社員が語る「キャリアとIBM」
SAPを通じて、お客様に寄り添う
2023年03月23日
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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。
今回は、IBMコンサルティング事業本部のBTS事業、SAP Financeチーム、N.I.さんのインタビューです。
Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。
IBMコンサルティング事業本部で、SAPを導入する組織に所属し、会計(Finance)チームのシニアマネージングコンサルタントとして活動しています。入社は、1997年4月です。新卒で日本IBMに入社しました。
Q.なぜ、IT業界、IBMを選んだのですか?
会社を選ぶ際に、「自分はどのようなことがやりたいのか」を考えました。「世の中に役立つモノを作りたい」「私が作れるモノは何か」「一つはシステムかもしれない」と思い、システムを導入しているIT関連の企業を受けました。
IBMを選んだのは、グローバル企業だったことと、面接員の方に感銘を受けたからというのが理由です。
Q.最終面接のことを教えてください。
「あなたは、私立文系の出身。システム導入の仕事を希望しているが、今まであなたが勉強してきたことで、何を活かせると思うか」と聞かれました。想定していなかった質問でしたので、しどろもどろになっていたかもしれません。自信をなくしながら回答しました。
そうしたところ、その面接員の方は、こう仰ってくれました。
「あなたは、今まで色々と勉強をしてきたと思う。勉強してきたことがシステムの導入に直接活かせるわけではないかもしれないけど、あなたがやらなければならないことは、お客様を理解することだ。お客様を理解する上で、今まで勉強してきたことが必ず役に立つから、自信を持ってください。ぜひうちに入って、活躍してください」
それまで、「システム導入がやりたいことに近いかもしれない」と思ってはいましたが、今まで勉強してきたことがどのように活かせるかは考えたことがありませんでした。いただいた言葉に大変感銘を受け、IBMへの入社を決意しました。
もしその方がいなければ、IBMを選んでいなかったかもしれません。大変感動したので、その時のシチュエーションやセリフは今でもよく覚えています。私もこういう方のようになりたいと思いました。
Q.今までのキャリアの変遷を教えてください。
エンジニアとして入社をし、以来継続してERPに携わっています。
学生の時に簿記二級を取っていたので、簿記の素地があると見込まれ、ERPのチームに配属になりました。担当するパッケージは変わってきていますが、ERPの会計モジュールを導入するというのは一貫しています。
IBMにコンサルタント職が出来たのを機に、職種をコンサルタントに変更しました。
Q.ERPの、何に惹きつけられているのでしょうか?
自分がスキルアップしていくのが分かる場所だというのが大きいと思います。
メンバー、リーダー、プロジェクト・マネージャーと徐々に役割が変わってきましたし、会計の中でも「横幅」を広げてきました。SAPだけではなく、ConcurのようなSaaSのソリューションも手がけています。縦にも横にも広がりがあり、自分の成長が感じられる点に惹きつけられています。
Q.どのような時にご自身がスキルアップしたと感じましたか?
お客様とやりとりしている時です。経験が浅い頃は、お客様からの質問に答えることができないケースが度々ありました。今ですと、お客様から聞かれた時に、過去事例や成功事例をもとに、自分の言葉でお客様の質問にお答えすることが出来ています。パッとお話し出来ると、お客様も安心してくださることを感じます。安心感を与えられていると実感出来た時に、自分自身が成長していることを感じます。
また、測りづらいことかもしれませんが、コンサルタントとしてのスキル、例えば話の仕方、資料の作り方、管理の仕方等も身についてきていると感じます。
Q.どのようにそれらのスキルを身につけたのですか?
最初から出来ていたわけではありませんし、むしろ、私は成長が遅い方だったかもしれません。作っては見てもらい、話してはアドバイスをもらう、それをコツコツと繰り返してきました。今の私があるのは、諸先輩方、アドバイスをくださった方々のおかげだと思っています。
Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。
*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの
SAPの導入が一番メインの仕事になります。会計チームのリーダーとして、チームの管理、お客様の業務理解、要件定義の推進等を実施しています。
また、Concurプロジェクトにも参画しています。以前私が導入に携わったお客様の、保守案件が複数あります。プロジェクト・マネージャーとして、プロジェクトの管理、派生案件のご提案活動を行なっています。
また、部門のマネージャーとして、メンバーとの定期的な面談や評価、採用関連の業務も実施しています。
Q. SAPのパッケージコンサルタントが、どのようなことを行なっているのかを教えてください。
お客様がSAPを導入するにあたり、お客様の業務を理解し、その業務やお客様が行いたいとしていることに対してSAPがフィットするのかどうか、ギャップが合った時にそのギャップをどう解消するのかを提言するのが大事な役割になります。
SAPは業務のあるべき姿でもあるので、SAPに合わせていただくのが一番良いのですが、業界や日本固有の特殊な事情があって合わせられないこともあります。過去の事例等をもとに、様々な施策を検討した上で、最終的にお客様と合意し、プロジェクトを推進していく役割も担っています。
Q.お客様は、どのような課題感をお持ちですか?
