Hybrid Data Management
IBM Data Management Platform for EDB Postgres v2.0 リリース。エンタープライズ企業に向けたOSSベースデータベース展開を促進
2020年07月11日
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本記事はIBM Analytics & BigData Hubで紹介されたこちらの記事の翻訳版となります。
データは日々著しく増加しており、企業は競争上の優位性を得るため、データを効率的に活用し、ビジネスの意思決定につなげることへのニーズは高まっています。ニーズは、週ごとに、または日によってさえ変化するため、アプリケーションがデータを迅速に活用できるようにし、変化するニーズに対応できるようにすることは必須です。また、開発者は、データを複数のフォーマットとユースケースに適用できる場所に保管できることを求めています。こうした増え続けるデータ・ニーズへの対応、イノベーションの促進、モダンなアプリケーションの開発を通じた俊敏性の向上を図るために、企業はオープンソース・ベースのソリューションやテクノロジーを利用するようになっています。
Red Hat が発表した「The State of Enterprise Open Source」レポートでは、調査に参加した回答者の 69% が、オープンソースを「非常に重要」または「極めて重要」と位置付けていることが報告されています。このレポートは、企業がオープンソース・ソフトウェアを活用している領域を挙げ、データベースがオープンソースの重要な領域の 1 つであることを強調しています。
様々なデータベースを適材適所で活用するメリット
1つのデータベースで、すべてのお客様のニーズを満たすことはできません。そのため多くの企業では、オープンソースベースのデータベースと商用データベースを含めた、複数のデータベースを使用するにようになっています。このコンセプトは「ポリグロット・パーシスタンス」と呼ばれています。単一のソフトウェア・アプリケーションの中で複数のデータベースを使用し、それぞれの特性に基づいて異なるニーズに対応します。これにより、アプリケーションが正確にデータを処理できるようになります。1つのデータベース・タイプで組織のすべての要件を満たそうとするよりも、はるかに効果的な方法です。
ポリグロット・パーシスタンスのわかりやすい例は、構造化データの処理に適したリレーショナル・データベースと非構造化データの処理に適した非リレーショナル (NoSQL) データベースを合わせて使用するケースです。DZOne が発表したレポートでは、企業がアプリケーションに対して使用するデータベース・タイプの平均数は 3.1 と報告されています。また、75 パーセント弱の組織が 2種類以上のデータベース・タイプを使用していることがわかっています。一部のレポートでは、9 種類のデータベースを使用している企業もあると報告されています。
ポリグロット・パーシスタンスは、リレーショナル・データベース/非リレーショナル・データベースのユースケースに限られたコンセプトではありません。OLTP や OLAP、AI に関連した多くのユースケースなど、ポリグロット・パーシスタンスが効果を発揮するユースケースは豊富にあります。最適な方法でデータを収集することは、まさしく、企業の AI へのジャーニーに欠かせないステップです。
このような背景から、IBM はハイブリッド・データ・マネジメント・ソリューション一式を拡張するために、MongoDB や EDB Postgres などの業界大手のオープンソース・ベース・データベースをソリューションに組み込んでいます。また、こうした新しく、革新的なテクノロジーを企業全体で活用できるように、これらデータベースのサポートとコンサルティング・サービスも提供しています。
これらのオファリングは人気があるのはもちろんのこと、多数のユースケースに適しており、さまざまなデータ・タイプに対応しています。IBM のオープンソース・データベース戦略は、Cloud Pak for Data プラットフォーム、Kubernetes、Operator を使用したテクノロジーによって提供されるマイクロサービスをベースとしたアクセスと管理で、お客様が AI を活用しやすくなるようにすることが目的です。さらに、データの仮想化により、あらゆる場所に保管された、あらゆるフォーマットのデータを活用して、より詳細な洞察が提供できるようにします。それでは、PostgreSQL の例を詳しく説明しましょう。
PostgreSQLについて
PostgreSQLは、企業での代替データベースとして人気が高まっています。リレーショナル・データベース管理システム(DBMS)である PostgreSQLは、1996年から続くアクティブなオープンソース・プロジェクトです。今では、最も歴史のある、安定したオープンソース・プロジェクトとして認知されています。これを支えてきたのは、メンバーの揺るぎないコミットメントと、コミュニティーの独立性です。
しかし、エンタープライズ・スケールでミッション・クリティカル・アプリケーションを稼働させるには、追加のツールや機能が必要になります。IBMは、このニーズに応えるために EnterpriseDB と提携し、2019 年 10 月に IBM Data Management Platform for EDB Postgres Enterprise を発表しました。このソリューションには、PostgreSQL ベースの EDB Postgres Advanced Server が含まれています。EDB Postgres Advanced Server は、エンタープライズ・セキュリティー、高度なパフォーマンス、Oracle をはじめとする大手商用データベースとの互換性など、データベース管理者およびアプリケーション開発者の生産性を高める数多くの機能により強化されています。
IBM は Enterprise エディションと Standard エディションの両方で、ソリューションの最新版、V2.0 をリリースすることを発表します。Enterprise エディションには、EDB Postgres Enterprise V12 が含まれることで機能が追加されたほか、PostgreSQL V12 の拡張による機能も追加されています。Standard エディションには、PostgreSQL データベースが含まれており、オープンソースの PostgreSQL でデータベースを実行されているお客様向けの新規オファリングです。両方のエディション/オファリングともに、高可用性、災害復旧、およびモニタリングのためのデータベース管理ツールに加え、プロフェッショナル・サポートが含まれています。各エディションの詳細は、以下の表をご覧ください。
Oracle を使用されているお客様には、複数の重要な Oracle に類似している機能が含まれた Enterprise エディションをお勧めします。Oracle との互換性により提供される多くの特長を活用することで、ミッション・クリティカルな要件に対応できるようになります。
• 開発者および運用担当者は、既にある多くの Oracle スキルを継続して活用できます
• デバッグが困難なOracle の PL/SQLコードを変換もしくはネイティブに理解・実行できます
• コア・ビジネス・ロジックの再設計作業を大幅に削減できます
• Oracle Call Interface (OCI) と Proc*C 用に記述されたコードをサポートしています
• 異機種間レプリケーションまたはダイレクト・データベース・リンクで Oracle 環境に統合できます
オープンソースの力を活用して、モダンなデータ・アーキテクチャーの構築を開始しましょう
オープンソース・テクノロジーを活用し、優れた統合性を備えたエンタープライズ・クラスのアーキテクチャーを構築するための計画を開始しましょう。詳しい情報については、IBM Data Management Platform for EDB Postgres Enterprise をご覧ください。
EDB Postgresへのマイグレーションのご相談、移行アセスメントのご相談については
IBM の営業もしくはエキスパートまでご相談ください。
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