関連記事
日本Maximoユーザー会2024@天城ホームステッド 開催レポート
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
2024年10月15〜16日の2日間に渡り、IBM天城ホームステッドにて1年半ぶりの「日本Maximoユーザー会」が開催されました。 石油・化学企業、産業機械製造企業、エネルギー企業、エンターテインメント企 ...続きを読む
トヨタ紡織「 A-SPICE レベル3」取得活動事例 | シートシステム/車室空間開発の未来に向けて
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
「Automotive SPICE(A-SPICE)の取得を意識し、実際に検討を本格化したのは2021年です。そして昨年2023年3月にレベル2を取得し、そこから約1年半で今回のA-SPICE レベル3の取得となりました ...続きを読む
「何度でもやり直せる社会に」あいふろいでグループ代表 吉谷 愛 | PwDA+クロス9
IBM Partner Ecosystem, IBM Sustainability Software
「日本は一度ドロップアウトした人にとても厳しく、いわば『敗者復活』の機会が残念ながらとても限られています。ただそんな中で、半年程度の準備期間で再チャレンジの機会を手に入れられるのが『IT』です。 私自身、ITに救われた身 ...続きを読む