社員が語る「キャリアとIBM」
お客様のビジネスの役に立つテクノロジーを、お客様に
2022年10月06日
カテゴリー 社員が語る「キャリアとIBM」
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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。
今回は、IBMコンサルティング事業本部のアーキテクト、S.D.さんのインタビューです。
Q. 現在の所属部署や入社時期を教えてください。
IBMコンサルティング事業本部のHybrid Cloud Services(HCS)のOpenShift & Middlewareというチームで、アーキテクトとして仕事をしています。入社は2019年2月です。
Q. それまでは何をしていたのですか?
長く金融系のSIerに勤めていました。
新卒時にこの業界を志望したのは、「性格的に人にお願いされて、何かを解決する仕事が自分に向いていそう」と思ったのと、自分がやりたいことを仕事にし、手に職を付けられそうな点に魅力を感じたからです。
プログラマーからキャリアをスタートし、Javaでコーディングをする仕事を経験しました。経験を重ねるにつれて全体のシステムを見るようになり、今のIBMでやっているようなアーキテクトの仕事も前職で経験しました。
Q. なぜ、IBMへの転職を決断したのか教えてください。
きっかけはIBMのRed Hat買収です。
ちょうど3年前、私は、コンテナの技術をはじめとするテクノロジーのパラダイム・シフトを、どのようにお客様に説明したら良いのか、思い悩んでいました。Red HatのOpenShiftなどはあまりにも革新的すぎて、お客様からなかなかご理解いただけないことに、もどかしさを感じていました。
その折、IBMがRed Hatを買収する報道に接し、これだ、と思いました。OpenShiftのように、ビジネスにも大きなインパクトをもたらす可能性のあるテクノロジーは、IBMのようにお客様に強い影響力のある企業に入ってこそ、多くのお客様にその価値をお届けすることができるのではないかと考えたのです。
Q. お客様にテクノロジーをお届けしたい、という思いが強かったのですか?
元々私は、テクノロジーそのものが好きというよりも、テクノロジーを使って、お客様にどのような価値がご提供できるかを考えるのが好きでした。そして実際にお客様に価値をお届けし、喜んでいただけた瞬間が好きです。「テクノロジーを届けたい」というよりも「お客様のビジネスの役に立つテクノロジーをお届けし、喜んでもらいたい」という言い方が正しいと思います。前職を含めて20年以上IT業界で仕事をしてきましたが、その思いは、昔も今も変わりません。
IBMに転職をしましたが、正直キャリア・チェンジをした感覚がありません。確かに会社は変わりました。ですが「お客様のビジネスの役に立つテクノロジーをお客様にお届けしたい」という思いに変化はありません。私がやりたいことを、IBMに手伝ってもらっている感覚です。
Q.「お客様のビジネスの役に立ちたい」その思いを大事にしてきたわけですね。
強い言い方になりますが、誰の価値にも繋がらない仕事をするのが嫌だという思いがあります。自分が納得して、これならお客様の役に立つ、これならお客様のビジネスに貢献できる、そのような仕事こそが「本質的に必要な仕事」だと思います。私は常に、本質的な仕事をしていきたいと思っています。
お客様、特に大手のお客様は、システムを作るのが目的となり、それありきで色々な取り組みを始めてしまうのを今まで見てきました。例えばテクノロジーありきで「とりあえずOpenShiftを入れましょう」という仕事は、システムを作るのが目的となってしまい、結果としてお客様のためにならない可能性があるので、気をつけなければなりません。
Q. 入社前後でIBMのイメージに変化はありましたか?
前職でもIBMと仕事をしていましたので、IBMのイメージは、ある程度持っていました。
入社前のイメージは「IBMは大企業のお客様とのお付き合いが深く、テクノロジーに詳しい人が多い会社」という印象でした。入社してみて感じたのは、それだけではなく「IBMはテクノロジーの会社だが、お客様の課題や業務に詳しい人も大勢いる。そして、お客様が抱える様々な制約を理解し、時には空気も読む会社」だということを知りました。
また、1つ入社して驚いたことがあります。マネージャーとエンジニアの関係です。「上司と部下」ではなく、対等な関係であったのには驚きました。
Q.「IBMは空気を読む会社」この点、具体的に教えてください。
「空気を読む」というのは、お客様のお気持ちや、お客様固有の困りごとに寄り添うことができるという意味です。正論だけでは進まないことが多々あるのは、どの世界にも言えることかもしれません。「新しいテクノロジーが出た」「新しいことができる」それらをいくら伝えても、お客様のビジネスに貢献出来るとは限りません。お客様には「そうしたいけど出来ない何某かの理由」があり、前に進められない事情があるのかもしれません。そのようなお客様に寄り添い、お客様と一緒に考えることが出来る方が大変多い印象です。
Q.なぜ、IBMは空気を読むことができるのでしょうか?
