社員が語る「キャリアとIBM」

ISEで、技術者の道を極めていく

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社員が語る「キャリアとIBM」では、社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。今回は、日本IBMグループ、日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング(ISE)のH.L.さんのインタビューをお届けします。

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

日本アイ・ビー・エム システムズ・エンジニアリング(ISE)のテクニカルコンピテンシーセンター、メインフレームテクノロジーに所属しています。新卒で2016年4月に入社しました。入社以来、z/OSとプロセッサー周りを担当しています。職種はメインフレーム・アプリケーション・インフラストラクチャー・エンジニアです。

Q.ISEとの出会いを教えてください。

大学は金融学、大学院では経済学を学んでいたのですが、友人がIT企業で働いていたことから、ITの技術者に対する憧れがあり、IT業界を中心に就活を行っていました。ISEを知ったのは、学校の就職実績を通じてです。大学の先輩がISEに就職していることを知り、ちょうど説明会が行われるタイミングでしたので、まずは説明会に参加することにしました。

Q.何が決め手になり、ISEを選んだのでしょうか?

ISEが掲げる2つのスローガン、「最後の砦」と「技術の先駆者」に惹かれ、ISEへの入社を決めました。

Q.「最後の砦」について教えてください。

ISEは、お客様に対してはもちろんですが、IBMグループに対しても技術支援を行っています。IBM技術者からの相談にも応じることができる高い技術力を持った技術者の集団であることに、私たちは誇りを持っています。それを現す言葉として、ISEは「最後の砦」というスローガンを大事にしています。

Q.金融学と経済学を学び、ITの世界へ入ったのですね。

正直、不安はありました。1つはITの知識がない状態で就職し、技術者になれるのかどうかという不安。もう1つは外国籍の社員として、言葉の不安がありました。

Q.ITの知識と言葉の不安、入社後どうでしたか?

先輩たちがあっという間に解決できた問題を、自分が数日掛けても全然解決できないことがありました。そのような時は挫折感を感じましたし、悔しい思いもしました。ですが実体験として、文系の出身でも、しっかりと勉強し、学べば技術者になれると実感しています。幸いにもISEにはスキルを上げるための制度や研修があり、また、周りにいた先輩が教えてくれたので助かりました。

言葉に関しては、積極的に周りの方とコミュニケーションを取り、そして好きな日本のドラマを見ることで語学力を伸ばしてきました。あまりにも早口なので字幕なしでは何を言っているのか分からないドラマもありましたが、語学力を伸ばすのに役立ちました。

Q.周りの方々が教えてくれたのですね。

ISEは技術者の集団なので、みなさん厳しい方ばかりなのではと思っていました。もちろん厳しい方もいますが、優しい方が周りに多くいらして、何か困ったらフォローしてくれるのでとても助かっています。

Q. 何がご自身のスキルアップに役立っていますか?

色々あります。社内外の研修はもちろんですが、スキルデベロップメントと、先輩が周りにいて、教えてくれたことが大きいです。

Q.詳しく教えてください。

自分が伸ばしたいスキルやテーマを選び、数人で集まって行う活動のことを、スキルデベロップメント、SDと呼んでいます。やり方は自由で、例えば勉強会を行うこともあれば、ソフトウェアの新機能を検証し、その結果を共有することもあります。いくつかのSDに参加し、知識を身につけ、実際の案件で先輩に教えてもらいながら実践を重ねることで、技術力を高めてきました。

ISEは、個人個人のスキルを大事にしていますし、チームのスキルアップも重視しています。「スキルの属人化」は、よく耳にする言葉です。組織にとっては決して良いこととは言えないと思います。ISEでは自分のスキルを積極的に周りの方に伝え、周囲も含めてスキルアップしていこうとしています。これは私が入社した時から感じている点です。先輩たちが教えてくれたので、自分も何か役に立つことがあれば共有したい。隠すより、シェアした方が良い。以前から、そういう雰囲気ですし、みなさんそうしています。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

大きく3つです。

1つ目は、メインフレームをお使いのお客様向けに、z/OSおよびプロセッサー周りの移行に関する技術支援を行っています。お客様の基盤システムの設計、基盤の構築、構築した後の保守運用等、各フェーズを担当しています。
どのフェーズから関わるかは案件にもよりますが、最初から入る場合は、設計段階から入ります。そこではお客様のシステムのパラメーター設定や機能の変更設計を行っています。もう少し遅い段階から入ると、構築の各種手順書の作成や、実際の構築の作業を行うこともあります。現在担当しているお客様の多くは、金融業界のお客様です。学生時代に金融学を学び、ある程度業務を理解していたのが、役に立っています。

