社員が語る「キャリアとIBM」

事業会社での経験を活かし、お客様に新たな価値を

記事をシェアする:

社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。今回は、IBMコンサルティング事業本部のパートナー、D.I.さんのインタビューです。

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

IBMコンサルティング事業本部の金融ビジネスソリューションでパートナーをしています。入社は2020年2月です。

Q.これまでのキャリアを教えてください。

4つの銀行を経験しました。1社目はメガバンクで主に大企業を担当し、融資を中心とした金融サービスを提供する仕事を経験しました。2社目以降は、銀行の立ち上げに関わりました。企画系の部長や役員として、新しく出来た銀行を軌道に乗せてきました。

Q.金融業界から、IBMへの転職の経緯を教えてください。

4社目で、ある一定の規模まで銀行を大きくした後に、IBMの方と面談をする機会がありました。面談を通じて、IBMという大きなフィールドで、事業会社の企画職で培ったスキルを活かせる余地が大いにあることを知り、面白そうだと感じたのが転職を決めた理由です。

Q.どのような話を聞いたのですか?

IBMが直面している課題と、その対処方向性、そのために必要な人材についてです。

Q.詳しく教えてください。

「今までIBMは、何十年もSIを中心にビジネスを行ってきたが、クラウドシフト、アジャイル開発の拡大、フィンテック・プレーヤーの出現等、環境が大きく変わっている。そのようなトレンドで受け入れられるような新しいビジネスを確立し、従来のメインフレーム個別SI市場のシュリンクに備える必要がある。そのビジネス・モデルを考えられる人、考えてきた人を探している」と聞きました。

Q.違う業界への転職。不安はありませんでしたか?

テクノロジーや、SIのことをあまり知りませんでしたので、物凄くありました。

ですが、IBMの社員の方々と、私のスキルセットが全く違うのではないか、自分だからこその仕事ができるのではないかと考えました。ですので、怖さや不安とは別に、やってやろうという気持ちがありました。また、これまで転職を何回か経験し、その度に比較的短期にキャッチアップをしてきたので、なんとかなるという思いもありました。

Q.既存の社員と、ご自身とのスキルセットの違い。実際にありましたか?

物凄くありました。

SIは、1対1のビジネスが多いせいか、お金の流れが比較的シンプルな印象です。それに対して私は、先行投資をし、SaaSのソリューションを作り、それを多くのお客様に広めていく事業を担当しています。先行投資や投資回収には、SIのビジネスとは異なる考え方が必要になります。ビジネスプランや事業計画をどう作るのか、回収のリスクをどうミニマイズするのか、事業会社での経営企画の経験が活きていますし、この領域を、IBMで経験している方がほとんどいない感じがしました。

Q.入社後に昇進されたと聞きました。

はい、アソシエイト・パートナーから、パートナーに昇進しました。手がけた事業が、狙い通りに成功し、私でなければできなかったと評価いただきました。異業種への転職でしたが、IBMに新しいムーブメントや化学変化をもたらすことができたのは、私のバックグラウンドやキャリアがあったからだと気づきました。自分が銀行時代に経験してきたことが、IBMでのお客様提供価値に繋がるのだなと感じています。

Q.事業の成功をリードし、昇進を果たす。これまでの経験を活かし、お客様に価値提供を行う。入社前に想像していましたか?

全く、していませんでした。

これまで、毎年、常に本気でやってきたことが活きていると感じます。銀行の経営者の時は、銀行経営は、どうしたら良くなるだろうと眠れないぐらい悩みましたし、銀行でデータを使って利益を伸ばす事業を任された時は、徹底的に伸ばしてやろうと思い、やり切りました。一生懸命やってきたことが自分に残り、それがIBMに入った後の、お客様への価値提供に繋がっているのだと思います。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

金融業界向けに、SaaSやPaaSのデジタル領域のソリューションを企画し、展開しています。

Q.詳しく教えてください。

IBMが、SIerから次のステージに行くために、SaaSやPaaSのデジタル領域のソリューションを企画し、展開していく事業開発みたいなイメージです。

Q.手応えは感じていますか?

物凄く感じています。私は、ビジネスモデルを組み立てられる人が必要だと言われて入社したのですが、その対象がデジタルサービス・プラットフォーム(DSP)でした。このDSPが大成功していて、金融以外の業界に広げる動きが始まっています。

Q.何を行ったのですか?

私が入社する少し前にDSPの技術検証は完了し、後はどのようなビジネスモデルで、どのように世の中に広げていくのかを考えて進める、マーケター、経営企画みたいな人が必要だという局面で入社しました。私が行ったことは、サービスのコンポーネントをどの粒度で契約できるようにするか。プライシングは、従量制なのか、サブスクなのか、買い切り型なのか。どのように世の中に知らしめ、認知を上げていくのか。それらの点を決めて、進めることでした。

Q.金融機関のお客様がどのような課題感を持たれているのか、教えてください。

お客様を取り巻く経営環境の厳しさが増しています。新たな競合の出現、それに伴うマーケットシェアの低下、さらには低金利や規制緩和が相まって、経営環境的に二重苦三重苦の状態です。お客様は、この厳しい環境下で、どうやって売上や利益を維持拡大していこうかという、大きな経営課題を抱えておられます。

Q.そのような課題をお持ちのお客様から、IBMが期待されていることは何ですか?

