社員が語る「キャリアとIBM」
お客様と共に創る未来の金融業界を見据えて(下)
2022年09月08日
カテゴリー 社員が語る「キャリアとIBM」
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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。
前回に続き、IBMコンサルティング事業本部 金融サービス事業部を執行役員として統括している孫工 裕史さんのインタビューをお届けします。今回は、金融サービス事業部が積極的に進めているパートナー採用の背景や、求めるパートナー像等をご紹介します。
孫工 裕史
日本アイ・ビー・エム株式会社
IBMコンサルティング事業本部 金融サービス事業部
マネージング・パートナー / 常務執行役員
略歴:
1998年日本 IBM 入社以来、金融機関担当の営業、営業部長としてお客様の経営課題解決を支援。
2018 年よりグローバル・ビジネス・サービス事業本部にてコンサルティング、システム構築、システム保守などのサービスビジネスをリード、金融業界において多数の先進事例を推進。
2020年 4 月より執行役員として同事業本部金融サービス事業部を統括。
2024年4月に同事業本部金融サービス事業部 常務執行役員に就任。
ここ数年、金融サービス事業部では海外で活躍していた方をパートナーとして外部から採用しています。その背景を教えてください。
IBMは、40年以上培ってきた日本の金融機関のお客様との関係をベースに、これまで得意としてきた基幹系システムを中心とするミッション・クリティカルなシステムのご支援を継続しています。
一方で、DX時代が到来した中、IBMはお客様から「より広範囲、かつ高いレベル」の期待を寄せられていることを感じます。金融サービス事業部では、お客様の国内向けサービスのご支援だけではなく、海外システムの構築や運用もご支援している、と前回のインタビューでお伝えしたのはその一例です。お客様からの「より広範囲、かつ高いレベル」の期待に応えるために、IBMはあらゆる層の新しいメンバーを迎えています。パートナーについても同様です。IBMは、我々のビジネスに新しい気付きをもたらすメンバーを常に求めています。
金融サービス事業部が求めるパートナー像を教えてください。
最も重要視するポイントは、お客様との信頼関係の構築を得意とする方である、という点です。これは、IBM自身が最も大切にしている「クライアント・ファースト」の考えに基づきます。
その上で、優れたスキルや知識を基に、これまで多種多様な環境でご活躍をされた経験や実績をお持ちの方であれば、大いにチャンスがあると思います。特に昨今のビジネス環境から、海外での実務経験をお持ちの方、海外パッケージの導入をリードされた経験が豊富な方、各種DXプロジェクトに精通された方を求めています。
IBMはダイバーシティー&インクルージョン(D&I)をとても大切にしている会社です。性別や人種等は一切問いません。
ご参考までに、金融サービス事業部では昨年から今年にかけて3名の方をパートナーとして外部から迎えましたが、全て女性でした。あえて女性を選んだわけではなく、IBMを志望いただいた候補者の中で、候補者に期待するスキルや経験と合致した方がたまたま女性だったに過ぎません。3名とも既に各々の領域で大活躍しています。
パートナーとして入社した3名の方々はどのような経験をお持ちなのか、また、現在どの領域で活躍しているかを教えてください。
1人目の方は日本の大手IT企業出身で、リレーションシップ・スキル構築に強みを持つ方です。持ち前のスキルを活かして大手金融機関様を担当するパートナーとして活躍しています。この方は海外赴任経験があり、その英語力を活かし、IBMが持つ多種多様なグローバルのリソースをお客様にお届けしています。また、海外のIBM社員との関係構築も積極的に行っています。
2人目の方は先進IT企業出身の技術者です。この方は金融に対する知識はありませんでしたが、金融業界の課題となっているスピード感を持った市場への対応や、そのための意識改革の必要性を金融機関の経営者と議論できる方です。
3人目の方は、コンサルファーム出身で、金融業界のコンサルタントとして秀でたスペシャリティーを持っている方です。プロジェクトをリードする力はもちろんのこと、海外パッケージベンダーのメンバーや、海外のIBMの技術者とも積極的にコミュニケーションを取り、担当するプロジェクトをリードしています。
中途入社のパートナーから入社後の研修やサポートについて良いフィードバックが寄せられています。パートナー向けの入社後サポートは具体的にどのようなものがあるのでしょうか?
