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有益で信頼できるAI導入に向けたIBMコンサルティングのアプローチ

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生成AIがいかにビジネスを変革し始めているかを探る3部作:第3回

3部作の第1回第2回では、生成AIの定義とユースケースについて見てきました。今回は、IBMコンサルティングがAIプロジェクトに着手する際に取るアプローチについてご紹介します。

企業のリーダーが、生成AIを採用する最善の方法を検討する際には、データ機械学習(ML)とAIの専門知識、データとAIのガバナンス、さまざまな業界や地域において大規模なAI導入の実績を重ねた信頼できるベンダーやパートナーを考慮する必要があります。

IBMコンサルティングは、大規模な基盤モデルを提供することができます。IBMコンサルティングは、規制上の制約を理解し、個々のワークフローを補強することによってAIから価値を引き出す方法について、業界の専門知識を提供できます。IBMは、AIプロジェクトを展開するための緊密な戦略的パートナーシップを築いており、米国でのAWS Innovation Partners of the Year 2022(ibm.com外のサイトへ)を含む多くの賞を受賞しています。

IBMコンサルティングの使命は、ハイブリッドクラウドとAIによるビジネス変革を、有益で責任ある方法で推進することです。私たちは、2018年にAI倫理委員会を正式に設立し、IBMで作られたAIシステムが倫理的に開発・展開されるように保証しています。この委員会は、研究開発、事業、人事、ダイバーシティとインクルージョン、法務、政府および規制問題、調達、コミュニケーションの各部門の上級リーダーで構成されており、AI関連のイニシアティブや意思決定を指示・執行する権限を持っています。

同年IBMは、信頼性と透明性に関する独自の原則を発表し、それを、AIを利用・導入する人々へのロードマップとして提供しています。その内容は以下の通りです:

  • AIの目的は、人間の知性を補強すること
  • データと洞察は、その作成者に帰属すること
  • AIシステムを含む新しいテクノロジーは、透明性があり、説明可能でなければならないこと

人間の知性に取って代わるのではなく、それを補強すること、IBMがデータを保存・処理する場合でも、お客様が自分のデータやそのデータから得られる知見に対する権利を放棄することなく、お客様の成功を実現すること、誰がAIシステムをトレーニングし、そのトレーニングでどのデータが使われたか、そして最も重要なのは、アルゴリズムの結論や推奨に何が使われたかについて明確にすることです。これらの原則は、私たちが研究、実装、普及のために時間とリソースを費やして定義した「信頼の中核」によってさらに支えられています:

  1. 説明可能性:AIモデルがどのように判断に至ったかを理解できること
  2. 公平性: AIモデルは、すべてのグループを公平に扱うこと
  3. 堅牢性(ロバスト性): AIシステムは、学習データへの攻撃に耐えられること
  4. 透明性: AIシステムに関連するすべての側面を、公共の評価のために公開できること
  5. プライバシー: AIシステムで使用されるデータが安全に守られており、個人データである場合、データがどのように使用されているか個人が理解できること

生成AIと大規模言語モデル(LLM)は、AIの分野に新たな危険をもたらし、私たちはこれらの新しいソリューションがもたらす疑問に対するすべての答えを持ち合わせているわけではありません。IBMは、AIにおける信頼性と透明性の推進は、技術的な課題ではなく、社会工学的な課題であると理解しています。

AIの取り組みの80%は、ビジネス戦略との不整合からモデルの結果に対する不信まで、さまざまな理由で概念実証(PoC)に行き詰まっています(英語,PDF,1.1MB)。IBMは、膨大な変革の経験、業界の専門知識、独自およびパートナーのテクノロジー、IBMリサーチを結集し、お客様のAIへの取り組みのどの段階おいても、お客様とともに行動します。このスキルとパートナーシップの組み合わせにより、IBMコンサルティングは、企業が目標を達成するために戦略を構築し、信頼できるAIを運用・展開できるよう支援することができます。

現在、IBMは、AIソリューションを提供すると同時に、そのAIの安全で責任ある使用を支援することに特化したコンサルティング業務を行う数少ない企業の1つです。IBMコンサルティングは、お客様がAIを安全に扱うために必要な組織文化を確立し、専門的かつ多様性のあるチームを構築し、リスクや意図しない影響を熟考することを支援します。私たちは、企業と協力し、リスクの低い使用事例を特定し、組織全体で評価、教育、コミュニケーションを行い、お客様社内のAI倫理委員会を立ち上げます。

IBMは、オープン・エコシステム・アプローチを採用しており、IBMテクノロジーだけでなく、AWS、Microsoft Azure、Google Cloud、Salesforceなどの多様なエコシステム・パートナーとともに、ミッションクリティカルなワークフローやシステム全体にわたるインテリジェンスと生産性を設計します。IBM Garage Methodologyは、お客様チームと共創、共同実行、共同運用して、プロジェクトのアイデア出し、パイロット、テスト、展開を迅速に行います。共同イノベーションの段階では、倫理主導の演習を行い、目的と活動が一致していることを確認します。

IBMは、AIによるワークフローの再構築、エンドツーエンドの業務プロセスの自動化、AI駆動型意思決定による生産性向上を達成するための汎用的作業の置き換え、従業員と顧客のやり取りのパーソナライズなど、お客様が今すぐAIを実用化できるように支援します。当社のAIサービスは以下の通りです:

  • アナリティクスとAI:お客様のビジネスのためのAIとMLモデルの構築、トレーニング、デプロイを行います。私たちは、オーダーメイドのモデルをお客様の業務に統合し、経時的・継続的に修正し、最適化するために協力します。
  • AIと自動化のアドバイザリー:フルスタックの可観測性とオーケストレーションのために、AIと自動化ソリューションを最善の組み合わせで統合し、業務プロセス、アプリケーション、ハイブリッドクラウドにわたって高度に自動化された予測的なIT運用の構築を推進します。
  • フルサービスの自動化:IBMのテクノロジーとサービス・プラットフォームの完全なスイートを活用し、最小限の人的関与で「タッチレス」のストレート・スルー・プロセッシングを可能にします。

IBMは、信頼性と透明性を備えるためのオープンソース・ツールに関する調査やIBM AI倫理など、AIと自動化サービスについてより詳しく理解いただくための参考情報を多数用意しています。また、この3部作については、第1回または第2回をお読みいただくか、お客様のニーズについてIBMの専門家にお気軽にご相談ください。

この記事は英語版IBM Blog「How IBM Consulting brings a valuable and responsible approach to AI」(2023年3月8日公開)を翻訳し一部更新したものです。


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