IBM Sustainability Software
ドイツ「ハノーバーメッセ」レポート (Watson IoT 橋本茉奈実)
2019年04月24日
カテゴリー IBM Sustainability Software | イベントレポート
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Watson IoT事業部の橋本茉奈実です。
2019年4月3日から2日間、ドイツで開催された世界最大の産業専門展示会「ハノーバーメッセ(Hannover Messe)」に参加してきました。
限られた時間の参加だったこともあり(そして、とあるアクシデントに見舞われたこともあり)局所的なレポートではあるのですが、Watson IoTブログをお読みいただいている皆さまにも、ぜひ私が見てきたものをシェアさせてください。
世界75カ国から6,500社が集まった展示会場は、日本の展示会でよく利用される東京ビッグサイトの3、4倍はある広さで、会期(4/1〜4/5)の全日程を使ったとしても周りきれないのでは? という規模でした。
メッセのメインテーマは「Integrated Industry – Industrial Intelligence(インテグレイテッド・インダストリー – 産業インテリジェンス)」で、会場を歩いていると、AIを活用した「統合化」や「知能化」された世界を感じる展示や紹介が多かったです。
展示会場は大きく6つのゾーン/分野に分けられていました。
事前に会場の広さを聞いていた私は「全部周るのは絶対ムリ!」と、以下の3ゾーンに絞って見ることにしました。それでもまだ全然時間が足りなかった…。
- Digital Factory(IT企業が集まるエリア。IT技術による製造プロセス統合ソリューション展示)
- Research & Technology(応用研究、技術開発のエリア。スタートアップ、研究機関/団体による展示が中心)
- Integrated Energy(eモビリティ分野などエネルギーマネジメントを中心としたソリューション展示)
以下、一つずつ紹介していきます。
Digital Factory(ITによる製造プロセス統合ソリューション)
どこに目をやっても「IoT」と「AI」の文字が視界に入らない場所はないくらい、どの出展企業のブースにも「IoT」と「AI」の文字が目立っていました。
そして私たちIBMも、もちろんこのゾーンにブースを出していました。全出展者の中で一番人気という訳ではありませんでしたが、それでもたくさんの人が集まっていて盛況でした!
IBMのブースは2階建てで、1階に22の事例デモが展示され、2階にはディスカッションスペースが用意されていました。主な展示はスマートファクトリー、ブロックチェーン、Watson IoTプラットフォーム、そしてサプライチェーンに関する事例のご紹介でした。
インドのOmron社工場の2ラインで本番展開されているソリューションで、Watson IoTプラットフォーム上でオープンソース、エッジデバイスを活用したスマートファクトリーの事例です。
Watson IoTプラットフォーム上でブロックチェーンを活用した、採鉱機械メーカーにおけるアセット管理ソリューションの事例です。
他にも、安川電機さんのロボットアームの展示などもありました。
なお、私が訪れた時間帯に限った話かもしれませんが、一番人が集まっていたのは、Amazon Web Serviceさんの事例紹介(パートナー)ブースだったと思います。規模感にはかなりバラツキがある感じでしたが、やっぱりお客様事例が多数紹介されているブースには人が多く集まりますね。
Research & Technology(応用研究、技術開発のエリア)
ブロックチェーンを活用したサプライチェーン・物流のユースケースや、ARを活用した工場におけるメンテナンスユースケースなど、Watson IoTの取り組み範囲と重なるものも多くて興味深い展示でした。
ただ、「なにこれ! こんなことができるの?」とビックリさせられるものはなくて、すでにWatson IoTのデリバリーチームがPoCやパイロットで実装済みのものが多いなという印象でした。
ここで一番目に付いたのは、(「展示数が多かった」というのが理由の一つでもあるのですが)フラウンホーファー研究機構(ヨーロッパ最大の応用研究機関)の展示です。
ブロックチェーンソリューションの展示です。荷物のトレースに使用するセンサーは、我々もデモにて使用しているテキサス・インスツルメンツ社のTI Sensorが想定されているようでした。
Integrated Energy(エネルギー効率利用ソリューション)
会場で目についたのは大きく2つで、「eモビリティ(エレクトロモビリティ)」関連と「再生可能エネルギー」の展示でした。
自動車産業国内拠点をeモビリティモデル地区に指定するなど、国家を挙げてeモビリティを推進しているドイツでの展示会ということもあってか、充電システムやFCV技術、水素発電、エネルギー管理効率など、スマートエネルギーに関する技術やソリューションが幅広く扱われていました。
また、可視化ソリューションだけに閉じるのではなく、発電技術からエネルギー管理、サービス提供まで一気通貫のビジネスの展示を行っている企業は、日本の展示会ではあまり見かけないため印象的でした。
一方で、個人的に期待していた「エネルギーハーベスティング(身の回のさまざまな形態のエネルギーを集めて電気エネルギーへと変換する)技術」は、あまり大々的には扱われていませんでした。
最後に
私にとっては初めての海外の展示会体験で、各出展ブースで技術や製品に関するディスカッションが盛んに行われており、日本の展示会と比べてより「オープンな雰囲気」が会場に漂っている気がしました。そしてプレゼンテーションコーナーでは、日本企業が多くの聴衆を集めている場面も多かったのも印象的でした。
各エリアに点在する日本からの出展企業ブースやその他のエリアも、もう少し回りたいと思っていたのですが…。
実は初日、会場に到着してすぐ、少々派手に転んでしまったんです。数時間経っても脚の痛みが引かず、病院で診察してもらったところまさかの骨折…!
展示会参加の翌日にIBM Watson IoTミュンヘンセンターへの訪問が控えていたこと、それから「足に負担をかける行動は慎むように」という医師からのアドバイスもあり、当初の想定よりも若干控えめな視察となってしまいました。
皆さん、開けた場所であっても、スマホを見ながらの「ながら歩き」は控えましょう。
以上、橋本茉奈実がレポートをお届けしました。
問い合わせ情報
お問い合わせやご相談は、Congitive Applications事業 cajp@jp.ibm.com にご連絡ください。
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