IBM Data and AI
IBM Cloud Pak for Data 3.0で大規模企業データを管理
2020年06月17日
カテゴリー IBM Cloud Blog | IBM Data and AI
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データは燃料、クラウドは車両、AIは目的地です。これら3つを連携して有効活用することにIBMは注力します。最新のデータ/AIプラットフォームIBM Cloud Pak for Dataのリリースによって、IBMは多数の製品をコンテナー化してマイクロサービスとして提供し、AIへのクライアント・ジャーニーを推進してきました。お客様はデータを収集、編成、分析して、任意のクラウド上でビジネス全体に効果的にAIを注入できるようになりました。
今後もプラットフォーム機能とお客様にとっての利点を最適化し続けるために、Cloud Pak for Dataバージョン3.0をリリースします。このバージョンは統合エクスペリエンスの強化、エコシステムの拡張、Red Hat統合の最適化を実施したメジャー・アップグレードです。Cloud Pak for Data 3.0は、Red Hat OpenShift Container Platformバージョン4.3で排他的に実行され、企業に必要なオープン・プラットフォームを提供します。
IBM Cloud Pak for Data 3.0の新機能
さらに一歩進んだCloud Pak for Dataの統合プラットフォームは、IBM Designが新たに構築した拡張ユーザー・エクスペリエンスを備えています。新たにモダナイズされ、 IBM製品全体に実装されたオープン・ソース設計フレームワークを使用して、お客様はCloud Pak for Dataの多数のデータ&AIサービスをシームレスにワークロードに織り込めるようになり、大規模な企業データを本格的に活用できるようになりました。この新しいエクスペリエンスに加えてパッケージを簡素化し、開発、テスト、QAの要件に対応する開発環境用バージョンと、スペイン語、中国語、日本語、ブラジル・ポルトガル語対応の拡張サポート版を用意しました。
さらにCloud Pak for Data 3.0は、Red Hatエコシステムとの統合がより緊密になっています。コアとなるKubernetesコンテナー管理機能を最新バージョンのRed Hat OpenShift (4.3)に更新しました。これにより、アプリケーションをより迅速にデプロイでき、企業規模でデータを自動化、管理、処理できるようになります。Cloud Pak for DataがRed Hatマーケットプレイス (外部ページ, 英語)で利用可能になり、OpenShift Containerストレージをサポートするようになりました。これにより、あらゆるクラウド環境でサポートされるオープンで拡張可能なプラットフォームへのIBMの取り組みがより一層強化されます。
Red Hatの利点は、デプロイメント後に生じる運用に含まれる他分野にも及びます。お客様はIBM Security Guardiumとの統合を活用することで、増分インプレース・アップグレードの実行や、バックアップ、災害復旧、監査イベントの有効化が可能になり、データ・セキュリティーをさらに強化できるようになります。
3.0におけるIBM Cloud Pak for Dataのエコシステム拡張
セルフサービス分析を通じてお客様のニーズに合わせてプラットフォームを調整する機能は非常に重要です。そこでデータ&AIサービスのエコシステムを強化して、以下を組み込みました。
- IBM Planning Analytics: Cloud Pak for Dataの拡張済機能に対し、計画、予算編成、予測ソリューションを自動化。Forrester Consultingによると(要登録, 英語)、お客様はPlanning Analyticsを使用することで、年間予算編成サイクルを完了するまでの時間を63%節約できます。
- Master Data Connect: データに対する単一の信頼できる360度のビュー。セルフサービス分析を通じてより深い洞察が可能になります。
- IBM Virtual Data Pipeline: 仮想テスト・データ環境のプロビジョンとリフレッシュをわずか数分で実行し、ストレージ容量を95%節約できます。
- BigSQL: ビッグデータ分析用の強力なSQL on Hadoopとオブジェクト・ストアを有効にします。
- Watson OpenScale Model Risk Managementはもう1つの新しい追加機能で、AIライフサイクルにおけるモデル・テストを自動化し、結果を記録システムと同期します。
更に、Cloud Pak for DataのWatson Knowledge Catalog (WKC)サービスを引き続き最適化していくために、データ仮想化オブジェクトにガバナンスを追加し、インテリジェントなファイル分析ツールInstaScanを追加しました。Watson Knowledge Catalogは、データ検出、品質、およびガバナンスの自動化にかかる時間を90%削減します。この機能強化により、お客様のデータ管理がさらに向上します。
プラットフォーム統合についてもう1つ重要なことは、以下のようなサード・パーティー・プロバイダーの外部データ・セットです。
- IBMグループ企業のThe Weather Companyによる過去およびリアルタイムの気象データ。
- 人口統計、財務能力、Equifaxによる信用情報を含む消費者の人口統計データ。
- 教育、誕生日、専門的経験などを含む、People Data Labs提供のB2B/B2Cの個人データのデータ・セット。
最後に
私たちは新たな現実に対応するよう求められています。仮想コラボレーション、自動化、セルフサービスは、もはや競争優位であるというだけでなく、必須要件です。Cloud Pak for Dataは、特にこれらの機能を中核として設計されており、バージョン3.0では、企業データを活用してAIジャーニーを加速するために必要なすべてを、よりシンプルで向上した、いっそう使いやすい形で提供しています。
最後に、IBM Systemsとの新しいパートナーシップをご紹介します。このパートナーシップの目的は現在と将来、お客様に新たな価値をもたらすことです。PowerAI搭載のPower Systemsで、Cloud Pak for Dataを実行できるようになります。PowerAIは、エンタープライズAIを構築するために設計されたチップです。
原文:Manage enterprise data at scale with IBM Cloud Pak for Data 3.0 (https://www.ibmbigdatahub.com/blog/ease-your-journey-ai-with-ibm-cloud-pak-for-data-v3 (英語))
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