いくつかご紹介します。
1つ目は、私との一対一のミーティングです。私は、中途入社したパートナーの方と少なくとも入社後1年は、毎週、一対一のミーティングを行っています。状況共有や課題、悩みなどを聞き、今後のアサインメントに対する方向感や必要なサポートについてディスカションする時間になります。
2つ目はバディー制度です。IBMにはトランジション・バディーという役割があり、入社後3 – 6ヶ月は、スムーズにオンボードできるようにケアしてくれるメンバーをチームからアサインしています。
3つ目が主要部門ミーティングへの参画です。パートナーとして入社した方は、どのロールの方でも私が日常的に運営している営業、デリバリー、リソースなどの状況共有を行う主要な部門ミーティングに参加してもらいます。IBMがどのようにビジネスを進めているのか、しっかりと理解を深めることが狙いです。ビジネスの全体像を掴み、その上で自らのロールに責任を持ち、IBMの戦略と違わない方向感で力を発揮していただくために必要なフェーズです。
また、グローバルで仕事をしたいという希望があるパートナーに対しては、他の国のIBM社員をメンターとしてアサインする制度もあり、海外の社員から定期的にメンタリングを受けていただくことも可能です。
他社で十分な経験があるからといって放り出して、入社後すぐにIBMのために働けというようなカルチャーは全くありません。実力を持った方であるからこそ、従来の環境と何が違って何が同じなのかを理解いただくことが大事です。その上でIBMのパートナーとしてより一層活躍できるよう、相互にコミュニケーションを図り、必要な環境の提供やサポートを行っています。またIBMの環境がすべてにおいて優れているわけではありません。他社での経験を踏まえて、IBMに取り込むべき仕組みや制度があれば積極的に私の組織に取り入れています。
パートナーの方々に対しても手厚いサポートがあるのですね。孫工さんがパートナーに期待していることは何でしょうか?
私はパートナーの方々には常にお客様の前面に立ち、そのお客様の真の「パートナー」として、お客様の経営を左右する立場であるという認識を持ち、「お客様とIBMとの架け橋」となってもらいたいと考えています。
最後に、孫工さんが目指している金融業界の未来を教えてください。
まだまだ、日本の金融機関のシステムは非効率で生産性が低いと言わざるをえません。私はIBMの力を通じて、日本の金融機関のシステムを世界トップレベルに改善したいと考えています。
我々自身反省するところですが、業界に存在するベンダー・ロックインの構図を排除していかないと日本の金融システム環境は改善していかないと考えています。そういった点を踏まえて開発したデジタルサービス・プラットフォーム(DSP)は、ベンダー・ロックインを排除し、お客様の選択肢を増やすことができるソリューションとして多くの金融機関にご採用いただいています。
お客様ご自身の意識改革も必要になってくるでしょう。クラウド・サービスやアプリケーション・アセットの活用、ベンダーの垣根を超えた共通プラットフォームの利用などを進め、これまでの金融業界で一般的であった個別カスタマイズを前提とした大規模開発プロジェクトを減らす努力も必要です。
また、我々自身がベンダーの垣根を超えて、生産性や効率性を上げる取り組みを業界全体でやっていかなければならないと考えています。この点、多くのお客様からも期待の声をいただいています。IBMが本気で取り組んでいるのをご理解いただきつつあります。従来の基幹系へのサポートに加えて、デジタルの領域でもお声がけいただく機会が増えてきています。お客様からのIBMに対する期待の高まりを感じます。
本来、システムというものは、お客様の経営を後押しするべきものであり、経営の足を止める制約であってはなりません。金融業界のトランスフォーメーションをお客様と共にIBMが推進させていただき、金融機関のシステムを「変えやすく、繋ぎやすく、分かりやすくしたい」と考えています。
経営を後押しするシステムの提供を通じて、日本の金融機関が海外でも戦っていくことのできるご支援を続けていくつもりです。そして、世界と伍して戦う金融機関をこれからも後押しできるようにサポートしていきたいと思います。
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