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[事例] E.&J.ガロワイナリー | 最重要資源「水」の問題解決を目指して
2021年09月17日
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E.&J.ガロワイナリーは、AIと詳細気象データを用いて、ブドウの品質を向上させるインテリジェントな灌漑システムを開発し、25%の水使用量の削減とワインの品質向上を実現しました。
背景とビジネジチャレンジ
米国カリフォルニア州では干ばつが深刻化しています。「極度の干ばつ」警報が出されることも少なくなく、農業や都市生活が必要とする水の供給量が満たせなくなることや、季節を問わず火事が発生しやすくなることなど、そのリスクも年々増大しています。
カリフォルニア州に本拠を構えるE.&J.ガロワイナリーは、当地で80年以上農業を営んでおり、最も貴重な資源が水であることをこれ以上なく知っている企業です。
これまで、何十年にもわたって最優先事項として水管理に取り組んできました。
AIと詳細気象データの導入
E.&J.ガロワイナリーは現在、天候予測とリモートセンサーデータを使用して、ブドウ畑の各ブロックごとに適切な量の水を正確に供給することで、ブドウの成長を最適化しています。
この適正量コントロールの実現の鍵を握っているのが、ブドウ園のはるか上空から送られてくる衛星データです。土壌水分レベルに基づき、灌漑システムが天候の変化に対応して、ブドウの木が必要としているときに必要な量の水を供給します。
IBM CloudとThe Weather Company
IBM Cloudは、衛星やIoTセンサーからの膨大な量のデータを瞬時に処理するように構築されています。
また、IBMグループのThe Weather Companyが提供するIBM Environmental Intelligence Suiteは、全世界22億のロケーションデータとE.&J.ガロワイナリーが所有する独自データ、そしてサードパーティーのデータソースを組み合わせ独自の灌漑計画を作りあげています。
IBMのAIが実現するもの
AIを活用した独自の灌漑システムにより、E.&J.ガロワイナリーは水の使用量を25%削減すると同時に、ワインの品質向上にも成功しました。
現在、IBMのAIは農業、病院、教育、政府など多くの業界で人びとのデータ理解と活用をサポートし、世界中で新しいアイデアの発見とより良い意思決定の実現を支援しています。
そしてIBM Environmental Intelligence Suiteは、気温や降水パターンの予測と収穫量増加のための洞察、ほぼリアルタイムの気象データを使用した悪天候への一歩先を行く対応、気象危機に対するカスタム・アラート・トリガーの設定など、多様な機能と使い勝手の良さを包括的に提供しています。
IBM AIの競争優位性
IBMのAIは、気象、衛星、センサーデータを取り込み、IBMクラウド上で過去のデータと統合的に分析することで、ブドウ畑の各ブロックの状態と大気の状態を的確に掴みます。
その後、インテリジェントな灌漑システムが、ブロックごとに適正量を散水します。
こうして、世界最大のワイナリーであるE.&J.ガロワイナリーは、最も貴重な資源である水の使用量を25%削減し、同時に素晴らしい品質のワインを生産しているのです。
E.&J.ガロワイナリー社について
1933年にカリフォルニア州モデストにて創業された世界最大の家族経営ワイナリー。ワイン・ブランド「カルロ ロッシ」は世界中で愛されています。
製品・サービス・技術 情報
当記事は『IBM Watson Stories – E. &J. Gallo』を、日本の読者向けにリライトしたものです。
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