社員が語る「キャリアとIBM」
IBMのプロジェクトマネージャーとしてお客様に安心感を届けるために
2022年07月21日
カテゴリー 社員が語る「キャリアとIBM」
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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。
第二回目は、プロジェクトマネージャーのM.M.さんのインタビューです。
Q. 現在の所属部署や入社時期を教えてください。
2002年4月に新卒で日本IBMに入社しました。現在はIBMコンサルティング事業本部の金融サービス事業部でプロジェクトマネージャーを務めています。最初の10年間はメンバーやチーム・リーダーとして活動し、入社10年目でプロジェクトマネージャーになり、今に至ります。
Q. 入社してから20年経つわけですね。この20年は早かったですか、長かったですか?
早かったと思います。特にプロジェクトマネージャーになった後に産休育休を2度経験しましたので、この10年間はあっという間でした。
プロジェクトマネージャーをやりながら産休育休を2度経験したと言うと、よく「どうやって両立してきたのですか?」と聞かれます。正直、復職後最初のプロジェクトでは非常に難しい状況に陥りました。働く場所の制約があるプロジェクトだったので子育てとの時間の調整がままならず、限られた時間で思うようにパフォーマンスを発揮することが出来ませんでした。非常にもどかしい思いを抱いたことを覚えています。
Q. もどかしい思いを抱きながら仕事をし、子育てもされていたのですか・・・その時どうされたのですか?
上司と相談し、作業場所の制約が少ないプロジェクトを担当することになりました。時間の調整がままならないということは無くなりましたし、役割を果たせずにもどかしい思いをすることも少なくなりました。
Q.上司の方と相談されたのですね。
はい。スキルや経験だけではなく、私自身の働く環境も含めて上司と相談し、今のプロジェクトを担当することになりました。
IBMは多くのお客様と様々なプロジェクトを一緒に行わせていただいています。社員としては「様々な選択肢がある」とも言えます。これはIBMのような大きな会社で働く知られざるメリットの1つだと私は思います。
また、単に選択肢があるだけではなく、私のように仕事のペースを変えたい、あるいはどうしても家にいないとならない、そういう「状況を加味したアサインを上司に相談できる環境がある」という点も仕事を続ける上で重要なポイントだったと思います。同じところを走らされて発展性がない、いわゆるマミー・トラックのような状況に陥ることはなく、今はセーブしたい、あるいはチャレンジしたい等、自分の希望を伝え選択肢を探せるというのは大きいと思います。環境がフィットすれば、もどかしい思いを感じる必要もなくパフォーマンスを発揮できますし、結果として評価もされますし、良い循環が生まれていると思います。
Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。
*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの
1つは地方銀行様のシステム開発プロジェクトのプロジェクトマネジメントを行なっています。具体的には地銀インターネット・バンキング共同化システムのプロジェクトマネージャーを務めています。インターネット・バンキングのシステムは、銀行のお客様がインターネットを使うことで店舗に足を運ばなくても手続きができるシステムのことです。このシステムは一回作ったら何年も何十年も同じものを使い続けるわけではなく、サービスインした後に機能を追加したり、改善や変更、あるいは機能を削除したりといったメンテナンスを行なっています。プロジェクトマネージャーの仕事は、お客様の要望を実現するプロジェクト計画を作成し、計画に基づいた進捗やコスト管理、スコープ、品質管理、またリソース管理などが主な仕事になります。
関連各位とのコミュニケーションも大事な仕事です。新しい機能を追加する際に他社ベンダーが作られたシステムとの連携が必要なこともあります。そうなると連携先のシステムを担当されているベンダーとスケジュールや内容の調整を行うこともあります。あるいは基盤を担当するチームや運用保守を行うチーム、営業のチームとも足並みを揃えて動くための調整もあります。また、プロジェクトに若手メンバーがアサインされることもあります。IBMとして培ってきたノウハウを継承するためにも人材の育成やスキトラも重要な仕事の一つです。お客様のシステム環境の理解の仕方、設計書の見方、そういったところから伝えています。
2つ目は共同化他行との情報共有です。IBMは地方銀行様に限らず他の金融機関様もご支援させていただいていますので他の銀行様の取り組みに関する情報を収集し、お客様にご紹介するのも大事な仕事の1つです。
時に提案フェーズから案件に関わることもあります。これが3つ目の仕事です。お客様から新しい取り組みに関するご要望やご相談をいただくことももちろんありますが、IBMとしてお客様にご提案差し上げることがお客様の変革のトリガーになることもあります。その際にIBMがお客様の現行の環境を理解していることに大いに信頼を寄せてくださっていることを感じます。
Q.「IBMがお客様の現行の環境を理解していることに信頼を寄せてくださっている」この点をもう少し詳しく教えてください。
「現行の環境を理解している」とは、お客様のシステム環境や仕様を理解し、結果としてお客様とアプリケーションの話ができる、ということです。1つのシステムを動かしている基盤が何で、ミドルウェアは何を使っていて、アプリケーションは何で作っているのかということだけを理解しているのではなく、全体としてどのようなシステムがあるのかを把握している。かつ、アプリケーションの動きも分かっている。どの機能に於いて何がポイントになるのかを分かっている。そういった点を理解していることに信頼を寄せてくださっているように感じます。だからこそ「利用者からの要望に合わせて改善したいことがある」とお客様からご相談をいただけているのだと思います。
Q.お客様はIBMにどのような期待を寄せてくださっているのでしょうか?
