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生産性向上とCO2排出量管理によるカーボンニュートラル | スマート工場EXPOより

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2023年1月25日から3日間、東京ビックサイトで「スマート工場EXPO」が開催され、会場は人びとの「リアルな会場でのイベント」への熱望を感じさせるかのように7万人を超える多くの参加者で賑わいました。

会場の中で、一際目立った取り組みとして参加者の足を止めていたのが、複数のテクノロジー企業からなるコンソーシアム「EDGECROSS」の出展ブースです。

ブースのテーマは「カーボンニュートラル」。生産性向上、故障予兆検知、データ収集、サプライチェーンなど、製造業のCO2削減にまつわる取り組みやソリューションが多数紹介されていました。その中から、ここでは「生産性向上とCO2排出量管理によるカーボンニュートラル」と題された展示をご紹介します。

 

IBM Envizi ESG Suite | 日本アイ・ビー・エム

  • ESGデータ管理と各種レポーティング・オートメーションを中心としたオールインワン・システム

EcoAdviser | 三菱電機

  • エネルギーロスの抽出・要因診断を効率化し省エネ支援するアプリケーション

MELNAVI | 三菱電機インフォメーションシステムズ

  • ERPやFA機器、現場機器との連携を短期間に構築でき、生産実績と炭素排出量を紐付けられる、MESソリューション

 

上記3社のソリューションは、「生産性向上とCO2排出量管理によるカーボンニュートラル」展示の中で、高い効果と効率性を上げる組み合わせ例として紹介されていたもので、カーボンニュートラル実現の主要ポイントとして次の3つが強調されていました。

 

  1. 製造現場におけるムダをなくすこと、つまり生産性向上の重要性
  2. 脱炭素化に関する確度の高い予測と、実効性の高い取り組みが不可欠であること
  3. 正しい取り組みとその進捗を、透明性高く正確かつタイムリーにステークホルダーに向けて発信していくこと

 

この3つが揃っていなければ、社会を支える役割を担っているとはいえ、「多排出企業」として厳しい目を向けられている製造業界での生き残りは難しいといえるのではないでしょうか。

特に、3番目のレポーティングにおける「透明性」「正確性」「適時性」が不十分と捉えられてしまえば、「企業に対する通知表」である株価にすぐに反映されるため、今後は一層の注力が必要とされる分野です。

 

自動ESGレポート・ソリューション「IBM Envizi ESG Suite」は、日本市場においてはまだあまり知られていないのではないでしょうか。その理由は、IBMによる「Envizi」の買収が完了したのがまだ1年前の2022年で、それまでは日本市場で紹介される機会が少なかったからです。

しかし世界市場で見ると、Enviziは世界に名だたる有名企業を数多く顧客に持っており、専門調査会社のVerdantix社による調査でも、カーボンマネジメントソフトウェア市場における最優秀リーダーとして評価されているのがEnviziです。

そしてIBM買収後はさらにその存在感を増しています。ここで、外部調査会社による調査報告と、ユーザーの意見の一部をご紹介します。


全組織を包括する単一システムであるEnviziは、第三者機関を含む500を超えるさまざまなタイプのデータソース(データレイク、計測システム、IoTプラットフォーム、エネルギー企業提供データ、ERPシステムなど)とのデータ交換を実現するテクノロジーを搭載しています。

・ Verdantix社評価レポートに含まれる機能評価基準:

データ収集 | データ管理 | データモデリング(スコープ1、2、3) | データ品質管理 | 炭素会計方法論 | 炭素排出量計算エンジン | 再生可能エネルギー調達と契約 | ネット・ゼロ戦略策定と実施 | 炭素排出量情報開示管理 | 物理的気候リスク | 組織的データ管理

参考 | IBM、カーボンマネジメント・ソフトウェアの最優秀リーダーと評価される


 


[事例] 多国籍EMS企業 セレスティカ社 | 製造業におけるESGの課題


 


ダウナー社(オーストラリアとニュージーランドを中心に活動する総合サービスプロバイダー。従業員数約33,000人。)

「必要な情報を揃えた信頼性の高いサステナビリティーレポートを、市場や監査人に毎月開示できるのです。それも、排出量開示だけでなく、併せてその元となっている排出量計算方法も明確に示すことができます。」

「合理化されたレポーティングシステムにより、多くの労力と時間が節約できています。Excelを使っていた場合の約半分ですね。以前は、データ入力に数日、その前のデータ収集や、データの標準化や各種のレポートのカスタマイズに、さらに数日必要としていました。Enviziでは、それらはボタンを押すだけの作業です。」

「IBM Enviziがもたらす効果とメリットは社内だけにとどまりません。契約や顧客の獲得にも大いに役立っています。今や、サステナビリティーはダウナーグループの受注理由のトップ3に入るのではないでしょうか。これらの活動をしていなければ、そもそも機会を得ることもできないでしょう。私たちが頻繁に仕事をさせていただいている政府関係の仕事は、とりわけそうです。」

[事例] ダウナー社 | 案件受注も増加! Enviziでサステナビリティー報告書を月次に


 

最後に、改めて、「EDGECROSS」出展ブースで聞いた、「前述の3ソリューションの組み合わせがなぜ効果的で効率的なのか」という問いへの答えを紹介します。

 

「EDGECROSSなら、現在使用中のFA機器やその他のハードウェア製品、ネットワーク機器やソフトウェアなど、ベンダーやネットワークを問わずにあらゆる装置や設備データをつなげ、工場全体の見える化と一元管理をワンストップで実現できます。
さらに現在、今回紹介しているこの3ソリューションをご利用いただける、期間限定の無償「PoC構築支援サービス」も実施しています。

CO2は目に見えません。だからこそ、しっかりと取り組んでいることとその取り組み内容そして効果を、数値で分かりやすく伝えなければならないのです。
繰り返しになりますが、市場は企業に、直接的な事業社からの排出量、あるいは事業活動に伴う排出量(スコープ1,2)に加え、サプライチェーン全体の排出量や製品ごとの排出量の開示を求めています。
企業はそうした声に応え、各拠点の管理データから実績データを収集し、共通フォーマットに揃えた上でGHG排出量を算出してレポーティングする必要があります。おそらくは今後そのサイクルも、1年に一度四半期に一度では「遅すぎる」となるのではないでしょうか。

カーボンニュートラル実現は責任ある企業の義務であり、役割を果たそうとしない企業の居場所は地球には無くなるでしょう。
脱炭素経営の伴走者として、EDGECROSS、そしてIBM Envizi ESG Suiteをご検討ください。」


 

製品・サービスについての詳細は下記にてご確認いただくか、お気軽にお問合せください。

 

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