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「つながる設備」へ | スマートオートメーションガイド
2020年07月16日
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・ より回復力の高いビジネスオペレーションを、インテリジェンスと洞察で
・ ノイズの中からシグナルを見出す
・ 組織を進化させ、将来の課題と機会に対応する
■ 「つながる設備」がもたらすスマートオートメーション
- 物理的なビジネスプロセスの自動管理
- デジタル上のビジネスプロセスの継続的改善
IoTデータとAIがもたらすインテリジェントな力により、「つながる設備」はパフォーマンス最適化と環境順応、そして継続性を確保する力を一層高めています。
高価値の製造設備、ガスタービン、電気変圧器などの物理的資産たちはデジタルに接続され、継続的に現在の稼働状況を示すデータを届けてきます。
そしてデータはリアルタイムに分析され「リソースをより効率的に使用するように」「コストを削減するように」と、従来の運用管理方法からスマートオートメーションへの変革を促してきます。
一方、つながる設備は多くのメリットをもたらしてくれものの、面倒な一面を持っていることも事実です。
つながりが切れたり止まったりすることのないよう、柔軟性と回復力を備えた運用を意識する必要があります。また、センサーの故障やソフトウェアの不具合にも備えておく必要があります。
組織は、つながる設備からの声に耳を傾け、適切な対応を取ることを求められています。それを怠れば、即時性の高い反応や変更ができず、運用環境の混乱に見舞われることとなるでしょう。
■ ダウンタイムとコストを削減
今後数年間、COO(最高執行責任者)はデジタル戦略を最重視し、クラウド、アナリティクス、IoT、などのスマートオートメーションを構成するテクノロジーへの投資を重点的に行うこととなるでしょう。なぜなら、それらがつながる設備を実現し、「稼働時間の拡大」をもたらすからです。
大型重機を持ちいる油田や鉱山などの掘削現場を例に考えてみましょう。
油圧や温度、エンジンなど重機の状態に異常がないかという監視は、いまや地球の裏側からでもできるようになりました。地中深くでの作業はロボットを用いることで作業停止時間を短くし、衝突や有害物質事故、火災などの危険リスクを下げることができます。
デジタル変革は、機器の維持コストと運用コストを削減します。
■ 仮想世界と物理世界の組み合わせが、運用改善のカギに
つながる設備を用いた新たな運用モデルでは、物理資産の「デジタルツイン」バージョンと予測分析を用いて、現在の運用モデルが将来どのような状況となり、どのような問題を引き起こすかを予知できます。
物理資産のライフサイクルを反映したデジタルツインは、遠隔監視や予知計画などの機動的な管理・運用を可能とする仮想クローンなのです。
210億を超えるとされるIoTセンサーとエンドポイントは、今後も爆発的な増加を続けていくでしょう。デジタルツインは、物理資産のデータ分析により、設備機器に関するより適切で信頼性の高い意思決定を支援します。
高価値機器を中心とした運用エコシステムのデジタルツインが、生産性向上と予知保全の実現を推進します
■ アクションガイド | 新しい「つながる設備」へ
「つながる設備」運用モデルがもたらす真の価値は、より適応性の高い運用インフラストラクチャを実現し、組織の中心にいる人びとがデータに基づき組織目標に沿った適切な意思決定を行えることにあります。
重要ポイントを3つ挙げます。
1. 分析を最大限に活かす
センサーを設置するだけで価値が生まれるわけではありません。
価値の高い洞察をデータから見つけ出し、その洞察をプロセスとシステムへと還元し、運用効率向上と組織のデジタル変革へとつなげるのです。
2. 価値を生みだすデータを取得
AIとIoTを利用して予防的、予知的、および処方的対策を適切に取ることで、資産の寿命を伸ばし、信頼性を高め、運用コストを削減します。
3. 機器の価値とリスクを理解
機器がもたらし得る最大パフォーマンスと、それを発揮できないリスクとそのマイナス結果を完全に把握し、組織全体のパフォーマンス最適化に近づけます。
レガシーシステムに新しい分析ツールを適用し、「運用合理化」「高費用対効果」「高事業継続性」を実現する意思決定支援フレームワークを推進します。
より詳細なレポート(要登録)はこちらからダウンロードいただけます。
問い合わせ情報
お問い合わせやご相談は、Congitive Applications事業 cajp@jp.ibm.com にご連絡ください。
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