社員が語る「キャリアとIBM」

キャリアで育んだ強みを活かし、お客様に新たな付加価値をお届けする

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社員が語る「キャリアとIBM」では、IBM社員のキャリアや仕事内容をインタビュー形式でご紹介します。

今回は、IBMコンサルティング事業本部のアソシエイト・パートナー、M.T.さんのインタビューです。

Q.現在の所属部署や入社時期を教えてください。

IBMコンサルティング事業本部のHybrid Cloud Services(HCS)の中のPlatform Engineering Servicesという組織でアソシエイト・パートナーとして仕事をしています。入社は2022年2月です。

HCSは、業界横串でハイブリッドクラウド・サービスを推進していく組織です。お客様の業務をデジタル・トランスフォーメーションすること、言い換えるとお客様の業務を革新することが目的です。私はその中でプラットフォームを提供するミッションを持つ組織に所属しています。

Q.それまでは何をされていたのでしょうか?

直近は、日系のIT企業でお客様向けパブリッククラウド・サービスの運用の責任者をしていました。

これまで複数社経験しましたが、新卒でネットワークの会社に入社以来、一貫してIT業界で仕事をしてきました。主にネットワークエンジニア、オンプレミスでの業務システム開発、パブリッククラウドの開発、構築、運用を3社のIT企業で経験した後、日本IBMに転職をしました。

Q.IT業界でキャリアを歩もうと思った理由を教えてください。

元々通信に興味があり、大学時代は通信工学を専攻していました。当時出始めの携帯電話は、大きな弁当箱ぐらいありました。

自分自身のキャリアを考え始めた時期は、携帯電話やPHSなどが普及し始めた時期で、ネットワークも日本全国の光ファイバー化など変革の時期にありました。この業界の変革に身を置きたいと思い、ネットワークの会社に入ったのが始まりです。新卒で入社した通信系の会社では、電柱に登ったり、マンホールに潜って電話線や光ファイバーの接続作業なども行いました。IBM社員でそのような経験がある方は少ないかもしれません。

Q.キャリアチェンジで大事にしてきたことは何でしょうか?

今振り返ると、この先業界がどうなるかを見据えた上で、自身の興味がどこに向かうのかを大事にしてきた気がします。ネットワーク、オンプレミスでの業務システムの開発、クラウドシステムの開発、構築、運用と仕事の内容は変わってきましたが、常にあるのは、業界のトレンドを抑え、必要とされる人材として自分を磨いていくことへの興味と意識だったのかもしれません。

Q.日本IBMでのキャリアを考えた理由を教えてください。

1つ目の理由は、前職の上司が先んじてIBMに転職をし、その方に誘われたことです。

もう1つの理由は、オンプレミスやクラウドのシステム開発、運用フェーズだけでなく、さらに上位のコンサルティングの仕事に興味を持ち、コンサルタントとしてキャリアを築きたいと思ったことです。

また、IBMは、職種や事業形態が前職とすごく似ていました。これまでの経験を十分に生かせると感じたのもIBMを選んだ大きな理由です。前職同様、IBMも自社製品を多数持つ中で、他社の製品やサービス、例えばオンプレミス・ベンダーの製品群や他社のパブリッククラウドを活用し、組み合わせてハイブリッドにシステムを構築していく手法をとっていました。そのような点がこれまでの経験と近く、早く戦力になれそうと思い、IBMへの転職を決意しました。

Q.ご自身の強みを教えてください。

ネットワークやパブリッククラウドの知識があり、システム開発の経験があること。さらにネットワークやクラウドに関しては、中身の技術を知っているのが私の強みです。

ネットワークやパブリッククラウドは、その基盤を創る側に入っている人間にしか分からないことが多々あります。技術的な案件を検討する時に、その強みが生きています。パブリッククラウドなどのサービスを、「使う」立場ではなく、「創る」立場で触れてきたからこその知見、しかもそれを複数の分野で持っているからこそ、存在感を発揮できている気がします。

Q.入社して半年経ちました。IBMに来てよかったと感じたエピソードを教えてください。

お客様と一緒に0から創っていくことの面白さを感じています。これから何をやっていくのか、会社のビジネスやサービス、システムをどう創っていくのか。お客様に寄り添いながら共創する日々を目指していきたいです。

