社員が語る「キャリアとIBM」

入社後に感じた「IBMがお客様からご評価いただいている点」

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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。

第一回目は、Big4*から転職して来られたE.S.さんのインタビューです。
*Big4
=4つの大規模な会計事務所ないしそのグループのこと。コンサル業界に於いてもそのグループファームである4ファームを総称して「Big4」と呼んでいます。

Q.現在の所属部署や入社時期を教えてください。

 2021年7月に入社し、現在はIBMコンサルティング事業本部のData Strategyチームに所属しています。当初はTechnology Strategyチームにいましたが、1月にData Strategyチームが設立されたのに伴い異動し、以来その組織のリーダーを務めています。

Q.IBMに来る前は何をされていたのですか?

直近はBig4の一社でストラテジーのコンサルタントとして、お客様のサポートをしていました。

Q.キャリアを変えようと思ったきっかけを教えてください。

もっとテクノロジーの案件を遠慮なく思い切りやりたいと思ったのが、新たなキャリアを考えたきっかけです。

ただ、IBMは当初候補に入っていませんでした。漠然とBig4の違う会社か、あるいは別のコンサルティングファームかな、と考えていたのですが、リクルーターの方からIBMを紹介いただいて「その手があったか」と検討するようになりました。

Q.Big4の他の会社でも別のコンサルティングファームでもなく、IBMを選んだその決め手を教えてください。

最終的な決め手は「アメリカで働いていた時の上司に勧められたから」ですが、伏線がいくつかありました。

1つ目の伏線は、元々アメリカにいた時に就職した会社がIBMのサーバー(AS/400)を使っていて、そこでIBMに触れる機会があったこと。その会社ではRPGでプログラミングをしたり、IBMのユーザー会に参加させてもらったりしました。

もう1つの伏線は、初めて買ったPCがIBM製品だったこと。まだWindows95が出たばかりの頃に、Aptivaを買いました。PCが届いて初めて電源を入れた時の感動は一生忘れないと思います。画面を通じて、自分の世界が広がっていくことを感じたからです。

最終的には、今でも仲良くしているアメリカで働いていた会社の元上司に勧められたのが決め手になりました。転職の相談をしたところ「IBMはいい会社だし、うちはまだIBMを使っているよ。IBMは業界のアイコニックな会社だし、チャンスがあるなら絶対に行ったほうが良いよ」と背中を押してくれました。振り返ってみると、自分の周りにはIBMがあって「あの時のあの会社で働けるのも何かの縁だし、行ってみよう」と思い、IBMへの入社を決めました。

それと決め手に関連した話ですが、IBMで印象的だったのが「面接」です。「我が社は女性の活躍を推進しています」と男性が出てきて言われても説得力がないのに対して、IBMは女性のパートナーが面接官でしたので特に色々と説明されなくても、とても説得力がありました。面接してくれた方とはIBM製品のお互いの思い出話でめちゃくちゃ盛り上がって印象が良かった、というのもIBMを選んだ理由の1つです。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

大きく3つあります。

1つはData Strategyチームのリーダーとしての仕事です。お客様から仕事をいただき、プロジェクトのリソースを決め、プロジェクトを推進する。売り上げの予実管理やメンバーの育成も行なっています。ここがメインの仕事です。

2つ目のBTS Engagement Championは、社員のエンゲージメントを高めるための活動のことです。自分のチームだけではなく、より大きな組織のエンゲージメントに関わる仕事です。

3つ目のIBM Consulting メンバーというのは、私が所属するIBMコンサルティング事業本部全体に関わる仕事です。D&I活動に関するグローバルとのやりとりや、社内向けトレーニング講師、CxO向け社外講演等を行なっています。

Q.Data Strategyチームは何を行うチームなのでしょうか?

シンプルにお伝えすると「お客様のデータの戦略を作るチーム」です。

単にデータをこういう風に使っていきましょうという話をするのではなく、お客様の成長戦略や、全社戦略を支えるためにデータはどう使われるべきかをお客様とともに考える仕事をしています。

例えば、データの管理をどうするのか、データの品質をどう保つのかというところから、データという目に見えない経営資産のためにどう予算を確保するのか、それを支える体制はどうあるべきか、あるいは近年多くのお客様が取り組まれているデータ分析は部門によりバラバラに行われているケースがあるのですが、本当にそれで良いのか、どこかで集中管理したほうが良いのでは等々、様々な選択肢がある中で、何をどう組み合わせるとお客様の成長に繋がるのかを考え、議論し、そして提言を行なっています。

