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第14回【開催レポート】『コンテナ共創センター勉強会〜VMwareが考えるコンテナとKubernetesの世界〜』
2022年05月17日
カテゴリー IBM Cloud Blog | IBM Partner Ecosystem
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こんにちは、日本IBM クラウドテクニカルセールスの中山です。
この記事では4月27日に行われた第12回コンテナ共創センター勉強会の様子をご紹介します。
COVID-19の影響で発足当初からオンラインで開催していた勉強会ですが、今回は運営メンバーと登壇者が会場に集まり、生中継でお送りするハイブリッド形式での開催となりました。
勉強会のテーマは、『VMware が考えるコンテナと Kubernetes の世界』。
アジェンダは以下の通りです。
本日のみどころ | IBM 玉川 雄一 |
VMware が考えるコンテナと Kubernetes の世界 | VMware 柳原様・山内様 |
VMware の Tanzu の OSS の TUNA??? | VMware 佐藤様 |
クロージング + (通年企画) IBMの2年目とCKAを取得しよう! | IBM 中山 文恵 |
会場はVMware社 田町オフィスのイベントルームをお借りしました。移転から1周年を迎えたばかりの、とても綺麗でお洒落なオフィスです。
オープニングはコンテナ共創センター長今野より挨拶がありました。
ここからは当日の講演の内容をご紹介します。
VMware が考えるコンテナと Kubernetes の世界
ヴイエムウェア株式会社
デベロッパーアドボケイト
柳原様
ヴイエムウェア株式会社
プロフェッショナルサービス統括本部
テクノロジーコンサルティング サービス コンサルタント
山内様
このセッションはVMware社が考えるコンテナ・Kubernetesについて、講師役である山内様が、新入社員役である柳原様に説明やQ&Aを行うという設定のロールプレイ形式で行われました。
まず「VMwareについてどのようなイメージがありますか?」という質問からお二人の掛け合いが始まります。柳原様の「仮想化技術の会社というイメージ」という回答に対し、「それでは仮想化とはどういうことでしょう?」と山内様が深掘りをしていきます。
仮想化技術のメリットは、
システムリソースの抽象化による
- リソース有効活用
- サーバ集約
- 可搬性
- レジリエンシー
- 省スペース化
- 省電力化
等が挙げられます。
しかしメリットとは別に、仮想化の重要な目的は「仮想化によって機器やコンポーネントを抽象化し、複雑なことをシンプルに扱いやすくする」ことであると言います。
VMware社は「複雑な技術をシンプルにしようとしている企業」なのだそうです。
次に「近年、複雑だ、難解だなどとよく言われている技術はなんでしょう?」という質問に対しては答えとしてKubernetesが挙げられ、Kubernetesに対するアプリケーションエンジニア・基盤エンジニア視点からの悩みが紹介されました。
これに対し、「VMware社はKuberentesに関わるエンジニアのためにKubernetesを抽象化し、より使いやすくシンプルにしていくことを目指している」といったご説明があり、さらに具体的な製品としてVMware Tanzuソリューションのご紹介がありました。
vSphere with Tanzuを基盤エンジニアの視点で見ると、vSphereでKubernetesを使える、つまりvCenterを知っていればKuberenetesを触ることができるという製品であるようです。
アプリケーションエンジニアの悩みに対しては、Kubernetesを次世代のOSと見立て、アプリケーション環境のためにパブリック/プライベート環境をKubernetesが抽象化するというアプローチを取っているとのお話でした。
この「Kubernetesを抽象化した、アプリケーションのためのプラットフォーム」として、Azure Spring CloudとVMware Tanzu Application Platformの2つのプラットフォームをご紹介いただきました。
詳しいご説明はセッションスライドにありますのでぜひご覧ください。
https://www.slideshare.net/yuichitamagawa/vmware-kubernetes
新入社員と講師という設定でのお二人の掛け合いで説明が進んでいくことで、途中に「つまりこういうことですか?」といった要約が入る形になり、とても分かりやすいセッションとなっていました。
VMware の Tanzu の OSS の TUNA ???