様々な期待を感じています。1つは変革のパートナーとしてお客様に伴奏すること。地方銀行様の経営環境が大きく変化する中、利用者の利便性を高めたり銀行自身の効率性を高めていくための方法をお客様は模索されています。だからこそメガバンクや他の地方銀行様をはじめとする様々な金融機関のお客様をIBMがご支援してきたノウハウや実績に信頼と期待を寄せてくださっていることを感じます。
また、最も大事なシステムの安定稼働に向けて力を尽くす、そういう点を期待いただいていますし、また評価されていることを感じます。
Q.システムの品質を担保するために大事にしていることを教えてください。
アプリケーションのシステム開発のプロジェクトマネージャーとしては、ある機能を開発していく中でどのような検証が必要かを定義づけ、そこを漏れなくやり切ることが大事だと思っています。私一人でやり切れるわけではないので機能の立て付けと必要な検証観点をメンバーにも共有し、進めています。お客様に心配させてはいけないですし、蓋を開けてみたらダメだったというわけにはいかないので責任を持って実施しています。
開発中でもサービスインしてからもそうですが、万が一何かあった時に備えてバックアップの体制がIBMにはあると感じます。これは人に対するバックアップもそうですし、ノウハウに対するバックアップもそうです。SOSを出せば知見が集まりサポートされる仕組みがあります。この厚みはもしかしたら他の会社と違う点かもしれません。金融機関様をご支援してきたノウハウや実績だけではなく、この厚みがお客様の安心感に繋がっているのだと思います。
Q.「必要なテスト」の勘所はどのようにして培ったのでしょうか?
最初から全体像が見えていたわけではありません。メンバーやチーム・リーダーとして参画したプロジェクトで、当時のプロジェクトマネージャーや上位の方が実施されてきたことを通じて何が必要なのかを学んできました。今思うと、今の私の仕事の1つにもなっている若手メンバーのスキル育成を当時の方がやってくださったからこそ、今の私があるのかもしれません。IBMとしてお客様に安心感をお届けするために必要なものは多々あります。その1つ、人材育成をIBMは脈々と続けてきたし、これからも続けていくのだと思います。
Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて、成し遂げたいこと、やっていきたいことを教えてください。
IBMでキャリアを続けていく上で必要とされる社員でありたい、そのために必要なスキルを身につけていきたいと考えています。私はアプリケーションの開発が専門ですがそこだけに留まらず、例えばクラウド基盤に於いては何が必要で、何を考えなければならないのかをさらに学んでいきたいと思います。
役割マップで書いた通り、現在私は色々なチームやステークホルダーの方と仕事をしています。その立場になって分かったことがあります。チームや人数が増えるとどうしてもグレーゾーンが出てくる、ということです。両方が「それはうちではない」「それは私たちの担当範囲ではない」と言うと成り立たず、ボールが落ちてトラブルになりがちです。ボールが落ちないようにするために何が必要なのかを考えるのもIBMとしてとても重要だと思います。クラウドに関して基盤専門の担当者並みに知識を持つことは難しいかもしれませんが、学んで理解しようとする姿勢が大事だと思っています。こういった点もお客様に安心感を届ける上で必要なことなのではないかな、と思います。
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