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ナンボ叱られてもめげない | チームメンバー・インタビュー #45 萩村 理奈 営業, Cognitive Applications
2022年05月10日
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チームメンバー・インタビュー #45
萩村 理奈 営業, Cognitive Applications, テクノロジー事業部
コグニティブ・アプリケーションズ(コグアップス)チームのメンバーが、テクノロジーと自分自身、過去・現在・未来について語るインタビューシリーズ。今回は1月に転職してチームに加わり3カ月が経った萩村 理奈(はぎむら りな)さんにご登場いただきました。
(インタビュアー 八木橋パチ)
知ってる? ママみたいない人のことを「ニート」って言うんだよ。
— — 萩村さん、今日はよろしくお願いします。まずは萩村さんのことを知らない方たちに向けて、簡単に自己紹介していただけますか。
パチさん今日はよろしくお願いします。…いやぁ、自己紹介かぁ…うーん、うーん難しいなぁ。ワタシの何を知ってもらえたらエエんかなぁ。お母さんであること、会社員であること…うーん。
ワタシ、約20年前まで、言うたら「教育ママ」として子育てに専念してたんです。でもあるとき、娘に「ママ、知ってる? ママみたいない人のことを『ニート』って言うの。ねえ、ママはそれでいいの?」って言われて。それで「こりゃあかんな」ってMRとして働き始めたんです。それからあれやこれやとやっているうちに、今はなんでかIBMにいるって感じですね。
— — ちょっと待って! のっけからなんだかすごい話がはじまった気が。えっとまずは、「MR」って「製薬会社の営業」的な仕事ですよね。
そうですそうです。「医薬情報担当者」のことですね。
ワタシの時代って「女は25歳までに結婚して家庭に入るのが一番」みたいな育て方がまだ残っていて、ワタシはその通りに22歳で結婚して娘を産んだんです。でも、8年目で離婚して。
ありがたいことに金銭的に困る状況ではなかったんで、「母親は子どもの近くにいるのが一番」って考え方でそのまま家で子育てに専念してました。それがエエことやって思ってたんです。
そしたら「ニートやん」って。小学生の娘に。…これは考え方変えなあかんって思いましたね。
— — それで働きはじめたと。MRとして20年間同じ会社にいらしたんですか?
いや、ちゃいます、7〜8社ですかね、何度も転職してます。ジェネリック薬品のメーカーやったり医療機器メーカーやったり。一番長かった会社で10年間くらい、そこでは呼吸器や心肺装置の担当をしていました。
あ、そういえば偶然ですけど、IBMの前の会社もその前の会社も、3社続けてアルファベット3文字の会社なんです(笑)。
これってワタシも投資会社に売られてしもうたってことなん?
— — MRからIBMへの転職はあまり聞いたことがない気がします。なんでIBMを選ばれたんですか?
いやそれ「なんでワタシがIBMなん?」って、自分でもまだ不思議な感じが拭えないんです。ワタシにとってはIBMって「天下の大企業」で「めっちゃ賢い人たちが集まっている会社」っていうイメージがすごく強くて。
今日で本社ビルに来たの3回目なんですけど、いまだにビルに入るとき「やっぱり間違えでした」って言われるんちゃうかって思いますもん。
— — (笑)でも、ご自分で応募したんですよね? どんなきっかけだったんですか?
何年か前にMR時代の友人がIBMに転職していて、その彼女に「忙しいから手伝ってくれへん?」って言われて。
2人の子育ても終わって「もうこのまま引退してのんびりしようかな」って思ってたんですけど、必要としてくれる人がおるんやったら、まあ暇やしちょっと手伝ってもエエかなって思って。それに「どうせIBMになんて入られへんやろ」とも思ってたし。
そしたら、あれよあれよと話が進んで。まさかそんなことになると思ってなかったんで、最終面接のときワタシ沖縄にいたんですよ。遊びに行ってて。それで上着だけ用意して、オンライン・インタビューを受けてました。
— — そうだったんですね。ただ、その後ご友人は退職されてしまったんですよね?
そうなんです。入社が決まって年も明けて、まずは基礎的な研修を受けたり、「コグアップスの担当製品について知っておかな」と勉強したりしていたんですけど、1月の終わり頃にワタシが担当する予定だった製品が投資会社に売却されてしまい、友人も退職してしまいました。
「ええ!? これってワタシも投資会社に売られてまうってことなん?」と思っていたら、コグアップス事業部長の関さんに「萩村さんはどうされたいですか? IBMの中で異動したい部門があればいくらでも力になるので言ってくださいね。でも、僕らとしては、今いるメンバーとはまったく異なる経験をお持ちの萩村さんに営業としてチームに残ってもらい、力を貸して欲しいです」って言っていただいて。
そんなん言われたら、ワタシかて「関さんと一緒にやりたい。いやむしろ、どうかやらせていただきたい!」って思うやないですか。それでチームメンバーになりたいとお話しさせていただきました。
→ 参考: Watson Health事業の一部をフランシスコ・パートナーズへ売却
— — そんな経緯があったんですね。関さんは萩村さんに何を期待していると思います?
なんですかね? 面接のときとかに会話したんは、MRの営業スタイルとIBMのそれとは相当違うという話ですね。MRってすごくスピードを求められる仕事なんです。「夜打ち朝駆け」って言葉がありますけど、ホンマあれです。先生の気持ち一つで決まる部分がすごく多い。
前に「お客様と会えない? メールの返事も来ない? そんなん電話すればエエんちゃいます?」ってコグアップスのマネージャー陣に言ったことがあるんですけど、それにはすごく驚かれていましたね。
そういう、即応力や行動力、考え方に期待していただいているんちゃいますかね。それだったらワタシも力になれるって思っています。それから、MR時代のワタシの一番の特長「ナンボ叱られてもめげない」も(笑)。
— — MRの醍醐味ってなんだったんですか?
