IBM Sustainability Software
攻めと守りの両立 | 自動車のサイバーセキュリティーとイノベーションを同時に
2021年10月04日
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IBMは、サイバー・セキュリティーの業界標準を「IBM Engineering Lifecycle Management Automotive Compliance」に追加しました。
エンジニアリングチームのUNECEおよびISO / SAE21434へのコンプライアンス対応をサポートし、サイバーセキュリティの脅威から自動車を守ります。
自動車は、ますます移動可能なデータセンターのようになってきています。この傾向は、自動運転システムの進化と合わせ、ますます発展していくことでしょう。
ハンドリング、馬力、スタイリングなど、従来の消費者に重要視された「車選び」の条件は、今では「自分に最適化されたシームレスな顧客体験」に凌駕されつつあると言えるのではないでしょうか。
一方その裏側で大きな懸念が広がっています。サイバーセキュリティです。
いくつかのレポートで、自動車を狙った悪意のあるプログラムが大幅に増加していることが指摘されています。当然、消費者もこうした動きに注目しており、2019年のIBM消費者調査ではセキュリティとプライバシーの対策が優れていれば、そのブランドへの乗り換えを検討すると答えた人が62%に上っています。
開発プロセスにおいて、自動車のリスク抑制とドライバーを安全に保つための取り組みが、どれほど重要なものか。
この数値は、消費者から自動車メーカーへの、新たな要求基準が提出されたと捉えることもできます。
コンプライアンス対応はサイバーセキュリティー対応への道筋
だが、エンジニアたちのイノベーションへの取り組みも削減されることになってしまうのは…
2020年、国連欧州経済委員会(UNECE)は、新車のサイバーセキュリティ管理システムに関する新たな義務化規制を採択しました。
2022年以降のすべての新型モデルが新規制の対象となります。これらの規制により、自動車メーカーには、認定サイバーセキュリティ管理システムおよび認定ソフトウェア更新管理システムの認可証明が義務化されます。
そして2024年には、旧型モデルを含むすべての新車に新規制準拠が義務化されます。
UNECEの動きに連動し、国際標準化機構(ISO)とSAEインターナショナルは、2021年路上走行車システムのサイバーセキュリティ・リスク管理に関するプロセス要件を含む、新たな標準ISO/SAE21434を発行しました。
対象となるプロセスは、車両の企画・製品開発から生産、運用、保守、廃棄までの全ライフサイクルにおけるサイバーセキュリティ対策をカバーしています。
もちろん、これが重要な取り組みであることは間違いありません。しかし、その一方で、自動車メーカーにとってはコンプライアンス要件が1つ増えたということであり、そのままにしていては、エンジニアたちのイノベーションや体験価値の向上への取り組みリソースが削減されてしまうことは間違いありません。
自動車サイバーセキュリティー・コンプライアンス対応ならお任せください。
準備完了 | IBM Engineering Lifecycle Management Automotive Compliance
IBMは、2021年9月にミュンヘンで開催された「IAA Mobility 2021」の期間中に、エンジニアリング・ライフサイクル管理(ELM)製品の自動車エンジニアリング向けソリューションの一部が、UNECE WP.29/R155とISO/SAE 21434標準をサポートするようになったことを発表しました。
「IBM ELM Automotive Complianceソリューション」は、テンプレートとツールキットのパッケージにより、コンプライアンスプロセスの自動化と合理化を支援するソリューションです。
簡素化されたコンプライアンス・プロセスにより、自動車メーカーはコンプライアンス対応に費やす時間を削減し、その分を自社ブランドのイノベーションや体験価値向上への一層の取り組みに費やすことができます。
機械工学企業からソフトウェア企業への転身すら可能となるでしょう。
実際すでに、このソリューションを採用している複数のクライアントが、コンプライアンス・チームからエンジニアリング・チームにかなりの数のメンバーを戻すことができたと報告しています。
IBMは市場変化を先んじて捉え、高い安全性とコネクティビティーを備えた次世代モビリティー推進パートナーとして、自動車メーカーと製品開発のデジタル変革を支援します。
当記事は『IBM adds support for cyber security industry standards into IBM Engineering Lifecycle Management Automotive Compliance』を日本の読者向けに編集したものです。
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