Q.現在の仕事内容、役割マップ*を見ながら解説ください。

*役割マップ
=「社員が何を行なっているのか」「誰と仕事をしているのか」「期待の大きさ」を視覚化したもの

現在は、2つのプロジェクトを担当しています。それとは別にチームのマネージャーとしての仕事があります。

1つ目のプロジェクトは、お客様が長くお使いになられていた基盤を刷新するプロジェクトです。合わせてアプリケーションやアーキテクチャーも変更するため、数年越しの、かなり大掛かりなプロジェクトになります。私は、インフラ・グループのリーダーとして、オンプレミスやクラウドを含むハイブリッドな基盤の設計を行なっています。このプロジェクトは、お客様とIBMだけではなく、他に2社がPMOと要件定義でお客様をご支援する立場として参画しています。また、アプリケーションやアーキテクチャーを担当する方々も関わっています。社内外のチームメンバーと、お客様が実現したい内容を具現化するための密なやりとりが欠かせません。

もう1つは、別のお客様のプロジェクトです。パブリッククラウドを活用したDX基盤を作り商用開始したのですが、アジャイルで作ってきたため、初期の運用フェーズで決まっていない点が多く、今後どう運用を高度化していくかをお客様と共に検討しています。運用コストが上がっていくのを抑えるために、現状の業務の分析をし、どのような作業があって、どのように負担が掛かっているのかを明確にし、その上で将来的な構想を描いた新たな運用高度化のスタイルを作り上げていく予定で進めています。

Q.お客様はIBMにどのような期待を寄せてくださっているのでしょうか?

未来を見据えた戦略的な提案と、それを実現するIBMの知見やソリューションを期待されているように感じます。私が所属するHCSで言うと、単純な構築や、単純なマネージド・サービスではない、知恵を必要とする領域を期待されているように感じます。

従来のシステム運用といえば、定常的な業務を徹底的に低コストで実施していくイメージがあるかもしれません。それに対して私たちは、運用のあり方そのものを変えるようなご提案を行うことが必要です。例えば、人が行なっていた運用をAIを活用してハイブリッドで行う。そうすることで工数に余裕を持たせる。その工数を業務の改善や高度化に繋げる。そのような体制作りも含めたご提案を行うことがあります。お客様内部で日々の改善活動を内製化するような体制に押し上げることで、煩雑になる一方だった運用を効率化するのが狙いです。

直近の課題に基づき、短期的な施策の提案だけを行うわけではないのがポイントです。

5年後10年後といった未来の理想像を見据え、そこからバックキャストで2-3年後までに行うこと、1年以内に行うこと、直近に行うことのように整理し、システム運用のジャーニーを示す。そのような長い目線を持ったご提案を実施した結果、IBMだけが未来の理想像を見据えた提案だったので、IBMに仕事をお願いしたいとお客様からご判断いただいたことがあります。

一般的なコンサルティングファームは、コンサルティングの領域でスマートな仕事を期待されている印象です。それに対してIBMは「泥臭いところ」も期待されているように感じます。トータルに製品やソリューションをご提案することとは別に、相談ができる、柔軟に対応してくれることを期待されているのではないでしょうか。もしかしたらそれは、もう一段、お客様との距離が近いからこそ期待され、そして出来ることなのかもしれません。

Q.なぜIBMではそのような未来を見据えたご提案ができるのでしょうか?

理由はいくつかあります。IBMとしての過去の事例、経験を持っていること。社内の体制。テクノロジー。もちろん人材も大きな要因です。「IBMだけだった」とお客様に仰っていただけたご提案ができたのも、これらがあるからだと思います。

Q.最後の質問です。IBMでのキャリアを通じて成し遂げたいことを教えてください。

私の所属するチームは、まだ立ち上がったばかりの新しいチームです。この新たな組織の立ち上げを行うのが、当面の目標です。収益性がさほど良くないと言われている単純なインフラのデリバリーや、マネージド・サービスの領域に付加価値を付け、マネジメントを巻き込み、新たな価値をお客様にご提供できるよう、体制づくりから携わっていきたいと思います。


根本 亮
インタビュー・執筆:根本 亮
Japan Employer Branding Manager
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