うーん、「丸ごと自分を好きになって貰える」という点ですかね。体育会系というか根性論的な働きかたをワタシがしてきたせいかもしれませんけど、その分「丸ごと」を感じられるところがありました。
ワタシ営業なんでどこでも誰とでも喋れますけど、根は「社交的な人見知り」なんです。そのせいもあるんですかね、丸ごと受け入れて貰えることに喜びを感じますね。
— — 7〜8社転職しているとのことでしたけど、何か特別な理由があったんですか?
理由はいくつかありますけど、大きかったんは「転勤」ですね。ワタシ、絶対に大阪を離れる気はないんです。
— — それは子育て中だったからですか? だとすれば今はもうOK?
いや、たしかに子どもは成人して独立しましたけど、そこは変わりません。大阪を離れる気はまったくないんです。
そうそう。ウチの娘は高校2年生からカナダに8年間留学して、それで日本に帰ってきて就職したんですけど、その条件が「大阪勤務」だったんです。「東京は遊びに行くのはオモロいけど住むとこちゃう。暮らすのは大阪や」って。母娘、ここはまったく同じ意見なんです。
こんなんSFの世界ちゃうんかったんか!!
— — IBMのテクノロジーや製品の中で、気になっているものとか気にいってるものとかはありますか?
まだ勉強不足で知らんもんだらけなんですけど、サステナの…あれほら名前なんやったっけ…そうそう「Envizi(エンビジ)」が衝撃的でしたね。
環境管理とかESGソフトとか「まだそんなん掛け声だけちゃうの?」って思ってたんです。それなのに、CO2削減とか見える化とか「もう現実になってるんや!」って。さらに「それをワタシが売るんか?!」って(笑)
→ 参考: 持続可能性の成果を加速するために | 環境パフォーマンス管理最大手Envizi社買収が実現するもの
— — たしかに、環境への取り組みやCO2削減の話って新聞やテレビの報道で耳にすることは多いですが、そのためのソフトウェアが販売されているって話はあまり知られていませんよね。
そうですよね。それからもう一つはMaximoですね。特にVisual Inspectionっていう、スマホで写真や動画を撮っていくことで、生身の人間には無理なレベルの高精度な建物のサビやひび割れの検知をしてくれるっていうデモを見せてもらって、「こんなんSFの世界ちゃうんかったんか!!」ってなりました。
→ 参考: Visual Inspection: 検査のためのインテリジェントな目を提供
— — ところで、Apple Watchをされていますが、萩村さんは日常生活でもテクノロジーを駆使するタイプですか?
全然ちゃいますよ! バリバリITに苦手意識あるんです…。
大阪で貿易会社をやっている弟がおるんですけど、「お姉ちゃん…『テクノロジー事業部』所属って…それはムチャやろ! ホンマ大丈夫なん?」って心配してます。
Apple Watchをしているのは、娘が「ママ、これをしていれば急に倒れたときとかでもちゃんと通知が来るの。だからそれにしてね」って頼まれたからで、デジタルな機能は活用できてないんです。ワタシの生活でデジタルな要素…なんかあったかなぁ? …あ! うち、クルマが電気自動車ですわ。
— — おーすごい! それはどういう理由で?
少しはテクノロジーの最先端に触れられるんちゃうかなぁって。…でも、ここだけの話、ワタシは昔からの普通のクルマの方が好きかも。
ワタシ、いつかはテクノロジーへの苦手意識なくなるようになるんかなぁ?
雲外蒼天: 困難の先には明るい未来が待っている
— — 何か、大事にしている言葉とか好きな言葉ってありますか?
何年か前に読書中に出会った「雲外蒼天(うんがいそうてん)」という言葉が好きですね。
雲を抜ければそこには青い空が待っている、困難の先には明るい未来が待っているという意味で、空の旅が大好きなワタシにピッタリやなぁって。
— — いい言葉ですね。なんという本で出会ったんですか?
えっと、何やったっけかな。すごくおもしろくて何回か繰り返し読んだのに、タイトルど忘れしちゃいました。ググったらすぐに出てくると思うんでちょっと待ってくださいね。
…あ、ねえねえパチさん。「雲外蒼天」って将棋の藤井くん、藤井聡太さんも大事にしている言葉ですって。ワタシと同じやん気が合うんかな? …ってそうそう、本のタイトルや。
『みをつくし料理帖』。これです、若い女性料理人を主役にした時代小説です。
— — 知ってます! まだ読んでいませんが、今、同じ作家さんの『あきない世傳 金と銀』というシリーズを、じっくり毎月1冊ずつ読んでいるところです。それでは最後の質問です。萩村さんの今年の目標を発表してください。
はい。発表と言うような派手さはないんですけど、あまり欲張り過ぎず、まずは会社に馴染むことですね。
正直まだまだ「外から見ている」ような感じで、会社のことを話していても「IBMさん」って呼んでしまうんで。早く自然と「うちの会社」って言葉が出てくるようになったらエエなって思ってます。
— — これから人と触れ合う時間が増えてくるでしょうから、そうしたらきっとすぐですよ! 今日はありがとうございました。
インタビュアーから一言
「きっとこの人は、周りの人の気持ちを自然とゆるめられる人なんだろうなぁ。」そんなことを感じながら萩村さんの話を聞いていたら「ワタシ、『人たらし』ってよく言われるんです。『騙す』って意味合いちゃいますよ(笑)。それにどの会社に行っても、必ず宴会部長に任命されてきたんです。」ですって。納得です!
宴会もそろそろ気をつけながらできるようになってきているので、そのときはよろしくお願いします、萩村宴会部長!
(取材日 2022年4月22日)
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