ヴイエムウェア株式会社
シニア・クラウドネイティブ・アーキテクト
佐藤様
佐藤様のセッションは以下のようなアジェンダで行われました。TUNAとは一体何か、気になるところです。
- VMwareの昨今
- TanzuのOSSを、一挙ご紹介
- TUNA、始めました
VMwareの昨今
まずはVMwareとはどんな会社なのか?というところからお話が始まります。
Wikipediaには「IT基盤製品が中心であるためシステムの画面には存在が表れず、システム利用者が直接VMware製品を目にするケースは少ない」といったまとめがあるそうですが、最近は事情が変わってきていると言います。
2018年にVMware社はHeptio社(Kubernetesの3人の創始者のうち2人が設立した会社)を買収し、2019年にはVMware Tanzuを発表しました。
佐藤様は、現在のVMware社はコンテナ・Kubernetes中心の会社に生まれ変わろうとしており、力を入れているところであると話されていました。
TanzuのOSSを、一挙ご紹介
VMware社製のOSSが増えているとのことで、12種類のOSSを紹介していただきました。
- VMware Tanzu Community Edition (TCE)
- Harbor
- Carvel tools
- kpack
- Cartographer
- Pinniped
- Velero
- Contour
- Antrea
- Octant
- Kubeapps
- Sonobuoy
佐藤様のセッションスライドにそれぞれのOSSの紹介ページがありますのでぜひご覧ください。
https://www.slideshare.net/HirotakaSato1/vmware-tanzu-oss-tuna
TUNA、始めました
最後に”TUNA”のご紹介がありました。
無料で便利なOSSですが、開発が急にストップしてしまう、バグの修正よりも機能追加が優先されてしまう、問い合わせても返答がないこともあるなど、利用にあたっては不安なこともあります。
そこでOSSに関する情報交換の場として、TanzuのOSSのコミュニティ、TUNA (Tanzu User kNowledge Assembly)が立ち上げられました。
TUNAではTCEやTanzu OSSに関する話題がメイントピックとなるものの、他のOSSの話題も歓迎とのことです。
佐藤様のセッションは「みんなでOSSを盛り上げていきましょう!」というメッセージで締め括られました。
そんな訳で、TanzuのOSSコミュニティを作ってみました
Twitter:@tuna19980210
公式サイト:https://tuna-jp.tech
(Topページから参加できるSlackが主な活動場所)
- TCEがTanzu OSSに関する話題がメイントピックとなるが、他のOSSの話題も歓迎!
- 定期的に「ツナカン」と呼ばれるMeet UPも開催中
- 当初はVMwareメンバーのみで始めたが、最近、社外の運営メンバーも参戦!
- こっそりと、「おうちクラウド」チャンネルもここに居座っています
ミニコーナー:IBMの2年目とCKAを取得しよう!
こちらは私、中山がKubernetes技術者認定であるCKAの取得を目指して、学習している内容を共有する通年企画です。
第3回となる今回は、『マニフェストファイルを使用してDeploymentを作成してみる』というテーマで発表しました。
マニフェストファイルとは、Kubernetesオブジェクトの状態を記述したテキストファイルです。
初めにマニフェストファイルに記述する内容を確認し、次にそこで宣言された通りに動作するかを見ていくデモを行いました。
以上、第12回コンテナ共創センター勉強会の開催レポートでした。
登壇いただいた皆様、また素敵な会場を提供してくださったVMware様には改めて感謝申しあげます。
勉強会は毎月最終水曜日 18時から開催していますので、ぜひご参加ください。
また、コンテナ共創センターへの参加は公式サイトよりお申し込みいただけます。参加費用は無料です。多くの企業のご応募お待ちしております。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
中山 文恵
日本アイ・ビー・エム株式会社
テクノロジー事業本部
クラウドプラットフォーム・テクニカルセールス
2021年、日本IBM入社。パブリック・クラウドのプリセールス・エンジニアとして企業システムにおけるクラウド活用を推進。コンテナ/Kubernetesの普及を目的としたコンテナ共創センターの運営に従事しながら、自身もクラウドネイティブ技術のスキルを習得中。
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