以前から、大手のお客様を担当させていただいた経験が大きいのかもしれません。
多くのお客様は、規制や制約、しがらみ、様々な壁を感じながら、それでもなおDXに取り組み、前に進もうとしています。そのようなお客様とIBMは、長く並走させていただいてきた経験があるからこそ、お客様のお気持ちや、困りごとに寄り添うことができるのだと思います。
Q.「上司と部下の関係が対等」この点も具体的に教えてください。
従来から私は、「上司は物事を決め、部下はその指示に従う」ものだという「暗黙」に疑問を持っていました。マネージャーとはロールに過ぎず、個々人の能力とは直接的に関連がないと思っていたからです。
IBMでは、マネージャーとエンジニアの関係が対等でした。「上司が決め、部下が従う」ではありませんでした。現場の最前線にいるエンジニアの方が、マネージャーよりも最新の情報や知識を持っているケースがあります。現場の最前線で、日々仕事をしているエンジニアの価値を大事にしている、だから対等な関係があるのだと思います。
IBMに於けるマネージャーは、マネージャーというロールにしか過ぎないという理想的な関係性がありました。だからこそメンバーも自分事として物事を考えて、自分の力で業務を遂行する能力が求められるのだと思います。
Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。
*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの
「お客様の価値を高めるための仕事」と、「お客様に価値をお届けするための準備に関わる仕事」をしています。
「お客様の価値を高めるための仕事」は、役割マップの左上に書いた「大手銀行様プロジェクト」を指します。リード・アーキテクトとして、今作っているシステム全般に関する責任を担う立場としてプロジェクトに参画しています。お客様のアプリケーションを担当される方、インフラを担当される方とは、ほぼ毎日やりとりをしています。特に、アプリケーション担当の方々から、大きな期待が寄せられていることを感じます。
「お客様に価値をお届けするための準備」は、2つあります。1つは次世代プラットフォーム・サービスの開発メンバーとしての仕事です。IBMフェローも参画しているこのプロジェクトでは、OpenShiftをベースに、各業界のお客様にお使いいただけるアセットを作っています。IBMがお客様にご提供する新たなサービスを開発する仕事とも言えます。
もう1つが、OpenShiftに関する仕事です。社内から相談を受けたり、勉強会を実施しています。また、お客様にOpenShiftのご説明に伺うこともあります。
Q.とりわけ「大手銀行様のプロジェクト」に関わる方々から大きな期待が寄せられているその背景を教えてください。
今回のプロジェクトが、お客様にとって非常に重要なシステムに位置付けられているからです。
お客様は、デジタルの力を使って金融サービスそのものを変えたいという思いを抱いておられます。このシステムは、銀行員の方々が、より付加価値の高いサービスを銀行の店舗にいらしたお客様にご提供するために使われるシステムになります。今回作り上げるアプリケーションが、銀行員や店舗にいらっしゃるお客様のニーズに合っているのかどうか、それが非常に重要になります。だからこそお客様から、特にアプリケーションご担当の方々から、大きな期待を寄せていただいていることを感じます。
アーキテクトとして、アプリケーションとインフラの両方に関わり、整合性が保たれた設計になっているのか、拡張性を担保できる設計になっているのか、特に気を配っています。
Q.お客様からIBMはどのような期待を寄せられていますか?
一言で言うと「信頼」だと思います。
Q.お客様はIBMのどのような点に信頼を寄せてくださっているのでしょうか?
いくつかありそうです。1つは、IBMがお客様と共に様々なシステムを作り上げてきたという実績。やり切る姿勢。その上で業務からテクノロジーまで幅広くカバーしていること。業務からテクノロジーまで様々な領域のスキルを持つ人材が揃っていること。お客様が信頼を寄せてくださっている背景にこれらがあると思います。
最近、あるお客様から新たな提案のご依頼をいただきました。お客様が実現したいことが10あるとして、他社の提案だと5までしかカバーされていない、だからIBMにも声を掛けてくださった、というケースです。業務からテクノロジーまでをカバーしていること、人材のスキルセット、そして実績。それらの点に大いに期待を寄せてくださっていることを感じます。
Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことはなんでしょうか?
短期的には、IBMのお客様に2025年の崖を越えたと言っていただけるような仕事をしたいと思っています。
その先はまだ分かりません。多くのお客様はパラダイム・シフトを経験し、マインドが大きく変化するかもしれません。システムの作り方も使い方も変わるかもしれません。それに合わせてIBMも変わっていくかもしれません。
ただ、「お客様のビジネスの役に立つテクノロジーをお客様にお届けしたい」この思いは変わらず持ち続けて仕事をしていきたいと思います。
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