社員が語る「キャリアとIBM」

お客様や多様な仲間と共に、スペシャリストとしての高みを目指す

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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。

今回は、IBMコンサルティング事業本部で、金融機関向けモバイルアプリの開発責任者を務めているM.A.さんのインタビューです。

Q.現在の所属部署と入社時期を教えてください。

IBMコンサルティング事業本部のアジャイル・イノベーションに所属しています。入社は2019年10月です。

Q.IBMに入社するまでのキャリアを教えてください。

直近は、30人-40人くらいの会社でソフトウェアの開発の仕事をしていました。

その前は、複数の会社で様々な仕事を経験しました。大学を出た後に塾の講師として3年、次いでソフトウェアの開発会社に入りました。その会社がカフェをやることになり、店長候補として数ヶ月間、福岡のカフェで修行したこともあります。

Q.カフェの店員からIBMに至った経緯も教えてください。

カフェはうまくいかず、会社に戻りました。その後、リーマン・ショックで会社をたたむことになり、別の会社へ転職しました。ちょうどiPhone4が出た頃で、まだその当時はスマホのアプリ開発をやっている会社が少なかった時代です。エンジニアとして入社したのですが、営業をやりながら、プロジェクトマネージャーっぽいことも経験しました。
その会社には9年ほどいたのですが、その間、開発案件に携わる中でアジャイル開発に触れる機会があり、スクラムマスターの資格もそこで取得させてもらいました。

その折、LinkedInでIBMの現在の上司から声を掛けてもらい、IBM入社に至りました。

Q.IBMでのキャリアを考えたのはなぜでしょうか?

IBM入社のきっかけは、Linkedinで声を掛けてもらったからですが、ちょうどその頃は、年齢的に40代を迎える前でしたので、これからどう生きていくかを考えている時期でした。もう少し多くの人と関わるポジションでやっていくのも良いかな、と思っている時に、IBMでアジャイルの案件をリードし、お客様にプロダクトをデリバリーするポジションの話を聞き、IBMへの転職を決断しました。

Q.外から見ていたIBMの印象を教えてください。

この業界で長く仕事をしてきましたので、前職、前々職でIBMと仕事をする機会がありました。

当時、IBMはプロジェクトマネージャーの方が多い印象で、そのIBMが、アジャイルでサービスやプロダクトをお客様にお届けしているイメージがありませんでした。IBMにも、アジャイル開発でプロダクトを作っていくミッションがあることに、興味を抱きました。

Q.IBMでやりたいと思っていたことを教えてください。

アジャイルというソリューションで試行錯誤を繰り返しながら、現場で色々とやって、成功して、一緒に仕事に取り組んだ仲間やお客様と深い関係になれて、仲間が増えていく。そのようなことがやりたいと思い、入社しました。

Q.入社から数年経ちました。その思いは果たせていますか?

そう思います。入社当時から今のプロジェクトに関わっています。メンバーが増え、お客様のビジネスもIBMのビジネスも拡大し、関わる人が増えてきています。この間、お客様との関係はさらに良くなり、そこに自分も貢献できたのでは、という実感があります。その実感があるからこそ、次も頑張ろうと思えています。成果を周りが認めてくれて、昇進もし、新しい機会をもらえました。正直、ここまでできるとは思っていませんでした。入社して良かった、やってきて良かったと思っています。

Q.IBMでの仕事を通じて得たものを教えてください。

以前は「お客様から言われたものを作り、提供する」のがメインだった気がします。作ったものが、お客様のビジネスにどう繋がっていたのかまでは、入り込めていませんでした。

IBMは、そこまで踏み込んでいます。お客様から「こういうものを作ってほしい」と頼まれても、それがお客様にとってどのような価値があるのかを議論し、場合によっては異なる提案を行うことがあります。それが今まで経験したことがなかった点です。IBMは、「徹底的にお客様のビジネスを見ている」という印象です。それを経験できたのが大きいと思います。

Q.エンジニアとして、IBMで仕事を行う面白さを教えてください。

多様な人たちと一緒にプロダクトを作ることで、エンジニアとしての幅が広がっていくことです。

IBMでは、ユーザーが使いやすいデザインや、開発として実現するための方法を議論し、お客様に提案をしながらプロダクトを作っています。そしてそれが目の前で形になり、世の中に出ていき、評価される、という体験をしました。お客様に言われたものを作るだけではない、エンジニアとしての高みを目指していける環境が、ここにはありました。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

あるメガバンクのお客様のプロジェクトに、モバイルアプリの開発責任者として関わっています。もう1つの役割がラインマネージャーとして、部門を持っています。

Q.メガバンクのお客様のプロジェクトについて教えてください。

こちらのお客様は、元々の銀行業務だけだと、今後収益が先細っていくことを懸念されていました。一方で、銀行の
口座をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。そこで、そういう方々に新しいサービスや体験を提供し、銀行としての売上、利益を上げていくというミッションを担い、モバイルアプリのプロジェクトが始まりました。
従来は、銀行の窓口に行かなければならなかった手続きを、全てこのモバイルアプリ上で完結できるようにするのが目標です。頻繁に新しい機能をリリースするので、アジャイルで進めています。色々な要望が絶えずやってきますし、要望が高かった機能を開発し、素早くリリースし、どんどん改善に繋げていく、というアジャイルのやり方があっていると思います。

Q.なぜ、お客様はIBMとプロジェクトを進めようと思われたのでしょうか?