Q.昨今お客様はどういった悩みや課題をお持ちで、それに対してData Strategyチームがご支援していることを教えてください。

お客様の悩みや課題は多種多様です。

一例を上げると「今後数年をかけて、事業規模を大きくしていきたい」というお客様がいらっしゃいました。ただ、現状の仕組みや体制のままだと難しい点があるのでは、という悩みをお持ちで、ご相談をいただきました。

詳しく見ていくと、業務の効率化や品質を向上させる必要性が随所に見つかりました。例えば、マスターデータがバラバラなので出てきた数字をうまく分析できていなかったり、経営指標のレポートを作るのに、どなたかがExcelを使って計算されているので正確性やスピードに改善の余地があったり、そもそも現在の要員だと事業規模を大きくするための力がない、という現状が分かりました。そういった現状を踏まえて、改善案を提言させていただきました。

私たちのチームは「お客様が実現したいこと」に対して、データに加えテクノロジーのご支援もしていると言えます。

Q.IBMがお客様からご評価いただいている点を教えてください。

いい意味で「泥臭いところ」だと思います。言い換えると「より実践的、現実的」だという点です。

コンサルティング業界は「分厚い綺麗な資料を作って置いていってくれたけど、引き出しの奥にそっと保管し、結局使われていない」と批判されるケースを昔から耳にします。分厚い綺麗な資料が必要な時もありますが、IBMはお客様に寄り添って実践的な活動をしているという印象がありますし、そういう点をお客様からご評価いただいていることを感じます。

Q.どうしてIBMはお客様に寄り添って実践的な活動ができているのでしょうか?

簡単にいうと「文化」だと思います。

お客様の声をしっかり聞いて、しっかり役に立つことをする、というのが企業文化として根付いていることを感じます。

IBMに入社して早々「カルチャーってあるんだな」と感心したことがあります。

例えば、次に参画するプロジェクトを探している若い社員から「その案件に興味があるので、アサイン面談をしてほしい」という連絡が行き交っているのを見て、素晴らしいと思いました。以前いた会社では、アサインは上の方が面倒を見るものだと決めていたので、結果としてそれが「ずっと待つ受け身な文化」に繋がっていたと思います。

IBMは、自分がお客様に貢献するためには何を育み、どう行動するべきなのかを考えることがしっかりと若い方にも浸透していて、だからこそそういう行動に繋がっているのだと思います。「お客様のために」が根付いているからこそ、プロジェクトの現場では「ちゃんとお客様の声を聞いて、ちゃんと役に立つことをする」という行動に表れているのだと思います。

Q.「IBMがお客様からお寄せいただいている期待」について教えてください。他社と比較して、その種類や内容に違いを感じますか?

どのお客様も外部リソースに頼るということは何らか困っていることがある、それをどうにかしたいと思っていらっしゃいます。「パートナーとなる企業にはそれを解決するサポートをして欲しい」というのは他社に対しても、IBMに対しても寄せられている期待だと思います。

その中でも特に「ITと言えばIBM」「ITの領域に強いIBM」という期待をお寄せいただいていることを強く感じます。

Q.「ITと言えばIBM」とお客様に期待いただいているその背景には何があるとお考えですか?

基礎研究所の存在が非常に大きいと思います。IBMの基礎研究所は、歴史、実績、パテント数が圧倒的で、その重みを私自身も感じます。それが「IBMだからできるはずだ」というお客様からの期待に繋がっているのだと思います。

お客様とのエピソードではないのですが、以前研究所のメンバーと話をする機会がありました。その時聞いた量子コンピューターに関する専門知識のレベル感は、さすが!という感じでした。

社内でこういうメンバーと接点を持つことができるのは、結果として自分の知見や経験を広げることにもつながる、だからこそ若いメンバーにはこのような環境を生かしてどんどん経験を積み、自分の幅を広げ、そしてそれをお客様に届けていってほしいと感じています。

Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて、成し遂げたいこと、やっていきたいことを教えてください。

日本のお客様に世界で起きていることを伝え、そして議論を深めていきたいと思います。

誤解を恐れずに言うと、今、日本のお客様が取り組もうとしていることは、もしかしたらアメリカの会社が数年前に取り組んでいたことなのかもしれません。20年、差があるのかもしれません。このままいくと一向にその差は埋まりません。このままずっと遅れたままでは、日本のお客様が、そして日本が、という思いがあります。だからこそ、グローバルの企業が何を行なっているのか、何に取り組んできたのかを日本のお客様に伝え、その上で何をするべきなのかを議論していきたいと思います。

従来、ITは業務を支える影の立役者だと見られていましたが、トップラインに貢献するにはどのようにしたら良いのだろうか、という戦略的な視点を持った方、特にCIOが増えていって欲しいと思います。IBMはそのための活動をすごく自由にさせてくれるので、今後も注力して取り組んでいきたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Japan Employer Branding Manager
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