IBM Data and AI
事例から見る、データ利活用の最適なアプローチ
2022年04月28日
カテゴリー IBM Data and AI
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データ利活用の現状と課題
企業においてデータを活用して業務に活かすことは今後の発展に必要不可欠です。しかし、多くの企業において、データ利活用に取り組むものの、データから価値を導き出せている割合はわずか15%にとどまると言われております。
データ利活用におけるお客様の抱える課題は主に以下の3つです。
- IT部門におけるデータ提供に関する課題
- 事業部門におけるデータ利用に関する課題
- データサイエンティストにおけるAI開発に関する課題
IT部門、事業部門、データサイエンティストに関する課題は独立しておらず、データ利活用を促進する際に複雑に表出してきます。これらの課題に対して
- データ活用のセルフサービス化
- AI開発の加速と環境の整備
を行うことでデータから価値を導き出せるようになりました。
以下の図では、お客様との会話の中で明らかになった課題の詳細と、その課題に対して実施したアプローチの詳細についてまとめております。
事例紹介
お客様がデータ利活用の課題に対して行った取り組みを事例ベースで5つご紹介いたします。
「スモールスタートで着実に成果を確認しながら展開」:某機器メーカー様
背景 | ・マーケティングや生産プロセスにおけるデータ活用推進に向け、データアクセシビリティを向上の取り組みを開始 |
お客様の課題・ご要望 | ・データ活用を推進しているが、データ準備や提供を行うIT部門に関する課題が表出 ・費用対効果を確認しながら実施していきたい |
提案ソリューション | ・IBM Cloud Pak for Data as a Service (Watson Knowledge Catalog) ・NI+C社 FastStart Service |
結果・効果 | ・データカタログをSaaSによるスモールスタートで成果を確認しながら着実に展開 |
「クイックに分析環境を構築し、MVP作成を3ヶ月で実現」:某消費財メーカー様
背景 | ・R&D部門において新商品の開発や企画を行う為に、ソーシャルメディア情報を分析する為のNLPソリューションを検討 |
お客様の課題・ご要望 | ・商品の売上とソーシャルメディアにおける評価の因果関係をモデル化し、新商品開発に活用したい ・短期間で導入して効果をすぐに明らかにしたい |
提案ソリューション | ・IBM Cloud Pak for Data as a Service (Watson NLU・Watson Studio・Modeler flow・Cognos Embedded・Db2 WoC) ・NI+C社 FastStart Service |
結果・効果 | ・データから因果関係のモデル作成し、新商品開発を実施するMockをわずか3ヶ月で作成 |
「既存BI環境の進化によりデータ&ユースケースに対応」:某州立大学様
背景 | ・学生支援のために、生徒のスキルを分析/予測するモデルを構築 ・研究機関として機密情報を扱うため、アクセス権限や学生の個人識別情報(PII)の保護を重視 |
お客様の課題・ご要望 | ・データ量の増加に伴いデータのサイロ化が生じたため、分析に要する時間増加やデータの統合性欠如によるモデルの精度低下 ・アクセス制御や学生の個人識別情報の保護を手動で実施 |
提案ソリューション | ・IBM Cloud Pak for Data as a Service (Cognos Analytics・SPSS・DataStage・Watson Knowledge Catalog) |
結果・効果 | ・データの整合性や欠如を利用者が確認でき、作業時間の短縮とモデルの精度向上 ・1つのプラットフォーム上でデータの収集・分析・モデル作成をしたことによる共同作業の効率化とガバナンスの強化 ・旧システムより60%のコスト削減を実現 |
「AI分析モデル内製化と業務への本格展開」:ひろぎんホールディングス様
背景 | ・2020年10月に発表した中期計画で「データ利活用の高度化」がデジタル戦略のコアとして位置付け ・1年間で新規ターゲット顧客をスコア化するAIモデルの内製化の実現 |
お客様の課題・ご要望 | ・分析に関わる作業をスタンドアローンのPCで実行していたが、リソースとして限界 ・データ利活用の本格運用を実施する環境の整備をしたい |
提案ソリューション | ・IBM Cloud Pak for Data as a Service |
結果・効果 | ・データの切り出しから蓄積、加工、モデル開発を含めた活用、データカタログや管理といったガバナンスまでデータ分析に必要な機能をすべてワンストップで利用可能 |
URL:https://jp.newsroom.ibm.com/2022-03-01-Hirogin-Holdings
「グローバルで増え続けるデータに対する分析のセルフサービス化」:某製造業様
背景 | ・日本国内外でIoTサービスを提供しており、増え続けるデータに対する次世代の基盤更改を検討 |
お客様の課題・ご要望 | ・国内外のIoTから収集される多種・大量のデータを処理し、データを組み合わせ有効に活用したい ・将来の要件拡大(リアルタイム分析など)に対応するために、柔軟な基盤が必要 |
提案ソリューション | ・IBM Cloud Pak for Data |
結果・効果 | ・グローバル・ビッグデータ・プラットフォームの構築 ・カタログと分析ツールの統合によるセキュリティの強化、ガバナンスの実現 ・ユーザーのスキルレベルに応じた統合分析環境の提供 |
データ利活用における上記の複雑な課題、そしてお客様のご要望に応えるためのソリューションとして、IBM Cloud Pak for Data および IBM Cloud Pak for Data as a Serviceが選ばれました。
IBM Cloud Pak for Data as a Service (CP4DaaS)について
IBM Cloud Pak for Data as a Service(CP4DaaS)では、 IBM Cloud Pak for Dataの機能をIBM Cloud上でフルマネージド・サービスとしてご利用いただけます。
IBM Cloud Pak for Dataは、データの収集・蓄積からデータ準備、分析・活用まで、データの利活用に必要な一連の機能をワンストップで提供する統合データ活用基盤です。
そして、あらゆるクラウド/オンプレミス上の適切なデータに、最適なコストで、適切なレベルのガバナンスを維持しながら、必要な時にアクセスできるようになります。
データ利活用時に表出するさまざまな課題を、1つの統合されたSaaSのデータ活用基盤を用いることで、迅速に導入し、お客様の課題やご要望に合わせて小規模からスタートすることができます。
IBM Data and AIブログでは、IBM Cloud Pak for Dataに関するニュースをご覧いただけます。
問い合わせ情報
AIのためのデータ基盤に関するお問い合わせやご相談はこちらから、またはIBM の営業もしくはエキスパートまでご相談ください。
そしてIBMは製品だけでなく、データ活用をご支援するプログラムも提供しております。データ活用のはじめの一歩をスムーズにスタートし、確実な成果につなげていくために、是非こちらの記事も御覧ください。
執筆者
丹羽 輝明
日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部
データ・AI・オートメーション事業部
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