IBM Data and AI
IBM Cloud Pak for DataはDataOpsサービスを拡張し、コスト削減とリスク軽減でビジネスの俊敏さを実現
2020年06月17日
カテゴリー IBM Cloud Blog | IBM Data and AI
記事をシェアする:
昨今の市場状況を見ると、信頼できるデータをほぼリアルタイムで適切な場所に置く必要性が高まっています。市場は、ほぼ摩擦のないファクトベースの意思決定処理に対する劇的な需要を経験しています。リーダーは、事業継続性を最優先に考えてDataOpsプログラムに目を向けるようになりました。データ・ソースと重要なビジネス目標に関連づけられたデータの利用者との間に信頼できるデータ・パイプラインを作成することによって、信頼できるデータの迅速な提供を目指しているのです。
DataOpsプログラムの実装を促進するために、IBM Cloud Pak for Dataは、重要なクラウドやデータやAI主導の自動化機能をすべてまとめて、オープンなデータ&AIプラットフォームをベースとするコンテナー化されたマイクロサービスとして任意のクラウドのマルチクラウド上に配置します。最近共有されたForresterの「Total Economic Impact of IBM Cloud Pak for Data」(要登録, 英語)に示されているように、Cloud Pak for Data関連の最新イノベーションの諸機能は、お客様がデータを理解しやすく、信頼して活用できるようにすると同時に、リスクとコストの負担を65%から85%軽減するように設計されています。
データを理解する
Cloud Pak for Data向けIBM Watson Knowledge CatalogサービスとIBM Watson Knowledge Catalog InstaScanで、データの検出、品質、ガバナンスの自動化にかかる時間を90%削減。
データを確実に正しく利用可能な状態とするための最初のステップは、データをビジネス用語で定義して理解しやすくすることです。これにより、後続工程でのデータ操作やデータ利用者に提供するデータ・パイプラインの速度が上がります。IBM Global Chief Data Officeは、AI主導の自動カタログ・システムを使用して複数のビジネス・プロジェクトの効果的なデータ利活用を加速させ、手動によるカタログ作成という数十年に渡るボトルネックを解消し、2700万ドルのコスト削減を実現しました。AI主導のカタログ作成とメタデータ管理により、DataOpsプラクティスにはデータに対して一貫した定義とルールを備えた企業および業界向けコンテキストが組み込まれるため、そのコンテキストを使用してビジネスの価値を高めることができます。Cloud Pak for Data向けのWatson Knowledge Catalogの機能拡張とWatson Knowledge Catalog InstaScan (英語)の導入により、ビジネス・アナリストが構造化データや非構造化データを理解するペースが加速し、コンプライアンスへの取り組みが確実に合理化されます。Watson Knowledge Catalog InstaScanとBoxとの緊密な統合は、リモート作業とモバイル作業をサポートすると同時に、コンテンツのガバナンスとセキュリティーの自動化をクラウドにもたらします。これにより、Box、Google Drive、およびMicrosoftのクラウド・コンテンツ管理など、信頼できるクラウド・データをサポートできます。
データを信頼する
Cloud Pak for Data向けIBM Master Data Connectで信頼できるマスター・データへの高可用なアクセスで、市場に出すまでの時間を75%短縮。
組織は、信頼できる正統なエンティティーのビューのためにデータをうまく活用し、それらエンティティーの関係と階層を検出します。エンティティーは、通常さまざまなソースからサイロ化されたアプリケーションに格納されます。、(複製される場合もあります)IBM Master Data Connect (英語)は、Cloud Pak for Dataのスケーラブルで高性能なマイクロサービス・アーキテクチャーに基づいています。IBM Master Data Connectが提供するマスター・データへの読み取り専用アクセスは非常に高速で可用性が高く、コンシューマー・アプリケーションとユーザーに最も近いデータセンター内の該当データに容易にアクセスできるようになります。これにより、お客様、製品、アカウントについて後続工程での利用者の理解が深まり、マスター・データの検索と照会が高速になるため、データ管理に関わるコストが削減され、新たな純収益が生まれ、最終収益にも好結果をもたらします。
Cloud Pak for Data向けのIBM Master Data Connectを使用すると、消費者およびコンシューマー・アプリケーションをミッション・クリティカルなデータ実装から切り離して、プロジェクトのデプロイメントを促進することができます。顧客対応アプリケーションは、マスター・データの正確かつ最新の表現も使用できるため、カスタマー・エクスペリエンスが向上します。IBM Master Data Connectは、既存のIBM Master Data Managementデプロイメントや、今年初めにリリースされたCloud Pak for Data向けのIBM Master Data Management拡張サービスと組み合わせて使用できます。
