SPSS Statistics
SPSS Statistics Small Tips #05アンケート結果からブランドポジショニングマップを作成する ~ SPSS Statistics Categories ~
2021年12月10日
カテゴリー IBM Data and AI | SPSS Statistics | アナリティクス | データサイエンス
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アンケート調査データの分析
商品のイメージに関するアンケート調査データを用いて、それぞれの商品がどのようなイメージで消費者に受け入れられているかを分析します。以下の例では、コレスポンデンス分析を実施します。
各回答者に、6種類のアイスクリームについて、10個のイメージ表現(評価項目)を与え、「そう思う=はい」「そう思わない=いいえ」の2つの選択肢より回答を選んでいただきました。
《10個の評価項目》
1.ファミリー向け 2.伝統がある 3.素材が良い 4.オリジナリティがある 5.リッチな味
6.新鮮な感じ 7.お洒落な 8.外国のイメージがある 9.甘みをおさえた 10.高級な
コレスポンデス分析を行うため、データ構造を変更する加工処理を実施します。
「データ」メニュー > 「グループ集計」 を選択します。
グループ集計のダイアログボックスを開きます。変数の集計関数を「合計」に変更します。集計結果のみ含む、新たなデータセットを作成するように設定します。
「集計変数」の「関数」では、「合計」を選択します。
「アイスクリーム集計」の一時ファイルに、それぞれのアイスクリームに対するイメージの項目で「はい=1」の回答を集計した結果が表示されます。
このままでは分析に適さないため、作成されたデータセットの構成を変更します。
「データ」メニュー > 「再構成」を選択します。
再構成ウィザード機能を利用し、「すべてのデータを置き換える」を選択して、行と列を入れ替えます。
集計した変数すべてを「変数」リストに投入してOKします。
行と列を入れ換えたあとで、「商品名」や「評価項目」変数を追加、編集します。
集計データを使った分析を実施するには、ケースの重み付け処理が必要です。例えば、「アイスA」を「ファミリー向け」とイメージしている回答者は38人いますし、「アイスB」を「おしゃれな」とイメージしている回答者は21人いるので、1行1行が何人分の回答であるかを示すために重み付けをします。
「データ」メニュー > 「ケースの重み付け」 を選択します。
「ケースの重み付け」を選択し、「度数変数」に「集計」を設定します。
クロス集計と棒グラフを作成
「分析」メニュー > 「記述統計」 > 「クロス集計」 を選択します。
「行」に「ブランド名」、「列」に「評価項目」を設定し、クラスタ棒グラフの表示にチェックを入れます。
クロス集計表とクラスタ棒グラフが出力されます。この結果から各商品にもたれているイメージの特徴を掴むことができます。
コレスポンデンス分析
「分析」メニュー > 「次元分解」 > 「コレスポンデンス分析」 を選択します。
「行」に6つの商品をもつ「品名」を、「列」には10個の「評価項目」を選びます。
コレスポンデンス分析の結果では、商品単体のイメージだけでなく、商品全体のイメージを見ることができます。
グラフィック機能
SPSS Statisticsではグラフを自由にカスタマイズできます。編集したいグラフをダブルクリックすると、図表エディタが立ち上がります。あとはお好みで図の編集を行うことにより、例えば下のようなグラフを作成できます。
コレスポンデンス分析では、各種意識調査(商品、サービスのポジショニング、ブランド評価、満足度調査など)に適用できます。複数の質問項目であっても「1=Yes」「0=No」の2値にコード化することで、同様の分析を行えます。
まとめ
カテゴリカルデータの関係性を分析するクロス集計表やカイ2乗検定では、変数同士の関係性をみることができましたが、カテゴリ値同士の関係性をみたい場合にはコレスポンデンス分析を使用すると知覚マップで視覚的に捉えることができます。SPSS Categoriesがあれば、商品のポジションを知ることができ販売戦略や商品開発の方向性の決定に利用することができます。
SPSS Categoriesには、コレスポンデンス分析以外にもカテゴリカルなデータを扱う手法が多数搭載されています。
さあ、さっそくはじめてみませんか。
SPSS Statistics 無料評価版 https://www.ibm.com/jp-ja/products/spss-statistics
お問い合わせは SPSS営業部まで jpsales@jp.ibm.com
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牧野 泰江
日本アイ・ビー・エム株式会社
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