その課題解決に資するような提案や、共創を期待されています。私が取り組んでいるのは、利益を成長させるためのドライバーの1つとして、デジタルシフトをお客様にご提案、ご提供することです。

Q.なぜ、デジタルにシフトすると利益が向上するのでしょうか?

デジタルにシフトすると、エンドユーザー様との間では非対面で全てのサービスが完結し、裏側の事務などに対する有人業務も縮小していきます。自ずとコスト効率が良くなります。また、非対面なので、商圏を広げることが可能です。デジタルの領域を広げつつ、デジタル化される業務をロジック化してフロントに近いエリアで処理することで、勘定系のコストを下げることも考えられます。これらが連携しあって、デジタルシフトが、大きな利益成長のドライバーになるわけです。

Q.お客様から、IBMが選ばれている理由を教えてください。

経営が難しくなっている局面で、どうしたら良いかという戦略を考える超上流のコンサルから、デジタルシフトを具現化するためのシステム開発までend to endでできることと、end to endで進めるためのエキスパートが揃っていることが挙げられます。さらに、金融業界内でベンチマークされているお客様と、様々な取り組みを行ってきた実績が評価されています。これは、IBMが今までお客様との間に培ってきた財産なのだと思います。
もう1つの理由が、IBMしか提供できない価値を追求し続けているからなのだと思います。

Q.「IBMしか提供できない価値」ですか。

IBMしか提供できない価値は何かを、社員が真剣に考えています。「お安くしておきますよ」ではなく、IBMしかできないこと、「why IBM」を、とにかく追求し続ける社風を感じます。why IBMに対する拘りを強く持っていることは、入社してから分かりましたし、ここまで拘る会社は珍しいことも感じます。

Q.ご自身の転職の決断を、どのように評価していますか?

IBMを選んで良かったと思います。「すごいな、この人」と感じる優秀な方に遭遇する機会が多く、様々なことを吸収しています。また、裁量が大きく、自由にやれています。

Q.どのような時に、そう感じますか?

新しいプラットフォームやサービスを作る時に、ハンコがいくつも必要だということがありません。インテグリティや、利益を確保するためのルール、規律を守ることは求められますが、その上で、創意工夫をしながら進めることに対して、誰も否定しません。ルールを守り、理屈が通っていて、合理的であればダメという人がいません。これは私が特殊なロールにいて、私の職位だからということではなく、チームメンバーが1つ1つのプロジェクトや案件で動く時も同じです。

私は大きなことを自分で立ち上げて、成功させたいという野心みたいなものを持っています。必然的に裁量がある程度大きくないと、それが充足されない、満たされないところがあります。IBMは任せてもらえる余地が大きく、自由にやれていることを感じます。

Q.積極的に採用を行っています。

金融機関のお客様に対して、デジタル変革の有効性を語れる方を募集しています。有効性を語り、デジタル変革を実現する手段であるIBMのソリューションをしっかりと紹介できる方を求めています。ITのバックグラウンドを気にされる方がいるかもしれませんが、私が行っている事業では、必ずしも必須ではありません。

また、エンジニアや、プロジェクト・マネージャーの方も募集しています。デジタル変革の取り組みが四方八方で展開されることで大変多くのお客様からご相談をいただき、プロジェクトの本数が増えているからです。新しいデジタル領域の開発手法の経験があるエンジニアや、プロジェクト・マネージャーの方を募集しています。

Q. どのような方に来ていただきたいか、教えてください。

一番はやはり主体的に動ける方です。個人個人の裁量が非常に大きいので、待っていてもいい仕事はできません。それと、IBM自体のビジネスモデルが変わっている転換期ですので、柔軟性や、新しいことを学んでいく意欲、吸収力も必要な点です。

Q. IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。

新しい銀行の役割を、デジタル変革を進める中で確立し、銀行の存在感を再び引き上げたいです。
また、私は、新しいビジネスモデルへの転換をリードすることが期待されて、IBMに入社しました。それを完全に成し遂げたいと思います。「IBMは何をやっている企業なのですか?」と聞かれた時の、認知を変えたいと思います。その手応えを感じていますし、そのフィールドは、IBMに用意されています。ぜひ、ものにしたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Talent Marketing Specialist
More 社員が語る「キャリアとIBM」 stories

IBM製品 サポート終了/営業活動終了情報 2024年10月発表分

IBM テクニカル・サポート

IBM 発表レター にて2024年10月にサポート終了日や営業活動の終了日が発表された主要製品についてお知らせします。           ■IBM Infrastruc ...続きを読む


使いやすさに寄り添った文書検索AI「InsightBuddyX」登場(empowered by watsonx)

IBM Partner Ecosystem

生成AIを使用したPoCの3分の2以上が、サービス実装に至らず終わってしまっていると言われています。そして原因の多くは、「精度」「コスト」「運用」面での課題を解消するまでのハードルがまだまだあるから、とのこと。 当記事に ...続きを読む


「IBM Partner Plus Global Award」優勝を果たした、人事向けソリューション評価版がついに提供開始

IBM Partner Ecosystem

「素晴らしいエンジニアを見つけられるか否か。日本ではそれが最も大きな課題となっています。特に、我々のような中堅・中小企業にとっては、それが会社の命運を握っていると言っても過言ではありません。この最重要課題の解決策を、私た ...続きを読む