データを使用する
Cloud Pak for Data向けIBM InfoSphere Virtual Data Pipelineで、本番環境稼働データベースや開発環境稼働データベースのストレージ・コストを削減。
ITグループにとってのハードルの1つは、データ・サイエンティストが本番環境の実稼働データに対して作り出すパフォーマンス上の影響です。これらのデータは収益を生み出すシステムに入っている場合がほとんどです。IBM Virtual Data Pipeline (VDP)は、この様なシステムの処理速度を落とさずに、実稼働データのクローンを生成します。クローンは最新の状態に保たれ、Cloud Pak for Dataプラットフォームにすぐに送れる状態になり、データ仮想化のソースになります。また、VDPは、個人情報への役割ベースのアクセス制御を通じてセキュリティーと制御の追加レイヤーを提供し、分析チームが組織で利用できる最新データにほぼ瞬時に影響をあまり与えずにアクセスできるようにします。このアクセスはプロセスにも時間にも影響しません。 Cloud Pak for Data向けのIBM VDPは、ビジネス・ユーザーや分析チームが必要とするときに、運用システムに影響を与えることなく大規模にアクセスできるようにします。
さらに、アプリケーション、運用、分析のためにユーザーが大量のデータにリアルタイムでアクセスする必要がある場合、Cloud Pak for Data向けのIBM DataStageは、データを素早く取り込み、自動ジョブ生成でジョブを構築して対象システムやユーザーにリアルタイムでデータを送り、ハンド・コーディングより9倍も高速の処理を実現します。自動ジョブ生成では多種多様なソースやターゲット(z/OS、SAPなど)から高品質データを取り込むことができ、ジョブ生成のベスト・プラクティスの自動化と定義も行います。
したがって、ジョブの構築時間を手動でコーディングする場合と比べて最大9倍高速化できるだけでなく、Cloud Pak for DataでDataStageを使用して、これらのジョブをハイパフォーマンスで遅延の少ない並列エンジンで実行することもできます。このエンジンは、1時間あたり数百万件のレコードを遅延を抑えて発行し、Google、Amazon Web Services (AWS)、IBM、Microsoft Azureなどのさまざまなクラウド・プラットフォーム上のリアルタイム分析エンジンに送ることができます。
学び続ける
IBMは今後もDataOps機能に投資し続け、規範的な方法論、AI/MLベースのテクノロジー、およびIBM DataOpsのCenter of Excellenceを活用して、DataOpsプラクティス (英語)へのお客様のジャーニーを支援します。お客様はDataOpsの専門家のサポートを受け、ビジネス目標に基づいてカスタマイズされたアプローチを開発し、市場条件の変化に合わせて適切なパイロット・プロジェクトを特定して、価値を向上させることができます。
Cloud Pak for Dataとその投資収益率が86%から158%という予測について詳しくは、Forresterの「Total Economic Impact of IBM Cloud Pak for Data」(要登録, 英語)をお読みください。
原文:IBM Cloud Pak for Data enhances DataOps services to deliver business agility with cost savings and risk reduction (https://www.ibmbigdatahub.com/blog/ibm-cloud-pak-for-data-enhances-dataops-services-to-reduce-risk-and-increase-cost-savings-for-clients (英語))
データ・ロードマップ
IBM Data and AI
生成AIによるビジネス革新は、オープンなデータストア、フォーマット、エンジン、製品指向のデータファブリック、データ消費を根本的に改善するためのあらゆるレベルでのAIの導入によって促進されます。 2023 オープン・フォー ...続きを読む
AIロードマップ
IBM Data and AI
自己教師学習された大規模なニューラル・ネットワーク、つまり基盤モデルは、AIの生産性とマルチモーダル機能を倍増します。推論と常識的な知識をサポートする、より一般的な形式のAIが登場します。 2023 基盤モデルが、自然言 ...続きを読む
Netezzaとwatsonx.dataによる生成AIのための新しいデータ統合
Hybrid Data Management, IBM Data and AI, Netezza...
注)以下の記事は英語版ブログ「Unify and share data across Netezza and watsonx.data for new generative AI applications」(2024年6 ...続きを読む