現状に合わせて個別に最適化されたシステムを繋ぎ合わせてお使いになられているケースが散見されます。あちらのシステムからデータを取って、こちらのシステムからデータを取って、それをExcelでマージして、ようやく欲しい情報が揃い、それから分析を始めるというお客様もいらっしゃいます。
欲しい情報がすんなりと取れない、取りたい情報があるのに取りたい情報を取るための切り口がない、結果として、分析に時間が掛かる、決算にも時間が掛かるという問題が起きています。
また、業務やシステムが属人化しており、各々でメンテナンスを実施しているケースもあります。今後、保守メンテナンスができる人材が不足することも考えられます。
そのようなお客様に、SAPの会計に限らず、SCMや生産も含めて全体を見直すことで、欲しい情報が取れるようになる、独自で最適化してきた業務を標準的な業務に切り替える、そのようなお手伝いをしています。
Q.なぜ、お客様は、IBMのSAPチームに声を掛けてくださっているのでしょうか?
1つは、グローバルでSAPの導入事例が豊富にあること。これが非常に大きいと思います。
もう1つは、SAPの成功事例が多いので、過去の事例や経験を踏まえた上で、あるべき姿をご提案できること。この2点だと思います。
Q.過去事例を踏まえたご提案をしているのですね。
はい、IBMは、大変多くのSAPプロジェクトをお客様と共に推進してきました。
遅延が少なく、品質良く導入出来ています。そのような成功事例が積み上がっており、それが信頼に繋がっていることを感じます。
Q.なぜ、IBMは質の高いデリバリーをお客様にお届け出来ているのですか?
いくつか理由があります。プロジェクト・レビューをフェーズ毎にしっかりと実施していること。実際にプロジェクトをデリバリーした経験者が多いこと。様々なメソッドの存在。それに則って進めていけば大丈夫、というのがあります。
Q.印象に残っているお客様とのプロジェクトを教えてください。
お客様のグループ会社から、猛反発を受けた時のプロジェクトは今でもよく覚えています。
お客様も通常業務との兼任で大変な思いをされていました。お客様に並走し、時にお客様を励まし、遅延してもおかしくない状況でしたが、なんとか無事に導入することが出来ました。「あの時一緒に頑張ってくれたから、なんとか投げ出さずに最後までやり切れたよ」お客様にこう言われた時は嬉しかったですし、その後も長く保守を担当させていただいています。
Q.積極的に採用を行っています。どのような方がいらしていますか?
SAPチームにいらっしゃる方は、様々なバックグラウンドをお持ちです。
SAPの開発フェーズ以降を担当されていた方で、要件定義や構想策定のフェーズから関わってみたいとIBMにいらした方がいます。ユーザー側にいた方で、今後は導入する側の仕事を行いたいと、IBMにいらした方もいます。「こういうことをやってみたい」という思いを抱かれた方が、IBMにいらしています。
Q.新たなキャリアをお考えの方に、メッセージをお願いします。
IBMには、手を挙げたら与えてくれる環境があります。分からないことをSlackで質問すると、専門家から教えてもらえます。経験豊富なメンバーが、各フェーズに大勢います。何かを聞きたい、このフェーズで成長したい、そう思った時に、サポートしてくれるメンバーがたくさんいます。
また、案件数が多いのも、SAPチームの特徴です。様々な案件に関わることができます。案件にアサインされる時には、事前に本人に打診があり、納得した上でアサインされる形にしています。
チームで仕事をし、みんなで成果を出す。そしてみんなで成長する。SAPチームはそれができるところだと思います。その一員として、みんなで一緒に頑張ってくださる方に来てほしいと思います。
Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。
多くのお客様とのプロジェクトを積み重ねていくことで、1つのお客様だけではなく、その業界自体を良くしていきたいと思います。また、1つの業界に限らず、会計の世界で今まで当たり前にやってきたことを、どんどん変えて、どんどん良くしていく。そして世の中を進化させていく。SAPを通じて、その一翼を担い、貢献する。IBMにいる限り、今後も続けていきたいと思います。
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