2つ目がz/OSの新機能の検証です。IBMの幕張事業所には、検証環境が整っています。複数世代のプロセッサーがあり、複数のバージョンのリリースやz/OSにアクセスすることができます。新機能の検証が必要な時だけではなく、システムの稼働確認やテストが必要な場合は、検証環境を作り、機能検証を行っています。

3つ目が技術情報の発信です。各種検証や日々の業務経験をもとに、技術資料の作成や情報発信を行っています。技術資料を作成する際は、日本のメンバーだけではなく、Globalのメンバーと一緒に作業する機会もあります。例えば、新しいプロセッサーが出た時に、プロセッサーのセットアップ方法や、どのような機能があるのかをまとめた「IBM Redbooks」を発行しています。Globalから集まってきたメンバーと一緒に進める仕事になります。手を挙げて、私も参加しています。

やり取りをする機会が多いのは、お客様のシステムを運用している協力会社の方々と、あとはIBMグループのテクニカル・セールスなどの部門のメンバーです。

Q.お客様の課題感を教えてください。

メインフレームをお使いのお客様の多くは、メインフレームの技術者の人材不足、スキル不足という課題を感じておられます。

Q. お客様がIBMやISEに寄せている期待は何でしょうか?

1つ目は、メインフレームの安定稼働です。移行後も、ハードウェアやソフトウェアが今まで通り安定して業務処理を行えることが大事です。安定稼働のためのサポートが、期待されている最も重要な点だと感じます。
2つ目は、何か問題が起きた時に迅速に業務を復旧させること、3つ目はお客様のニーズにあった提案やサポートを期待いただいています。

また、多くの案件を通じて得た知見を、他のお客様のケースで活かし、順調に移行が進められるよう取り組んでいます。

Q.お客様の期待に応えるために、ISEが果たしている役割を教えてください。

技術支援です。技術支援は、様々なフェーズで必要とされます。移行時のしっかりしたキャパシティープランニングはもちろん、安全に移行を実現させるための支援、障害が発生した場合の早期の原因究明、解決策の提案だけではなく、新たなソリューションの提案を行う際の技術支援も、ISEが行っています。IBMのメンバーとは一緒に動きます。役割分担は、「ISEは技術支援、それ以外がIBM」という形です。

Q.新たなキャリアを考えている方にメッセージをお願いします。

ISEは、技術者にとっても、女性にとっても、そして外国籍の方にとっても非常に働きやすい会社だと思います。

技術者にとって働きやすいと感じるのは、人間関係です。メンバー間のコミュニケーションが取りやすく、情報共有ができていることは、技術者に限らず誰にとっても働く上で重要なことだと思います。チームのみなさんと、プロジェクトで得た経験を共有する機会があります。また、他の方が得た知見が残されているので、それらを読むこともできます。新たな情報に触れることができるので、技術者としての専門性を高めることができています。

また、女性にとって働きやすいと感じるのは、性別に関わらず、やりたいことがあれば平等にチャンスが得られる点です。女性のライフイベントがあったとしても、戻ってきて自分に合う仕事を見つけることができるのは、非常に安心だと思います。私の入社時のアドバイザーの方は、出産して、戻ってこられて仕事をして、そして今また産休に入られています。

私はISEに入社をしてから数年経ちますが、自分が外国籍であることを、あまり意識したことがありません。区別されている、あるいは疎外感を感じることなく、周囲の方と同じ仕事をしています。

技術者の道を極めていきたいと考えている方に、ISEを知って欲しいです。

Q.キャリアを通じて、成し遂げたいことを教えてください。

メインフレームは歴史が長く、誕生から50年以上が経ちます。今でも様々な業界のお客様にお使いいただいているメインフレームは、AIやコンテナといった新しい技術も取り入れ、今なお発展し続けています。私が担当しているプロセッサー周りは奥が深く、まだ身につけていない知識があります。現在はそのプロセッサー周りの知識を学ぶのに力を入れています。私もさらにスキルを伸ばして、メインフレームと一緒に進化していきたいと思います。ISEで、技術者の道を極めていきたいです。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Japan Employer Branding Manager
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