元々IBMが、インターネット・バンキング・システムの構築、保守を、長年ご支援させていただいていたことがきっかけです。今回のプロジェクトに関わっているIBMチームの中には、開発者もいますし、デザイナーもいます。このプロダクトの、あるべき姿をお客様と一緒に考えることをご提案しました。進め方をご評価いただき、IBMとアジャイルで進めよう、となりました。

Q.どのような点をお客様からご評価いただいていますか?

スマホアプリのダウンロード数や月間のアクティブユーザー数が伸びていること、さらにこのアプリはUI/UXに拘っ
ていて、これまでに何回も著名なデザインアワードを受賞したこと。それらをお客様にご評価いただいています。

Q.IBMのアジャイルの強みはどこにありますか?

お客様を含めると、現在体制は100名を超えています。一般的にアジャイルと言うと、もっと少ない人数で行うものです。大規模なプロジェクトをアジャイルで進め、実践し、実際に成果まで出せているところは、あまり数が多くありません。IBMの強みは、成功事例があることです。

Q.なぜ、大規模なプロジェクトをアジャイルで進め、成功裏にデリバリーができているのでしょうか?

アジャイルのフレーム通りにやれば良いかというと、そうではないと思います。リーダーシップや現場の最前線で関わる人が重要です。また、このプロジェクトは、IBMだけで進めているわけではありません。お客様も含めた1つのチームとしてやっているのが、成功裏にデリバリーできている要因だと思います。

Q.1つのチームになるために工夫した点があれば教えてください。

心理的安全性をどう作るか、という点を意識しています。そうすることでお互いが、提案をしやすい環境が生まれます。こうじゃないと思ったらすぐに意見交換ができる。より良い方法に向けて議論を交わせる。そういった積み重ねが、成果に繋がっている要素だと思います。

また、今まで大規模なリリースを何回もやってきました。トラブルもありました。その度にIBMとしてベストを尽くし、お客様と一緒に乗り越えてきました。それも、1つのチームになっている要因だと思います。

Q.入社前、お客様のプロジェクトに入り、仕事をしていくことに対する不安はありませんでしたか?

ありました。

採用されたけれども、スキルのある人たちとやっていけるのだろうか。お客様と対峙した時に、求められている高いレベルに応えられるのだろうか、という不安がありました。

Q.不安を払拭するために役に立ったことはありますか?

毎日現場で、お客様や関連する方々とコミュニケーションを取り、一緒にやってきました。これが重要だったと思います。お客様も現場にいらっしゃいますし、現場に行くことで、お客様も巻き込んで一緒に作っていく、という活動ができています。その過程で、抱いていた不安が吹っ飛びました。目の前のことをやっていく中で、お客様との関係も築くことができました。

Q. 積極的に採用を行っています。どのような方に来てほしいか教えてください。

お客様に価値あるものを届けたい、というマインドセットを持った方と一緒に働きたいと思います。

スキルが足りなくても構いません。「現場に出て、貢献したい」そのために足りないスキルを埋めていくという考え方が必要だと思います。

Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。

プロジェクトを通じて関わった人が成長できる、仲間ができる、そういった場を作りたいと思います。

プロジェクトを単に「仕事としてアサインされた場」で終わらせたくないです。私たちのプロジェクトは、作って終わりではありません。繰り返しアップデートを行っていきます。その中で当然、人の入れ替わりがあります。成長したら、どんどん次のプロジェクトに行ってほしいと思っています。

それはIBMだけではなく、お客様にも言えるかもしれません。お客様と一緒に成長していけたらと思っています。その結果として、お客様のエンゲージメントが高まって欲しいという思いもあります。私が入ることで、さらに発展させられたらと思っていますし、それが自分のいる意味だと思います。

私自身、色々な方に支援をしてもらい、ここまでやって来られました。若い方が入ってくれたら、今度は自分が支援をする側に回り、その方の良いところを伸ばしていけたらと思います。

プロジェクトで成長していってほしいし、仲間を作っていってほしい。ここでやることで、人生を豊かにしていってほしい。そのための場を作っていきたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Japan Employer Branding Manager
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